神崎葵の真意と、秋の健康測定会開幕
二次会の狂乱も冷めやらぬ白鳥駅前店に、またしてもけたたましく乱入してきた神崎葵統括課長! 生駒と結衣の急接近をまさかの大絶賛&太正製薬との連携強化に繋げ、勢いそのままに秋のビッグイベント【「秋のからだリセット健康測定会」&資彩堂完売作戦】を緊急発令! 大予算と各種測定機器、そしてシュガーさん(等々力環奈)の再降臨に胃が引きつる陣内のドタバタ劇をお楽しみください!
ドゴォォォンッ!!
「はいはいはい! またまた葵ちゃんがけたたましくやってきたわよーーーーっ!!」
二次会の狂乱から明けた翌朝の白鳥駅前店。
事務所のドアを豪快に蹴破るような勢いで乱入してきたのは、案の定、本部の統括課長・神崎葵だった!
葵課長はクワッと目をカッと見開くと、事務所の隅で小さくなっていた小寺結衣をビシッと指差し、大音量で言い放った!
「白石ちゃんがあんなにやる(16点叩き出す)とは思わなかったわ! あなたたちのパワーを完全に甘く見ていたようね!? そして……どさくさに紛れて太正製薬の御曹司・生駒と付き合いだしたそこの小寺ちゃんっ!!」
「はっ……はいぃぃぃ……っ!!」
昨夜の生駒からの電撃告白&初デート約束を思い出して顔を真っ赤にし、怯える結衣。
大悪魔の説教が始まるのかと全員が息をのんだ――その瞬間!
「よくやったわぁぁぁ〜〜〜〜っ♪♪」
「「「「!!??????」」」」
あまりのハイテンションな絶賛に、涼香、ほのか、まひろ、そして俺(陣内拓海)全員がズッコケそうになった!
「ちょ……っ、神崎課長!? 倫理観はどうなっておりますの!?」と涼香が呆れて叫ぶ。
葵課長は胸を張り、フッ……と不敵に口角を上げた。
「甘いわね、氷室涼香ちゃん! 私の1番の目的はぁーーーっ! 旦那(誠)のエリアを盛り上げることなんかよりもッ!! 太正製薬との強固な連携を確立することにあったのだーーーっ!! これは我がドラッグラベールの企業体力を劇的に強化するためにも必須事項!! したがってぇ!! 断じてやましい気持ちなどではないのだーーーッ!」
((((相変わらずの圧倒的な屁理屈……!!))))
「そして何よりもぉーーーっ! 今回のオータム新人研修で、指導した陣内拓海! そして16点を叩き出した白石ほのか! 両名の社内評価がうなぎ登りよ! 私の『この店舗は化ける』という直感はズバリ当たりってわけね!」
圧倒的な熱量に全員が絶句していると、葵課長は「おほん……まぁ良いわ!」と咳払いをした。
「君たち最優秀新人賞受賞者、コスメ準優勝者、そして優秀なスタッフ諸君に……本部・経営企画としてぇーーーっ!! 新たなビッグミッションを与えるわっ!! 題して……!」
神崎課長はビシッと黒板に横断幕ポスターを貼り付けた!
『夏の疲れ、残っていませんか? 秋のからだリセット健康測定会』開★催!
「なお、プロジェクトリーダーの陣内拓海くん……君には本部からかなりの特別予算が贈呈されるわ! 【血圧測定機】【骨密度測定機】【血管年齢測定機】【肌年齢・水分測定機】を、なんと全自動の最新型で店舗にドカンと無料配置するという、太正製薬&本部の太っ腹コラボ企画なのだーーーっ!!」
「なっ……最新の測定機器を全部ですか!?」俺が驚愕していると、葵課長はパンパンッ! と軽快に手を叩いた。
「カモンッ! シュガーちゃん!!」
パッと扉が開くと、そこには秋らしい上品なセットアップに身を包んだ、等々力ブロック長の愛妻&ビューティースーパーバイザー・シュガーさん(等々力環奈)がニコニコと微笑んで立っていた!
「みなさ〜ん、こんにちは♪ 府中の勉強会ぶりにまた来ちゃいました〜♡」
「シュガーさんっ!!」まひろの瞳が輝く。
葵課長は全員の配置をビシッと指指した!
「配置は以下の通りよッ!!」
氷室涼香 → 『骨密度測定&整形領域・カルシウム指導』!
小寺結衣 → 『血圧測定&循環器・生活習慣病相談』!
白石ほのか → 『血管年齢測定&冷え性・栄養指導』!
有栖川まひろ + シュガーちゃん → 『肌年齢・水分測定&敏感肌ケア推進』!
陣内拓海 → 『イベント全体の統括 & 胃薬補給』だーーーっ!!
さらに葵課長は、まひろとシュガーさんに向かってニヤリと笑った。
「なお、有栖川ちゃんにはシュガーちゃんと共にぃーーーっ! 敏感肌用スキンケアブランド『資彩堂 デュエール』を地域一番の勢いで完売してもらうわよっ!!」
「デュエールの完売……! 望むところです、シュガーさんと一緒なら絶対できます!!」まひろが拳を握りしめる。
怒涛のハロウィン家飲み、府中サントリー工場見学デート、そしてまさかの最優秀新人賞逆転劇から、間髪入れずに打ち込まれる秋の大型店舗イベント――。
目まぐるしすぎる展開と、シュガーさん直伝のフリッカージャブでさらに距離を詰めてくるまひろちゃん、最優秀新人賞で自信をつけたほのかちゃん、覚醒して「彼女だもん!」の甘さを隠すことすらやめるようになった涼香さん。
( 休日もイベントも怒涛すぎて……俺の胃袋が休まる暇が1秒たりとも存在しねぇぇぇーーーーッ!!)
俺――陣内拓海は、冷や汗を滝のように流しながら、ポケットの中で固く握りしめた『ラベール胃腸薬プレミアム』の袋に祈りを捧げ、波乱に満ちた「秋のからだリセット健康測定会」の現場へと踏み出すのだった。
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