↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
美人だらけのドラッグストアで胃薬が止まらない件  作者: 薬師寺 あかね


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
124/137

ドリンク補充と、ほのかのぬくもり

バックヤードでヒロインたちが結婚後の生々しい資産運用トークで大盛り上がりしているとは露知らず、一人で寒くて重いドリンク補充作業に耐える陣内拓海! 販促モニターに映る「野木坂46」の清楚系ショートカットセンター(ほのか似)に「冴えない顔のあなた!」と指をさされ、自分の表情が気になってフニャフニャのドスケベ顔になっていたところを結衣に目撃される! 結衣のアシストによって駆けつけたほのかから「手、温めてあげますね♪」と柔らかく抱き締められ、脳内が真っ白になって気が遠くなる爆笑&胸キュン回をお楽しみください!

俺――陣内拓海は、バックヤードで姫たちが結婚後のビジョンや資産運用トークで大爆笑しながら盛り上がっていることなどつゆ知らず、黙々と店内フロアでドリンクコーナーの補充作業に励んでいた。

(……くっ、ドリンクの品出し作業は……思っている倍は辛いんだよな……!!)

ケース単位で運ぶケースは重いわ、大型リーチインショーケース(冷蔵庫)を開けっ放しにして奥から補充する作業は寒いわで、肉体的にかなり堪えるのだ。

作業中の俺の頭上では、メーカーコラボの販促用デジタルサイネージ(大型モニター)から、国民的アイドルグループ『野木坂46』のメンバーたちが代わる代わる現れては、キュートな笑顔で商品アピールを繰り返していた。

モニターの中のアイドルが、カメラ目線でビシッと指をさしてくる。

『そこの冴えない顔をしている貴方! そう、そこのあなた!! このタウリン3000mg配合のスーパードリンク……【ラベールパワースペシャル】を飲んで、スッキリシャキシャキ!! 今日も一日、頑張って!!』

(むっ……! 無心になるんだ、陣内拓海……! 惑わされるな……!!)

しかし、気になってしまうのは今回の新曲でセンターを務めている女の子だ。清楚系のサラサラとしたショートカットで、目元や雰囲気がどことなく……後輩薬剤師の白石ほのかちゃんに似ているのだ。

そんな「ほのか似」のアイドルが、モニター越しに『そこの冴えない顔をしている貴方!』と語りかけてくる。

(俺は……今、そんなに冴えない顔をしているのか……? 一体どんな顔でドリンクを詰めているんだ俺は……!? 気になる……気になるぞ俺の顔……!!)

自分の表情が気になり、脳内で「ほのか似のアイドル」と「本物のほのかちゃん」の笑顔が交互に巡ってデレデレと顔が緩んでいくのを抑えきれない。

そこへ、調剤室からパタパタと小走り気味に小寺結衣が近づいてきた。

「エリア長〜、ほのかちゃんがお昼から戻ってきましたよ! 私たちもそろそろお昼食べま……えっ……!?」

「ん……? どうした小寺さん?」

振り返った俺を見た瞬間――結衣の全身に、目に見えない電流が走った!!

(((は、はわわわわわっっっ……!!? すっっっっごいエッチな顔(フニャフニャのデレ顔)をしてるーーーーっっ!!)))

結衣が思わず視線を上げると、タイミングよく販促モニターの中で「ほのか似の野木坂46センター」が画面越しに指をさしているのが目に入った。

(あぁ……なるほどね……。今度はあのアイドルがほのかちゃんに似てるからって、頭の中がほのかちゃんでいっぱいになってデレけてるんだ……。本当に難儀な人だなぁ、この人は……)

結衣は呆れ半分、親愛半分でフッと溜息をついた。

(まぁ、私には生駒(遼)君がいるしね! 遼君はもうほのかちゃんに未練も興味もないから、私は高見の見物で余裕だけど♪ ……まぁ、私の個人的な推しは涼香薬局長だけど、同期のよしみだ。ここはほのかちゃんに花を持たせてあげるか……!)

結衣はニヤッと企むような笑みを浮かべると、俺に向かって言った。

「エリア長……そのままちょっと待っててね!」

「???」

首をかしげながら俺が再び冷たいショーケースの中に手を入れて缶ドリンクを並べ直していると、後ろからパタパタと二人の足音が戻ってきた。

(ねぇ……ほのかちゃん……見てあのモニター。あのアイドル、ほのかちゃんに似ててさ……エリア長、それ見て顔がフニャフニャになっちゃってるの……)――結衣のヒソヒソ声。

(わわっ! ほんとだ……! 私に似てる……!?)――赤面するほのかの声。

(それに、ドリンク補充で手がすごく冷たくなってるみたい……)

(……っ!)

意意を決したほのかは、どこか妖艶で甘やかな笑みを浮かべると、冷え切った俺の手にそっと自分の両手を重ね合わせた。

「先輩……♪ お疲れ様です♪ ……手、温めてあげますね……♪」

ギューーッ♡

「〜〜〜〜〜〜〜〜〜っっっっっ(臨死体験)!!!!」

吸いつくような手触りの柔らかさと、じんわりと心地よい温もりが冷たい指先から全身へと伝わっていく!

「ほ、ほほほほ……ほのかちゃん……っ!?」

あまりの甘すぎる不意打ちと至高の感触に、俺――陣内拓海の意識と正気は、遥か彼方へとスッと遠ざかっていくのであった……!

いつも応援ありがとうございます!

拓海が胃を痛めている裏で、天音ちゃんも調剤室でイケメンたちに胃を痛めつけられています(笑)。

▼ 天音視点のスピンオフはこちら

『イケメンだらけのドラッグストアでいつのまにか全員から執着されていました』

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。