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20/22

炎上系(?)配信者に絡まれる

 ギャルの取り巻きである男2人も、両腕をオラオラ振りながら近づいてきた。


「お前、マジおもんねーんだけど~」


「これだから陰キャってダリ―よな~」


 逃げていたトランクス一丁男も、戻ってくる。


「ガチ死ぬかと思った~」


 コメント欄が流れていく。


『礼もなしか……』


『まあ、こうなるだろうね』


『知ってた』


『だから、こういう連中は助けたくない』


「あとさ~、人の獲物とらないでくれる? おーりょーなんだけど。魔石返せよ、泥棒。犯罪者」


 ギャルが手を差し出してくる。

 影山はしれっとブラックドックの魔石を回収していたのだ。


「断ります」


「は?」


「こっちが倒したので、こちらの物です」


『押しつけたのはそちらでは?』


『犯罪者はお前らだよ』


『他の探索者への悪質な迷惑行為は、刑事罰の対象です』


『協会に認められれば探索者免許も、配信垢も停止or永久BANになる』


 ギャルが舌打ちをする。影山側のドローンをにらみつける。


「陰キャが調子乗ってんだけど~。マジムカつく~」


 後ろの取り巻きの男が、まあまあ、となだめる。


「映像は残っているし、こっちが正しいのはあきらかっしょ?」


「こっちはフォロワー106人もいるんだぜ」


「今、同接40人だしな」


『ざっこ』


『すくなくて草』


『こっちはフォロワー11856、同接4158だけど』


 ぎゃははは、とギャルが手を叩いて笑う。


「ウケんだけどぉ。こんな陰キャにそんなファンいるわけないじゃ~ん」


 取り巻きもゲラゲラ笑いながら続ける。


「その音声コメントも、ママが打ってんだろ?」


「家帰ってママのおっぱいでもしゃぶってな~」


「あと、悪いことしたら謝るってのは、社会の常識だからなぁ」


「俺らの楽しい配信邪魔して迷惑かけたわけだし、あとで謝ってもらうからな?」


 下品な笑い声を残し、4人組のDQNが去っていく。

 影山は、ぽつりとトランクス男へ声をかける。


「……お礼ぐらいは言ってほしいのですが」


「あ、サンキュ~」


 軽い返事だ。

 その軽薄な笑い声も、遠ざかっていく。

 影山は深く息を吐いた。


「……関わらない方がいい人種、というのは本当ですね」


 コメント欄が流れていく。


『あいつら何歳だよ』


『アーカイブ見たけど三十路超えてるって』


『イタタタ……』


『あれで三十路は地獄』


『子供いたらやべぇ』


『この国の未来が心配になる』


『ちなみに壁破壊ニキはいくつ?』


「27です」


『年下に助けられて礼も言えない三十路かぁ……』


『顔が前髪でほとんど見えないから、なんとも言えない』


『顔バレ防止?』


『隠されると気になるよな』


『逆に目立つ髪型だけどな。長くてボサボサだから』


(そうなのか……)


 床屋はあまり好きじゃないのだが、今度短くしようと考えた。

 影山は斧を収納し、ガンブレードを取り出す。


「……気を取り直して。狩りの練習を続けます」


 今はやることをやろうと動き出した。

 ――そしてこの後、DQN達は大きな事件を起こす。

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