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【透視チート】会社をクビになった俺、ダンジョン配信でバズって人生逆転する  作者: 音有五角
第三章「新パーティー結成」

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待ち合わせのハードルは高い

 次の日。前日と同じ流れで、午前中はソロ狩りをした。

 探索の途中でレベルが上がり、俊敏が20上昇したので、コメント欄がざわついていた。


 『――影山 光のLVが22へ上昇しました。HP+37 MP+13 攻撃+13 防御+15 魔力+13 精神+14 俊敏+20』


 影山 光 LV21→22

 HP 426→463

 MP 158→171

 攻撃 157→170

 防御 177→192

 魔力 158→171

 精神 174→188

 俊敏 266→286


 そんなところでこの日のソロ探索を終え、昼食を摂りにいく。

 定食屋でしょうが焼きを食べた後、パーティーの待ち合わせ場所である協会へと向かう。

 受付にはパーティーで行った方がいいので、協会内で待ち合わせになるのはあるあるだ。

 今日は早めに協会へついてしまい、30分前に到着してしまう。

 多くの探索者達がロビーチェアに腰かける中、1人の見知った銀髪がいた。

 リディアだ。

 北欧の美女、というか外見だと美少女に見える彼女は目立つので、すぐにわかった。

 無表情で携帯をいじっている。

 隣には誰も座っていなかった。

 マモルやユーマの姿はない。


(話かけづらいな……というか、話しかけたとしても、その後気まずくなってしまうような気がする。隣に座って、お互い無言で携帯をいじっていたら、変な空気になるんじゃないだろうか。ここは気づいていないフリをして、ちょっと遠くの席に座ってユーマ達を待とう)


 リディアは出入口近く。

 影山は遠目のところへと座った。

 ただ、視界はリディアや出入口が見えるポジションである。

 携帯の画面を見つめていること20分後、ユーマが入ってくるのが見えた。

 リディアの方に気がつき、そちらの方へ話しかけた。


「よう。お前は毎回早くて、真面目だな~」


「っ!? ゆ、ユーマさん。お、お疲れ様です」


「そんな頭下げなくていいっての……」


「いえ、先輩なので!」


「体育会系みてーなこといいやがるな……いいっての、そういうの。俺はかてーの嫌いだからよ。タメでいーよ。俺、マモル先生にもタメなんだぜ?」


「え、えっと、が、がんばります……」


 ちなみに過去の配信で、コメント欄から“ユーマ、女性にお前呼びは失礼”というこのご時世らしい指摘を何度も受けているのだが、ユーマは『そんなめんどくせーこと言うなよ。多分、これから仲間になるやつなんだし、こまけーことは気にすんな』と返している。

 ユーマが隣に座ると、リディアは顔を赤くした。


「ユーマ、さん。相談が……」


「なんだよ?」


「ユーマさんとニキさんが有名で、とても注目されているパーティーなので……私、色々と厳しいコメントをもらってまして」


「そうなのか? 全然みてねーや」


 細かいことを気にしないユーマは、指摘コメントなんて見ようともしない性格だ。

 ただ、リディアは繊細なようで、色々とチェックしてしまうようである。


「その、まとめると地味で影が薄いという意見が多いようで……」


「どうでもいいこと気にすんだな。やりたいようにやればいいじゃねーか」


「で、ですが、ユーマさんの足を引っ張りたくなくて……」


「真面目だな、おい」


「キャラ作りというか、おしゃべりが上手になるコツとか、ありませんか」


(なんか、ニキと似たようなこと言ってくるな。ただあいつは、悩んでたわけじゃねーけど)


 正直、ユーマとしてはこの手の質問を真面目に答える気はなかった。

 正解を自分の中に持ち合わせていないからだ。

 なので、適当に答える。


「語尾に“にゃん”ってつければいいんじゃねーか?」


「っ!?」


「最近、獣人? ってのが、流行ってるらしーからよ。いずれは猫耳でもつけて、にゃんにゃん言えばキャラづけになるんじゃねーか?」


 リディアは想像するだけで恥ずかしいのか、耳まで赤い。


「わ、わかりました……やってみます!」


「おう。まあ、コメントなんか気にするなよ」


 と、ここでマモルが到着し、2人のところへ行った。


「お嬢さん、ユーマくん、待たせたね」


「おっす、先生」


 このタイミングで、しれっと影山が混ざりにいった。


「こんにちは……」


 ユーマはにかっと笑みを浮かべて、影山の首に片腕を回した。


「よう! 今日もよろしくな!」


「ああ……」


(近いです……)


 ユーマだと不思議と嫌ではないが、こういうタイプの人間と関わって来なかった影山は、不慣れな距離感である。

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