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【透視チート】会社をクビになった俺、ダンジョン配信でバズって人生逆転する  作者: 音有五角
第三章「新パーティー結成」

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幕章「壁破壊ニキ、同期達のその後」

 Case1“ドン引きしてた女性探索者達”


「はぁ。伸びないなぁ。もう辞めようかな~」


 女子大を卒業し、探索者になったものの。

 芽が出ず、フォロワーはたったの1090人であった。

 女の子オンリーの5人組パーティーなのだが、人気が出ない。


「あたし達こんなに可愛いし、話も面白いのに~。視聴者って2軍ばっかりだから、1軍の女の子ってダメなのかな?」


 マンションの一室。パソコンで自分のチャンネルの数字を見ながら、そんな独り言をこぼす。

 井の中の蛙とはよく言ったもので、学生時代は陽キャでチヤホヤされた女の子といえど、インターネットの世界に出れば凡庸な才能として埋もれる。

 1軍を自称することもあり、ルックスは整っているのだが、外見だけで売れる世界ではなかった。

 他のチャンネルでも見て勉強しようかと、定番のネオ・ファンタジア所属の探索者達を見る。

 すると、とあるチャンネルが目についた。


「壁破壊ニキ……? え、うそっ。透視能力? ってことはこの人、あの時の!?」


 鑑定の時、印象に残っていたので覚えている。


「あの時は、いかにも陰キャの上、スケスケ透視能力とかキモすぎって思ったけど……しかも絶対、私のこと見てたし。え! ヤバっ! こんなイケメンなの! え、え、ちょ、エグっ! めっちゃ好みなんだけど!」


 パンパン、と両手をサルのオモチャみたいに叩き、興奮した様子で壁破壊ニキのアーカイブを見る。

 そして彼女はあっという間に、壁破壊ニキのファンになった。

 パーティーの女の子達にも勧めると、彼女達もファンになった。

 そして彼女達は満場一致で、“女のオペレーター媚びっててうざい”という陰口を叩く。やがてその思いは表面化した。

 ライブ放送になると、友達と共に朝日へ強めのアンチコメントを打ったのだ。

 他のコメントから“ガチ恋勢がまた暴れとる”“厄介ファン減らないねぇ”と煙たがられるも、全く気にしない。


「はぁ~♥ ニキ様かっこいい~! しかもお金持ち! 結婚したいなぁ~」


 浮かれた様子で、壁破壊ニキにガチ恋していた。

 ちなみに。

 ネオファン本社の会議室にて。様々なことが話し合われる中、橘 遠矢はとある議題を出した。


「壁破壊ニキチャンネルにて、女性オペレーター……朝日さんへの誹謗中傷コメントが多くなっています。異性のサポーターというところで、多少は仕方ありませんが、中には度を越してひどいものや、常習しているアカウントがいくつかあります。今後のためにも、厳しい処置を考えておりますが、実行に移してよろしいでしょうか?」



 Case2“笑っていた男性探索者”



 大学を卒業し、探索者になったが、成功しなかった。

 すぐに見切りをつけ、今はアルバイトから仕事を始めている。

 22歳という若さもあり、周囲から“就職しないの?”“早く落ち着かないと”などと言われてしまう。


「はぁ。中々決まらねぇんだよ、クソ」


 アパートにて毒づきながら、休日にてパソコンで動画を見て時間を潰す。

 やがて“壁破壊ニキチャンネル”というものに辿り着いた。


「透視能力!? もしかしてあの時の……こ、こんなイケメンだったのかよ。つーか、人気すげぇ」


 アーカイブを見ると普通に面白くて、つい全部見てしまった。


「強くてかっこいいのかぁ。そりゃ人気出るよな~。しかもめっちゃ良い人そうだ」


 すっかりファンになったようで、生放送をリアルタイムで視聴するほどになった。

 コメントをひっそりと打つ。


『あの時は笑ってごめんなさい』


 だが、賑わう放送のため、コメントはすぐに流れていった。


「まあ、もう成功者だもんな~。見てもらえないか。謝って許してもらおう、だなんて都合よすぎるし。あーあ、俺も成功して~~~」


 なんてことを、つぶやいたのであった。

 数か月後、彼はアルバイト先で正社員雇用され、真面目にコツコツ働き始めた。

 そして壁破壊ニキのライブ放送をたまに見ては、陰ながら応援していた。



 Case3“無能な男性職員”



 あの時。男性職員が影山の鑑定時に、透視スキルのことを大声で喋ったりしたことは、問題行動として厳重注意されていた。

 法的処置もありえる事態だったという。

 そしてその後、透視能力の探索者は“壁破壊ニキ”として活躍したり、職員を助けたりと有名になっていった。


「うぜ~」


 二十代の男性職員は、ストレスを溜めていた。


「こっちは仕事で怒られたり大変なのに、億とか稼ぎやがって~。俺が鑑定してあげたんだから、俺にも分けろ!」


 そしてそのストレスの捌け口として、掲示板で壁破壊ニキの悪口を書きまくった。

 具体的には、住所晒しの時に炎上していたタイミングだ。

 ここぞとばかりに、ネオファンと壁破壊ニキの悪口を投稿する。


『不正だらけのネオファン終わったな』


『壁破壊ニキの部屋からアンアン声が聞こえるwww ハ○撮り流出はよwww』


『元陰キャが調子に乗っているwww』


『現役職員だけど、ネオファンはヤバいことしてるよ! 晒しちゃおうかな~』


 悪口を書くと、気分がスッキリした。

 1週間後。

 アパートにとある書類が届いた。


「か、開示請求!? そんなぁ! マジになるなよぉ、ネオファンさんよぉ。ちょっとした冗談じゃん!  ええっと、業務妨害、名誉毀損で金額は……ひゃ、100万!? そんな貯金なんてねぇよ! てかこれって、協会にバレたりしないよな……? チクんないよな? ね、ネオファンさん、そんなにひどいこと、しないよな! はは、ははははははは! 壁破壊ニキだって、気弱そうだし、なんだかんだ優しいっしょ!」


 1週間後。

 この職員は協会をクビになった。

 度重なる問題行動がバレて、協会にいられるわけがない。

 そして彼は守秘義務違反や名誉毀損罪で、後ほど刑事罰を受けることとなる。

 ネオファンに、慈悲はなかった。

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― 新着の感想 ―
おはようございます。 リアルでもホ○ライブ運営のカバーが誹謗中傷動画をサイトにアップしてた人間を訴えたり、掲示板等で悪質コメントしてた人に開示請求してましたなぁ…。余程の覚悟がない限り、個人が企業に…
最後の人には慈悲は無い当然だわな
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