透視スキルLV4
再びDランクの隠し通路へと行き、トラップを破壊し、タトゥー・バジリスクのいるエリアへと向かった。
コメント欄はいつも通りの雰囲気であったが、1つ気になるものがあった。
『そういや最近、月見 兎がお前の名前やたら出してるぞ』
『怖い』
『ああ、あのガチのヤバい奴か』
『ほんまイケメン好きのビッチ……』
『でもその感じが良い』
『わかるわ。肉食系女子って感じ』
『ただ頭悪いだけ定期』
『謹慎しても反省の色ゼロなのに、許されるのは甘すぎる』
『まあ、個人勢だし』
『浮気程度よくね。当事者の問題だし。しかもウサちゃん独身だから、男が悪い』
『今の世の中、浮気に厳しすぎよな。人殺したんかってくらいピリピリする。笑いにするくらいがちょうどええやん』
『いや実際、悪いことだろ』
『人の気持ちとか考えられないやつらかな?』
(うーん……ダンジョン配信者も、色んな人がいるんだな)
どうやら、肉食系女子なダンジョン配信者が影山へアピールしているようだ。
有名な人なら、それなりに広まっている話なのだろう。
(この業界のこと、勉強した方がいいよな)
配信を義務づけられている影響で、現代のダンジョン攻略の情報はオープンだ。
調べれば調べるほど情報でアドがとれる。
タトゥー・バジリスク出現ボタンの近くで、影山は携帯でコメント確認した。
『どした』
『雑談してくれるの、ニキ様?』
『トラップの近くで確認すなw』
『ニキ様とお話したい~』
「えっと、気になって」
『なにが?』
『コメントが?』
『大した話題上がってないよ』
「いや、その月見さんって人が」
瞬間、コメント欄が加速する。
ついでに、朝日も「うぇ!?」と変な声を上げる。
『!?』
『え?』
『まさかの?』
『あの女はやめとけ。顔とスタイルはいいけど』
『ニキ様、あんなのに騙されないで!』
「ににに、ニキさん、まさか月見さんと会ってないよね!?」
「え? いや、えっと……」
「ままま、まさか、体でコラボしてないよね!?」
「違うって」
『体でコラボ(笑)』
『なにを言っているのw』
『でも実際、そのくらいビッチなんだよなぁ……』
『ネタでもないのが恐ろしいところ』
『俺なら受け入れるよ、ウサちゃん』
『お前らじゃスタートに立てない定期』
「そういうことじゃなくて。他の配信者のこととか、勉強しないとなって。それで、視聴者に質問しただけ」
『言葉足りなすぎぃ』
『ウサちゃんは小物だから知らなくていいよ』
『人気はエグいけどね』
『ニキ様にあんな女近づけさせない(怒)』
『おっぱい大きいよ』
『投稿してる動画、胸サムネで釣る』
『めっちゃイケメンを食いまくっている』
『クソ情報ばっかで草』
『ニキと体でコラボしたい(男) 5000円』
『おいw』
『ナイスパ』
『ナイスパなのか?(笑)』
『おもんな。すべってんぞ』
『ホモォ』
『今日もカオスだなぁ』
「やっぱり、なんでもないです。ボタン押します。あとスパチャありがとうございます。いつも見てくれている人ですし、本当にありがたいです。体のコラボはしません」
『いつも通り戦おう!』
『正直、ニキは配信者に興味ない方が”らしい”けどな』
『わかるわ、それ。続けていく内に詳しくなるんだろうけど』
視聴者が雑談する中、2体のタトゥー・バジリスクが現れる。
ウォールブレイカーを構え、前へと勢いよく飛び出した。
レベルアップとトレーニングによりスピードアップした速度。
急接近する影山へ向けて、タトゥー・バジリスクは毒液を吐いた。
「……そこだっ!」
足元が光る。
靴へ魔力を送り、空へと一気に飛んで回避。
毒液はじゅうううう、と床を焼く。
そして透視スキルを発動し、上から勢いよく地上へ降りながら、一閃。
1体のタトゥー・バジリスクの“線”を斬り、その体がばたりと倒れた。
もう1体のタトゥー・バジリスクが牙を剥いて影山へ襲いかかるも、素早い動きですれ違いざまに横払い。
再び刃が“線”を斬り、タトゥー・バジリスクを魔石へ変えた。
『――透視スキルのLVが4へ上昇しました』
透視 LV3→4
あらゆる現象・物体の欠点を分析し、可視化する。
また、発動中は背後の視覚情報を得ることができる。
クールタイム“15→10”秒。効果時間は“3→4”秒。
『――影山 光のLVが13へ上昇しました。HP+23 MP+10 攻撃+10 防御+11 魔力+10 精神+11 俊敏+15』
影山 光 LV12→13
HP 142→165
MP 61→71
攻撃 53→63
防御 63→74
魔力 54→64
精神 61→72
俊敏 117→132




