表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【透視チート】会社をクビになった俺、ダンジョン配信でバズって人生逆転する  作者: 音有五角
第一章「ダンジョン配信者、影山 光」

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
19/112

炎上系(?)配信者と出くわす

 次なる獲物、ブラックドッグが出てくるエリアへと移動を完了。

 奴らは名前の通り黒い犬で、全長は1メートルほど。

 犬と言うと可愛いらしいイメージがあるだろうが、全く可愛くない外見だ。その顔つきは凶悪で、目の色は血のように真っ赤で不気味だ。

 基本は3体の群れで行動するという特性上、集団戦になりやすい。

 ゴブリンほどの俊敏・パワーはないものの、数で押されるのは厄介だ

 ましてや影山はソロだ。

 コメント欄はざわざわした。


『マジか』


『このままゴブリンで練習するかと思った』


『普通に危険だと思うけどな~』


「ダメだと思ったら、すぐに逃げます。俊敏は高いですし……ん?」


 影山は警戒し、立ち止まった。

 視線の先には、ブラックドッグ3体にトランクス一丁で立ち向かう男がいた。

 わけがわからない。


「は?」


 目をゴシゴシ、とこする。

 見る。疑う光景だが、見る。

 が、それは幻覚ではなく”マジ”であった。

 ケガはしていないものの、武器を持たない男が、ブラックドッグの攻撃をかわし続けている。

 そしてそんな謎の光景を遠くからドローンで撮影する、男2人と女1人がいた。

 なにがおかしいのか、3人共ゲラゲラ笑っている。特に派手なギャルの見た目をした女が、サルのオモチャみたいに手を叩いて爆笑。

 色々と理解に苦しむ状況であった。


「ウケんだけど~。つーか、視聴者も40人突破してきて、良い感じじゃね? ガンバ~」


 が、トランクス一丁男は限界なのか、ヒーヒー言っている。


「死ぬ! マジ死ぬって、早く助けてよ!」


 しかし助けを求めるほど、3人にとっては面白いようで、より爆笑していた。


『あー……』


『察したわ』


『他のルートいこうか』


「あれはなんですか?」


『気にすんな』


『迷惑系だろ』


「迷惑系? あ、前にちらっと言ってた……」


『そうですね』


『なんかの罰ゲームじゃないの。知らんけど』


『くっだらね』


『特定した。あいつら「ぴえんクリエイターズ」だ』


『名前ダッセ』


『でも、あのギャルの子可愛いし胸デカい』


『そんなのどうでもいいわ』


『絶対底辺配信者だろ』


「でも男の人、危ないですよ。助けた方がいいのでは」


『優しいなぁ』


『純粋かよ』


『ほっとけ』


『自業自得』


 視聴者と色々やり取りをしていると、事態が変化。

 トランクス一丁男が影山をちらりと見る。すると3体のブラックドッグをしっかり引き連れながら、こちらへ向かって走ってきた。


「そ、そこの人! 助けて、助けて~!」


 不快な行動に、コメント欄が加速する。


『は?』


『ふざけんな』


『なんでこっち来るんだよ』


『二キの方確認して、わざとやん』


『逃げよう』


「いえ。助けます」


『マジ?』


『壁破壊ニキ、優しいな……』


 練習中のガンブレードではなく、扱いやすい斧へと切り替える。

 成長した透視スキルを起動。

 青く光った瞳は、様々な情報。そして線と点を映し出した。


 【頭】 生物の急所。大ダメージ追加。

 【足】 生物の走行を司る部位。俊敏ダウン付与。

 【尾】 バランス維持をする部位。スタン付与。


 ゴブリンとの戦闘経験上、急所はちゃんと避けられる傾向にある。

 頭はよじったりなどして、ずらされるかもしれない。

 厄介だ。

 しかし尾は、そんなに警戒されないような気がした。


(すれ違いざまに狙ってみよう)


 与えられた時間はたった2秒。

 そこで一気に状況を良くする。

 クルクルパーな男が引き連れたブラックドック。

 その横へと素早くステップし、尾へめがけて斧を振るった。

 1体目。どすん、と見事に命中した。


「キャン!?!?!?」


 ブラックドッグは甲高い悲鳴を上げる。そしてその場で、痺れたように動けなくなった。

 これが透視スキルの力だ。続くもう1体目にも命中させる。

 が、かなり警戒され始めたのか、最後の1体には攻撃を横っ飛びで回避された。


「ガルルルルっ!」


 透視の効果が終わり、影山の瞳が元に戻ってしまう。

 斧を持った影山と、動けるブラックドッグが対峙した。

 トランクス一丁男は振り返らず、どんどん遠くへ逃げる。

 罪悪感ゼロのようだ。

 ブラックドッグが前へと勢いよく飛び出した。

 影山は後ろへと跳躍し、かみつき攻撃をひらりとかわす。

 すぐさま斧を横で一閃することで、反撃。だが、これをブラックドッグは伏せる形で、ギリギリ回避してきた。コンパクトで良い戦い方である。小回りのある動きはカウンターを素早く成立させた。ブラックドッグは前へと飛び出し、影山の足めがけ鋭い牙を向ける。


「っ!」


 一瞬の攻防。回避が間に合わないと、影山は判断。

 思いっきって右足を上げて、前へ突き出す。

 放たれるキック。足の裏は、ブラックドッグの鼻へ突きささった。


「がふっ! ううううっ!」


「鳴き声はワンコだな」


 微妙にズレた感想を口にしつつ、どんどん攻める。すかさず斧を斜めへ振り降ろした。

 ブラックドックの横っ面に見事命中し、ばたり、と床へ倒れた。

 スタンで動けないブラックドックは、斧で斬り倒して安全に処理。

 戦闘不能になった3体は、魔石となった。


「ふう……」


『ナイス』


『すげええええ』


『ソロなのにガンガン進むね』


『ブラックドックもいけそう!』


『透視上がったのデカいな』


『安定してた』


「そうですね。当てる難易度が低くなりました」


 コメントと会話していると、爆笑していた3人がズンズンとこちらへと近づく。

 その顔は不機嫌そうなものであった。

 ギャルの女の子が、イラだった低い声を上げる。


「おい、そこの陰キャくせーやつ! 邪魔すんなっての!」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
こんにちは。 やっぱり配信という概念がある以上、こういうアホ共がいるんですなぁ…。この世界でもダンジョン内での刃傷沙汰は法律の適用外なんですかね?
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ