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美人だらけのドラッグストアで胃薬が止まらない件  作者: 薬師寺 あかね


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居酒屋の爆弾と、決意のタイムリミット

素顔(誠さんラブの甘々な姿)がバレて赤面&大暴走した神崎葵が結衣を巻き込んで嵐のように去った後、シュガーさんによる居酒屋での「決着の真剣伝達」が牙をむく! 居酒屋全体を巻き込みながら、「ヒロイン3人はお前に本気で恋している」「お前には選ぶ権利と義務がある」「腹を決めろ!」と激動の爆弾を叩きつけられ、衝撃で胃が吹き飛ぶ陣内拓海の爆笑&超重要回をお楽しみください

勤務終了間際、本部の悪魔――神崎葵統括課長は、顔をこれ以上ないほど真っ赤に染め上げ、フラフラと千鳥足のようにさまよっていた。

バックヤードでシュガーさんに暴露された「誠さぁ〜ん♡」の甘々な素顔と「ニャンニャンぶっ飛びダイブ」の事実が、調剤室にいた陣内拓海、涼香、ほのか、まひろの4人に丸聞こえだったことが発覚したからだ。

普段のおっかない悪魔の面影はどこへやら、ニヤニヤと生温かい視線を送る4人を前に、葵は完全にノックアウトされていた。

「意外ですね〜! 葵課長って、意外と甘えん坊で私寄りの恋愛観だったなんて♪」――クスクス笑うまひろ。

「野望で誠さんを狙ったのか、純粋な下心なのか分からないですねっ♪」――楽しそうなほのか。

「でも、本気で社内で偉くなりたいなら最良の手だわ。誠さんは優秀なブロックマネージャーですもの」――納得顔の涼香。

「俺に指導してくれていた時、頭の中が誠さんのことでいっぱいだったなんて、当時の俺にはまったくそう見えませんでしたよ」――感心する拓海。

「『薬局王に私はなる!』って……なに……ビビるんだけど……」――遠目で引いているギャル実習生のあげは。

「はっ……!! う、うるせーーーーっ!! 中学生みたいな生ぬるい恋愛してるテメェらに言われてたまるかーーーっ!!」

真っ赤になった葵は、恥ずかしさのあまり逆ギレして大声を張り上げた!

その時、たまたま着替えを終えて出てきた小寺結衣と目が合う。

「はっ……!! 結衣ちゃん! 今日の夜はダブルデートしましょう!! 今すぐ生駒君も呼び出して連れて行くのよーーーっ!!」

「えっ……えええっ!? ちょ、ちょっと葵課長ーーーっ!?」

「この女たらし(陣内)めー!! 覚えておけよーーーっ!!」

結衣の手を強引に引っ張り、爆風のような暴走とともに、葵はまたしても嵐のように去っていったのだった。

【静かな小料理屋・居酒屋の個室】

嵐が去った店内に、妖艶な笑みを浮かべたシュガーさん(等々力環奈)がやってきた。

「はろはろ〜♪ 今日は拓海君と、私と……ちょっと静かに話しましょー。葵は『ゲキカワ葵ちゃん』がバレて恥ずかしいから、今日はおとなしく帰ったわよぉ〜♪」

連れ出されたのは、落ち着いた雰囲気の居酒屋だった。

カウンターとテーブル席には、仕事終わりのサラリーマンや地元客が程よく入っている。

「今日は葵ちゃん抜きで……真剣な話よ……」

「(ご、ゴクリ……っ)」

正面に座るシュガーさんの真面目な眼差しに、俺――陣内拓海は冷や汗を流して身を硬くした。

シュガーさんは運ばれてきた生ビールをぐっと煽ると、一気に身を乗り出して俺の目をまっすぐに見つめた。

「ズバリ!! あの3人(涼香・ほのか・まひろ)はぁーーーっ!!」

「……っ!?」

「お前に本気で恋してるってことだーーーっ!! さっさと気付け、このドスケベ男っっ!!」

「!!??????」

「はっ……ち、ちょっとシュガーさん!? 声が大きいですし、何を急に――」

「だから! お前が好きなんおだろうが、あいつらがぁーーーっ!!」

ドガンッ! とテーブルを叩いて叫ぶシュガーさん!

――次の瞬間!

ガヤガヤしていた居酒屋の店内が一瞬にして静まり返り……そして、怒涛の勢いで大盛り上がりに沸き立った!!

ざわざわ……! ざわざわ……!

「うおっ、見たか!? あの可愛いお姉さん(シュガーさん)に迫られてるぞ!」

「ニーチャン、いい男だな! 頑張れよーーーっ!」

「おいおい、3人からモテモテだって!? 羨ましすぎるだろ!」

「ヒューヒュー! 兄ちゃんモテ男だな!!」

「なっ……な、何なんだこの店内の野次馬たちはーーーっ!?」

顔面を真っ赤にしてパニックになる俺に、シュガーさんはフッと冷ややかな(しかし愛のある)笑みを向けた。

「『こんな美人たちが自分を好きになるはずがない』とでも思っていたの? 貴方は自分のスペックと魅力をまったく理解していないようね……。薬科大学を『首席』で卒業し、高難関の『高度認定薬剤師』を取得し、最年少で『エリア長』に抜擢された男……。あいつらはね、夢見る少女じゃないのよ!!」

「お、俺は……俺はただ、職場でセクハラやパワハラにならないように、細心の注意を払っていただけで……っ!」

「ふっ……バカね。そうやって理屈をつけて自制しながら、裏で鼻の下を伸ばしまくっていたのよ!! 貴方にはね……彼女たちの本気の愛を受け止め、誰か一人を選ぶ『権利』と『義務』があるのだーーーっ!!」

「なっ……!!」

「腹を決めろ!! オラァッ!!」

いつも穏やかなシュガーさんが、男前すぎる勢いで声を荒げて俺の胸ぐらを掴む勢いになる!

「今すぐ答えを出せとは言わん……。何しろ、カラオケ事件以降『ドスケベ選手権』で7馬身以上の差をつけてダントツ独走ゴールしている今の貴様には、まともに客観的な判断ができないだろうからね!!」

「なっ……何だってぇぇぇーーーっ!!?」

「春には異動の季節がやってくるわ……。クリスマス、正月、バレンタインを乗り越えて、誰が拓海君の隣に立つのか……期限は『春』よ! 覚悟を決めなさい!!」

大盛り上がりで手拍子が巻き起こる居酒屋の中心で――。

衝撃すぎる真実と、突きつけられたあまりにも重い「春までのタイムリミット」に、俺――陣内拓海の胃袋は、激痛とともに完全に吹き飛んでしまうのだった……!

「少しでも『面白かった!』『続きが気になる!』と思ってくださったら、下部の【★で評価する】や【ブックマーク】を押していただけると執筆の大きな励みになります!」

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