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【透視チート】会社をクビになった俺、ダンジョン配信でバズって人生逆転する  作者: 音有五角
第三章「新パーティー結成」

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マナーとルールを守って、楽しくダンジョン配信をしよう!

 リザードマン、コカトリス、爆発ピヨピヨと癖の強く、油断のできないモンスター揃いのCランクダンジョンだが、ユーマ新パーティーは安定して狩りをすることに成功していた。

 タンク特化のマモル、サポーターのリディア、オールラウンダーのユーマ、火力担当の壁破壊ニキ。

 それぞれのピースが上手くハマっている。

 当初は荒れ気味であったチャット欄も、空気感がかなり柔らかくなっていた。


『良い感じ!』


『連携とれてる』


『おもろいわ』


『フォローした』


『やっぱネオファンよ』


『壁破壊ニキ最強! 壁破壊ニキ最強!』


『ニキが頭1つ抜けてるんよなぁ』


『おおきくなったら、おじさんと結婚する~』


『ニキに人気集中してるなぁ』


『そういうグループあるよね』


『あるある』


『まあ、それはしゃーない』


「この調子なら、明日にはボスへ挑んでみてもいいかもしれねーな」


 ユーマがそう言うと、影山にコメントから質問が来た。

 実は戦闘中に1カ所、隠し通路を見つけていたのだ。


『隠し通路はどうするの?』


『壁破壊は?』


『パーティーでいくの? ソロ?』


「俺はユーマ達となら、パーティーで入ってもいいと考えてます」


 お、とユーマは声を上げる。


「マジか。けど、ニキの配信通りボスを倒してからにするか。隠し通路は通常ルートより強力な傾向があるんだろ?」


「そうだな」


「なら、まずはボス討伐だ。このメンツならいけんだろ!」


 と、そんな雑談を休憩でしていた時であった。

 4人組の20前半と思われる、若い女性パーティーがこちらへ近づいてきた。


「こんにちは! あの、壁破壊ニキさんですよね?」


「きゃ~♥ 本物だ、可愛い!」


「ルナティック・ガールズです!」


「会えて嬉しい~」


 ずいずい、と影山の方へと群がっていく。


(またこのパターンか……もういいよ。お疲れさまでした……)


 すすすす、とユーマの影に隠れた。


「おい。俺を盾にすんな」


「あとは任せた……」


「お前目当てなんだから、俺じゃ撒けねーよ」


『ルナティック・ガールズか』


『マジかよ!』


『ニキすげー逃げてるw』


『本当にグイグイ来られるの嫌いなんだな』


『これガチで偶然?』


『いや。わりとワンチャン狙ってた感じだよ』


『やっぱか』


『どういうこと?』


『1人ニキファンだから』


『1人というか、4人共メス声出してるんですがそれは』


『有名なの?』


『フォロワー50万超えだし、有名だよ』


『モデル業とかもやっている』


『探索者としては中の中ぐらい』


『顔で売れたタイプか』


『正直、ニキとは釣り合わんよなぁ。ミルキーハートぐらいじゃないと』


『ミルハーと絡んだら、大荒れだろ……あの子達、アイドル売りだし』


 コメント欄がなにやら賑やかだ。

 しかしそちらへ気を配っている余裕はない。

 ルナティック・ガールズがすごく近づいてきて、なにやらきゃあきゃあ騒いでいる。


「……」(ドンドンっ!)


『オペちゃん無言で台パンしてて草』


『マイクで拾われてますよ』


『結構デカめで草』


「はっ!? ち、違いますよ、これは……貧乏ゆすりですっ」


『同じようなものだろw』


『フォローになってないw』


『貧乏ゆすり、美容にいいしね』


「っ!? そうなんですか???」


『食いついてて草』


『なんだこのカオスな状況』


 影山がユーマを盾にしているので、結果的に彼の近くに美女達が集まっている構図のため、リディアが遠くからそれをじーっと見ている。

 マモルはふむ、と腕を組んで様子を見守っていた。

 ユーマが両手を上げる。


「あー、君達? ニキはこの通りシャイだから、そんな騒いで近づいちゃダメだぞ?」


「え~、めっちゃ可愛いですね♥」


「キュンってしましたぁ」


「じゃあ、最後に握手してください!」


「ほっぺにチューでもいいですよぉ」


「もう~、こら! なに言っているの♥」


「「「「あはははははははっ!」」」」


 ユーマの表情がひきつる。


「なにを見せられてんだ、俺は……ほれ、壁破壊ニキ。握手ぐらいしてやれ」


 すっ、とユーマの横から影山の腕が伸びる。


「俺に隠れたまま握手会すな」


 が、影山は最後までユーマを盾にしたまま、4人と握手をする。

 賑やかな4人はお礼を言って、去っていった。

 影山が重いため息をついて、ユーマの背中から出てくる。


「疲れた……」


『モンスターの相手よりもキツそう(笑)』


『今日一ゲッソリで草』


『変わってんなぁ。普通の男なら鼻の下伸ばしそうだけど』


『普通に可愛いしね、ルナティック・ガールズ』


『でも、凸行為はイメージ下がったな』


『まあ、マナー違反ではあるよね』


『どういうこと?』


『配信義務づけの都合上、探索者は有名人が多いからね。だからすれ違った時の、不用意な声かけはマナー違反なの』


『なるほど』


『実際、ちょっと迷惑だったしなぁ。ニキが嫌がっているなら尚更』


 ユーマはうーん、と考えた。


「ぶっちゃけ、声かけ行為はもう避けられないと思うぜ? 俺らはともかく、壁破壊ニキは人気ありすぎだしな」


「はぁ……」


「でっけーため息つくなって。しゃーねーだろ。まあ、悪質だったら、その時は対応するけどよ。あれぐらいのレベルだったら、迷惑行為とは言えねーからな。適当にあしらうぐらいにはなってくれ」


「はぁ……」


「どんだけ嫌なんだよ、お前……」


 マモルは肩をすくめた。


「やれやれ。世の男達は、代わってやりたいぐらいだろうな。そうだろ、みんな?」


『それな』


『女選び放題とか羨ましすぎる』


『俺ならあの場で連絡先交換する』


『全員お持ち帰りする』


『俺もイケメンになりたい』


 ええ……と、影山はコメント欄にドン引きしていた。

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