↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
美人だらけのドラッグストアで胃薬が止まらない件  作者: 薬師寺 あかね


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
78/103

妹・有珠の悪戯と、ショッピングモールの公開告白

陣内拓海の実妹・有珠(ありす)のブラコン演技&あざといスキンシップにより、尾行してきたヒロイン3人(涼香・ほのか・まひろ)の嫉妬心が爆発! 限界を迎えた涼香がショッピングモールの真ん中でまさかの「私が彼女だもん!!」と大暴走(デレ)をかまし、妹のネタバラシと陣内の胃薬爆買いで締めくくられるドタバタ劇をお楽しみください!

私、有珠(ありす)。

今日は久しぶりに、大好きな自慢の兄――拓海ちゃん(陣内拓海)の休日に合わせてお出かけ&カフェデートを楽しんでいる。

……のだが、さっきから私は猛烈に困惑していた。

カフェのガラス窓の外から、なんだかよく分からない情緒不安定な激カワ美人3人組が、血眼になってこちらをガン見(監視)しているではないか……!

(……え? どういうことなの……? まさか……あの3人、拓海ちゃんを取り合ってるのかしら……!? いやいや、まさか……あの仕事一筋な朴念仁のお兄ちゃんだぞ……!?)

だが、外の3人(涼香・ほのか・まひろ)の殺気立った視線は紛れもなく本物だ。

「本部の悪魔たん」こと葵ちゃんからスマホに『胸でも押し当てて奴らに見せつけなさい(笑)』と悪魔の指示が飛んできたこともあり、私のイタズラ心に火がついた。

(フフッ……おもしろい。ちょっと揺さぶってみようかしら♪)

「ねぇねぇ、拓海ちゃん〜♪」

「ん? なんだ有珠?」

私は拓海の腕に抱きつくと、グイッと豊満な胸を腕に押し当ててみせた。

「(はわわわわ……っ!?)」

カフェの外で監視していた3人が、同時に胸を押さえて悶絶しているのが見えた。

「なんだ有珠! 距離が近くねーか!?」

「ふっ、拓海ちゃんに久しぶりに会えたから、くっつきたくなっただけー♪」

「なんだそりゃあ?」

何も気づいていない鈍感な兄に呆れつつ、外の様子をチラリと見る。

(特にあの一番綺麗系のお姉さん(涼香)、顔を真っ赤にして今にも爆発しそうね……大丈夫かしら。でも完全に拓海ちゃんを狙ってるわね……いつからあんな美人さんと? どこが良いのかな……おもしれぇ!)

私はさらに追撃を仕掛けるべく、パフェのイチゴをスプーンで掬い上げた。

「はいっ、あ〜ん♡」

「はっ……恥ずかしいだろ有珠! やめろやっ!」

「なぁに? もしかして胃が痛いの〜? 拓海ちゃん♪」

「胃薬持ってるから大丈夫だ!」

「あぁん♪ じゃあタクミンが私に『あ〜ん』してよー♡」

「何だいきなり猫なで声出して! どうしたんだ一体!」

(わー……あの清楚系のお姉さん(ほのか)、貧乏ゆすり始めてるじゃないの……わかりやすーい♪)

私は無駄に時間をかけてパフェを食べ終えると、拓海の腕を引っ張ってショッピングモール内のゲームセンターへ向かった。

「ねぇねぇ! 今日のデートの記念にプリクラ撮ろうよ!」

「えー、良いけど……男一人でプリクラは恥ずかしいぞ……」

(フフッ……血相変えて何か面白いのついて来たわよ葵ちゃん……)

スマホを取り出し、葵ちゃんにLINEを送信する。

『胸当てながら奴らに見つかる位置に移動したよ』

葵ちゃんからの即レス。

『そのまま追い詰めて自滅させなさい(爆笑)』

(相変わらずバカなこと考えるわね葵ちゃん……でもまあ、乗ってあげますか!)

「じゃあタクミン行こっ♪」

「だからさっきから何でそんなに胸当ててくるんだよ……」

プリクラコーナーを出た直後、私は意図的に3人の目の前へと躍り出た。

目の前には、顔を真っ赤にして拳を握りしめるまひろ。

ぷるぷると震えながら涙目になっているほのか。

そして――今にも泣き出しそうな顔で固まっているリアル美月ちゃんこと涼香さん。

「あらっ? だあれ……?」

しれっと首を傾げてみせる私。

(さぁ、どう出るどう出る……!?)

すると――一番大人っぽくてクールそうだった涼香さんが、ついに限界を迎えてポロポロと大きな涙をこぼし始めた!

(あれ……!? やりすぎちゃった……!?)

焦る私を余所に、涼香さんはボルドーの唇を震わせ、まるで女優・美月ちゃんのような甘く切ない声で叫んだ。

「私だもん……っ! 私が……私が拓海さんの彼女だもん!!」

「「「「!!??????」」」」

「ちょっ……薬局長!? 何言ってるんですか!?」とまひろ。

「ええっ……!? 涼香さん!?」とほのか。

パニックになった涼香さんは、バッグから大事そうにピンクのお守りを取り出し、涙目で主張を続けた!

「こっ……これ! 京都の野々宮神社で買った『良縁お守り』だもん! 私だもん!!」

普段のクールビューティーな氷室薬局長からは到底想像もつかない、あまりにも可愛すぎる『ヤンデレ風・甘甘大暴走』!

ショッピングモールの通路の真ん中で繰り広げられた大不意打ちの公開告白に、通行人たちが「え……あのめちゃくちゃキレイな人、彼氏に浮気されたの!?」と一斉に足を止め、周囲は瞬く間に大騒然となった!

(あ、あかん……! 完全にやりすぎたーーーっ!!)

私も拓海も、顔面を蒼白にした。

「ご、ごめんなさい! ゴメン! 私、拓海ちゃんの実の妹の有珠(ありす)ですーーーっ!!」

「「「えっ………………??」」」

静まり返るショッピングモール。

涙をポロポロ流したまま「妹……?」とフリーズする涼香さん。

口ぐせのように「えっ……」と固まるほのかちゃんとまひろちゃん。

(……もう俺は限界だ……)

妹のイタズラと、ヒロインたちの勘違い暴走、そして涼香さんの爆弾級デレ告白。

ショッピングモールで繰り広げられた怪奇と大混乱の末、俺のせっかくの休日は跡形もなく爆散したのだった。

「少しでも『面白かった!』『続きが気になる!』と思ってくださったら、下部の【★で評価する】や【ブックマーク】を押していただけると執筆の大きな励みになります!」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
この回の薬局長かわいすぎる
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。