薬草摘みでフラグを立てる
なんで、、、こうなってしまったんだ、、、私は薬草摘みに来ていた。ここまではいい。そしたら、魔物と遭遇してしまったのである。多分、イノシシのような感じで、めっちゃ突進してくる。曲がるのが苦手なのか、急旋回してなんとか逃げてきたが、この洞窟が見つかるのも時間の問題だ。最初だし魔物に遭遇するなんてそうそう無いだろ。と調子乗ってほとんど準備してこなかった自分を殴りたい。そもそもそんな魔物に合わない世界だったら、薬草摘みとかいう仕事もないことをなぜ想像できなかったのか。いざとなったら魔法で戦う、、、?いやそもそも日本人のこの体で魔法が使えるのか?帰ったら要検証だな。帰れたらだけど。
「あっ」
イノシシ(仮)が崖の向こう側にいる、、、あっち側にいる理由はよくわからないが、これで撒けたということだろうか。
「よかったぁぁぁぁ」
安心するとつい腰の力が抜け、膝から崩れ落ちてしまう。
マジでよかった。初っ端から死んでしまうかと思った。天使だから死んでも大丈夫なのかもしれないが、今は人間の体だ。どうなるかはわからない。わからない以上は挑戦しないに越したことはない。
「あれはなにをしてるんだ、、、?」
イノシシ(仮)が何やら不穏な動きをしている。何かを溜めているかのような、、、すり足を繰り返してる感じ?語彙力がなさ過ぎて表せない。
突然目をかっぴらいたイノシシ(仮)は幅20mはある谷を直線軌道で飛び越え反対越し、つまりヒバナのすぐそばまで飛んでくる。ヒバナはあまりの美しさに腰を抜かし、、、たわけではないが、シンプルに安心した後の腰抜けのせいで足が動かなかった。死を覚悟したヒバナは死んでも大丈夫なことにかけていた。
バァァァン
大きな音とともに大剣がイノシシ(仮)を突き抜け、ヒバナがベットした自分の命は結果を出すことなく手元に戻ってきていた。
「あ、ありがとうございます」
大剣を拾いに来た命の恩人にまずは感謝を。
「あれ⁉近くに人いたの⁉やば。どうしよ。いやでもむしろ人を助けるという大義名分が生まれたから、罪は免除されるかも、、、」
と、ヒバナには聞こえない小声でささやき、考えをまとめた男は、言葉を放つ
「いや、こちらこそありがとうだよ」
ヒバナにはこの言葉の意味はよく分からなかった。知りたいとも思ったが、恩人に変な散策するのはちょっと違うと思い、やめた。実は、イノシシ(仮)を殺すことは今は犯罪である。20年前に大量発生した時に乱獲されたからである。しかし、さっぱりとした脂ののった肉はとても美味で、味を忘れられず、密漁する人も少なからずいる。
「おっけぇ。無事帰ってこれたことだし、ギルドに提出して、報酬でも貰おうかな」




