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【透視チート】会社をクビになった俺、ダンジョン配信でバズって人生逆転する  作者: 音有五角
第二章「ネオファンキング、誕生」

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平和(?)な休日

 次の日は休日にした。

 配信は1日だが、色々あったので気疲れしているのだ。

 休みを気楽にとれるのは最高の気分になる。

 社畜時代は一週間に一日程度しか休みをとれなかったので、ものすごくありがたい。

 しかし鍛錬は欠かせなかった。

 朝の8時すぎ。タワマンのゲストルームを出て、トレーニングルームへ。

 そこで敵をイメージしながら、飛行の練習をした。

 昼食をとった後は、ネオファンへ行って射撃練習と飛行訓練もする。

 休憩室を使っていいと言われているので、広々とした部屋で椅子に座り、社内の自動販売機で購入した水を飲む。

 すると、休憩室に立ち寄ったネオファンの社員が、何人かあいさつに来た。


「壁破壊ニキさんですよね? これからもよろしくお願いしますね!」


「配信が休みの日は射撃訓練してるんですね~。努力家ですごいです!」


「あ、あの、私、こういう者でして。名刺をどうぞ。なにか困ったことがあったら言ってください! 力になります!」


 いずれも影山は「あ、はい」(小声)といった感じで返事するのみ。

 というか……あいさつに来た社員のほとんどは、女性ばかりである。

 最後になんとなく事態を知った橘が、苦笑いを浮かべ影山に声をかけた。


「ウチの社員がすいません。影山さんがここで訓練をしていると、話題なので」


「いえ……使わせてもらってますし……」


「影山さんが配信を休むと、女性社員達の化粧がいつもより気合入るんですよね。あまり迷惑をかけないようにと、言っておきますので」


「どうも……」


(どこへ行っても目立ってしまうな……)


 複雑な心境になりながらも、17時に会社を出た。





 フォロワーが早くも40万を突破した。

 切り抜き動画もいくつか出回っており、エゴサがてら見てみる。

 無難に“ネオファン公認「壁破壊ニキ ライブ放送切り抜き」”みたいな内容のものはいいのだが、尖ったものだと“壁破壊ニキ様、可愛いシーン集♥”みたいなものもあるので、そういうのは恥ずかしくて見てられなかった。コメント欄になにが書いてあるかは、言うまでもないだろう。

 昨日のライブ放送の切り抜きを見ると、気になるコメントがあった。

 影山はすぐさま、朝日に電話する。

 1秒ぐらいで、朝日はすぐさま電話をとった。


「はははは、はい! そんな、私の声が聞きたいなんて、影山さん、大胆すぎっ。いやんいやん」


「??? いや、違くて。たしかに朝日ちゃんの声は推せるけど、それを言いにきたわけじゃないよ」


「はっ!? ま、間違えた! な、なにかな!」


「いや、この間の配信さ。1台、ドローンを上の方へ待機させてたんだね。全然気がつかなかった」


 コメント欄で“オペちゃん、すぐさまドローン待機させてるの、気が利くな”というものがあったので、ようやく気がついた。

 狩りに集中していたから……というと言い訳だが、冷静に考えると、下から脱出する時の床破壊はかなり危険だ。

 偶然そこに冒険者が通行しようものなら、悲惨である。

 なので、朝日はあらかじめドローンを地上に待機させて、通行人がいた場合はなにか対応しようとしていたのだ。

 幸い、その地点で近くに人はいなかったので、出番はなかったようだが。


「えへへ、ニキさんの周りをサポートするのが役割だからね~」


「そっか。ありがとう」


「どういたしまして!」


 用件はそれだけであった。

 メッセージでよかったような気もする。


「えっと。それじゃあ、また明日」


「はいっ! 明日の配信、がんばりましょう!」


 通話を切る。

 ゴロゴロ、と大きなソファの上へ寝転がった。

 タワマンの豪勢なゲストルーム。

 最初は落ち着かなかったが、今はそうでもない。


「住むところ、どうしようかな」


 影山はこれからのことを、のんびりと考え始めた。

 そんな時である。

 ピンポーン。

 部屋の中に、来訪者を告げるチャイムの音が鳴り響いた。

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