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【透視チート】会社をクビになった俺、ダンジョン配信でバズって人生逆転する  作者: 音有五角
第二章「ネオファンキング、誕生」

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無限に狩れるのは気持ちいいゾイ!

『えぇ……』


『ニキさん、壊れちゃったですぅ……』


『バトルジャンキーに目覚めてて草』


『ニキ様……?』


 その後の影山はタトゥー・バジリスク(仮)を2体倒しては罠を押し、倒しては押し、倒しては押し……と、延々繰り返した。

 実際、効率は良い。

 移動の手間もなく、ボタンを押すだけでモンスターが出てくるのだ。

 しかし間髪入れずに、休みも入れずにソロで延々、トラップを押してモンスターを狩る配信映像は、中々に異様な光景であった。

 一言も喋らず、表情も変えないのが、なおさら狂人っぽく見える。

 あまりにも集中しすぎて――19時まで狩りが続いた。

 おかげで、レベルアップは一気に二つ上昇した。


『――影山 光のLVが11へ上昇しました。HP+17 MP+8 攻撃+9 防御+10 魔力+9 精神+10 俊敏+14』


『――影山 光のLVが12へ上昇しました。HP+21 MP+10 攻撃+10 防御+11 魔力+10 精神+11 俊敏+15』



 影山 光 LV10→12

 HP 104→142

 MP 43→61

 攻撃 34→53

 防御 42→63

 魔力 35→54

 精神 40→61

 俊敏 88→117


「に、ニキさん! さすがにもう切り上げた方がいいかと!」


「はっ!?」


 意識を取り戻した影山が、はっとする。


『夢中になりすぎ(笑)』


『ニキ、バトルジャンキーだったのかぁ』


『ちょっと狂気なニキ様も素敵♥』


『わりとちょっとどころではなかった気が……』


『レベル上がったね』


「そうですね……あ、また上昇値が少し上振れてます」


 影山がステータス画面を見せながら言った。


『上昇値、全部二ケタは草』


『成長率バグってるだろ』


『ニキ、やっぱり人間じゃなかったのか……』


ユーマ『配信終わって、今来たんだが……なんで上昇値全部二ケタ……? なに俺、フォロワー数もステータスも新人に抜かれるの……?』


『ユーマやん』


『ドンマイ』


『ユーマ、今日は酒奢るわ』


 以前助けてくれた、同じネオ・ファンタジア所属ならしい冒険者からコメントが投げられている。

 そういえば、こういうことは初めてであった。


「ユーマさん、この前はありがとうございました」


ユーマ『それはいいんだが……新人が怖い……』


『へこんでて草』


『恐れてて草』


『ユーマも強いやんけ』


『まあ、ニキのポテンシャル高いからな』


『でも、ニキはちゃんと努力もしてるし』


『そういうとこ好感もてるよね』


『ニキさんはかっこいいし可愛いし強い人です♥』


ユーマ『人柄も良いのかよ。もう顔ぐらいしか勝ち目ねぇか……』


『え?』


『ん?』


『お?』


『むしろ一番勝てないところでは』


ユーマ『うっせ! ちくしょうが!』


『ていうかユーマ、あわよくばコラボしようとしてるの見え見えだぞ』


『露骨です』


ユーマ『別にいいだろ! 強制はしてねーし! ビックウェーブに乗りてぇだろ!』


『否定しないのね(笑)』


 影山も少し笑いつつ、通路の方へ移動し、ウォールブレイカーを構えた。


「上の方に“点”が見えていたので、脱出します」


 透視スキルを起動し、天井を破壊。

 崩落を避けて通路奥で待機し、砂塵が薄れた瞬間――靴に魔力を流し込み、影山はふわりと浮かび上がった。

 飛行。

 軽やかに、迷いなく、一直線に地上へ。


ユーマ『飛行!? そんなS級素材、支給されねーぞ!』


『ブラックバードを狩ったからね』


ユーマ『っ!?!?!? あれって狩れるのか……?』


ユーマ『俺の5年間は……いったい……』


 出口に着く頃には、ユーマの魂は半分抜けていた。

 影山は、そんな彼らに向けて小さく頭を下げる。


「今日もありがとうございました。明日はもう少し普通にやります、多分」


 その照れた笑顔に、チャットは一斉に沸き立った。

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