人類の敵
とある日常‥‥
三人は優雅に過ごしていた。(仕事中)
だがそんな幸せはあるひとつの者によって砕かれる‥‥。
「きゃあああああ」
「ど、どうした!?」
悲鳴が聞こえた方に駆けつける。
「「!!」」
そこには人類の敵、怪人ですら恐れるほどの‥‥それは、ゴキブリであった。
「ねえ!早く捕まえて!!」
「いや待ってムリムリ、ルーちゃんヘルプ!!」
「僕だってそんなん嫌ですよ!」
わあわあ騒いでいると動かず静かだった敵が突如として動いたのである。
「うわあああ!こっちに飛んできたぁ!!」
「はああああ!?ふざけんな!!どけっ、しがみついてくるなクソ上司!!」
「いけいけゴキたん!あいつら殺れーー!」
「きっしょ!ゴキブリにたんつけんなよ!!」
こちらに向かってくるゴキブリからにげる俺とルーちゃん。
「くっ‥‥こうなったらあれを使うしかない‥‥!!」
異術—『縛』
「これで捕まえ――られてない!!やばい逃げろ!!」
レオールの術でも捕まえられなかったゴキブリは、気ままにあちこち飛んでいる。
「いいい一旦この部屋に閉じ込めようか」
「そ、そうね、ここ給湯室だし」
「僕ら今までこんな狭いところで逃げ合ってたのかよ‥‥」
そっと扉を閉める。
ふう‥‥これで災害は閉じ込めた!
「それにしてもどうするの!このまま一生開かずの扉にするのはごめんよ!」
「し、仕方ない、もう一度開けてみるよ‥‥!」
ガチャ‥‥、バタン
ドアを開けて閉めた。
「い、いなかったね」
「そ、そうよ逃げてったんだわ」
「それなら良かったで‥‥す‥‥」
「?、どうした?」
ルーカスがものすごい顔で固まってる。
え…まさか…と思いつつも恐る恐るルーカスが向いてる方向にメアと共に向ける。
恐ろしいことが起きていた。部屋に封印していた奴が俺らの隣にいたのだ。
「ひゃあああああ」
「ちょっちょっと待って、こっち来ないで抱きついてこないであっち行って!」
その様子をいつの間にか部屋の隅に移動していたルーカスが楽しく鑑賞していた。
「こういう時、人の性格って出るよなぁ」
「おっめ何一人安全圏にいるんだ!」
「ホントマジ無理マジ無理ねぇマジで!こっち来ないでぇ!!」
メアが叫ぶと同時に奴がぴたりと止まった。
「‥‥?死んだ?」
覗き込んでみると、奴がピクリと動き出し、急に暴走しだした。
「「「わあああああああ!!」」」
恐ろしい速さで壁や床をあちこち飛び回っている。
「はっ?ちょ、待って僕のところに来んな!!」
「な、何したのメアちゃんんん!」
「た、多分あまりの嫌さに術掛けちゃったのかも‥‥」
「なるほどね!あのゴキブリは夢の中で暴れてんだ!てかゴキブリにも効くんだ!」
もう、逃げ場ないよぉ~!!
■
「何で俺がこんなパシリみたいなことをしなくちゃいけないんだ」
今、俺‥‥アキラが向かっているのは珍新部隊である。
俺が属してる一般部隊とは異なるらしいが、あまり違いが分からない。
「ん?えーと、ここだ。この地図雑すぎだろ。何でスーパーのチラシの後ろに書くかな」
ていうかなんかここから音が‥‥
ガシャンッドタドタッバンッドゴッ
「るっせええええ!!」
ドアを開けずにはいられなかった。




