悪魔の弱点と、バックヤードの秘密
バックヤードで繰り広げられる、本部の悪魔(神崎葵)とシュガーさん(等々力環奈)の壮絶な暴露合戦! 普段は上から目線で「ドスケベキング!」と叫ぶ悪魔・神崎葵ですが、旦那である神崎誠の前で見せる「甘々な可愛い葵ちゃん」「ニャンニャンぶっ飛びダイブ」という最大の弱みをシュガーさんに握られ大敗北! さらにその激恥ずかしい素顔が、調剤室にいた陣内とヒロイン3人(涼香・ほのか・まひろ)に丸聞こえだったという、爆笑必至のバックヤードエピソードをお楽しみください!
調剤室のすぐ裏手にあるバックヤードでは、本部の悪魔とスーパーバイザーによる、白熱した(かつ下品な)密談が繰り広げられていた。
「フハハハハハッ!! 見ろ、あのドスケベキングを!! 涼香にデコアタックされて、鼻の下が13キロくらい伸びているではないかーーーっ!!」
神崎葵統括課長は、お腹を抱えて悪魔のような高笑いを響かせていた。
シュガーさん(等々力環奈)は呆れたように息を吐くと、腕を組んで葵をジト目で見つめた。
「もぅ〜、ダメよ〜。私から今日の夜、3人の本気の恋心……拓海君に直接伝えちゃうんだからね」
「なっ……なにぃーーーっ!!? そっ、そんなことしたら……この店の『ドスケベパワー』による売上倍増効果が半減しちゃうじゃないのよぉ!!」
「でもねぇ、葵……彼女たちの本気の顔……見てみなさいよ。いつまでもいつまでも、このぬるま湯みたいな関係じゃいられないわ〜」
「んー……!!?」
シュガーさんはフッと柔らかい笑みを浮かべ、言葉を重ねる。
「いいじゃない……別店舗では『神楽坂エリア長』『一ノ瀬薬局長』『橘君』と『天音ちゃん』の取り合い合戦だってあるんだからさぁ〜」
「そ、それとは別件でしょーがっ!!」
「だってだって〜、どっちにしろ誰かは負けちゃうのよぉ〜? それは天音ちゃんの取り合い合戦でも同じよねぇ〜?」
「ぐっ……!!」
葵が言葉に詰まると、シュガーさんは窓の外の景色を見つめるように目を細めた。
「春は異動の季節……また、新しい素敵な恋が生まれるかもしれないわ〜」
「……そうねぇ〜」
「うま〜く3カップルができたらぁ……全社で最強の店舗展開ができなぁ〜い?」
「そっ、そんな都合よく上手くいくかしら!!」
「だから……私たち『悪魔』が居るんじゃないの! えいっ♪」
「ちょっ、ちょちょちょ! やめてよシュガー、くすぐったい!!」
シュガーさんは不意打ちで葵の脇腹をつつき、さらに意地悪な笑みを深めた。
「あんまり後輩(拓海君たち)をいじめると……こうよっ!!」
「あはははっ! やめてやめてーっ!!」
シュガーさんの細い指先が、容赦なく葵の豊満な胸をツンツンとつつく!
「はーい♪ 『ごめんなさい』は〜?」
「ぐぬぬぬぬ……ごっ……私は退かぬ! 媚びぬ! 省みぬ!!」
葵が某世紀末覇者のようなセリフで強がると、シュガーさんはクスリと小悪魔的に微笑んだ。
「あらぁ〜……エリート薬剤師様の『神崎葵』ともあろう方が……そんな生意気なこと言ってたらぁ!! 拓海君一行や天音ちゃん一行に……【甘々な誠ちゃんの可愛い葵ちゃん】を暴露しちゃうわよぉ〜♪」
「ギャァァァーーーッ!! 止めて止めてーっ!!! それだけはダメェェェーーーッ!!! 謝る! 謝るからぁぁぁーーーっ!!」
葵の顔面が、一瞬で見たこともないほど真っ赤に沸騰した!
シュガーさんは容赦なく、トドメの爆弾を投下し続ける。
「『薬局王に私はなる!』とか『最強の男を落とす!!』とか、どっかの海賊王みたいに社内で暴走しておきながら〜、家では『ニャンニャン♡』言いながら誠さん(夫・神崎誠ブロックマネージャー)にぶっ飛びダイブブチ決めたとか〜、誠さんの前でだけめちゃくちゃ女の子出ちゃってることとか〜♪」
「わーっ! わーっ!! やめろやぁぁぁ! シュガー! テメェーーーッ!!」
真っ赤になった葵は、恥ずかしさのあまり暴れ出し、シュガーに反撃の言葉を叫んだ!
「あんただって! あんただって昔『等々力さん(旦那様)素敵ぃ〜♡』とか騒いでたでしょーがっ!!」
「だってぇ〜♪ 実際、身長高くてカッコいいし? 私は現実主義なんだから、偉くなる男が好きよ? みんなにバレたって、私は狙って射止めたんだから何も恥ずかしくないわ! ……葵は恥ずかしいわよねー♪ いつも外では攻めてるから、攻められ慣れてないのかなぁ〜? 可愛い可愛い葵ちゃ〜ん♡」
「キィィィーーーッ!!」
……その時、シュガーさんは完全に気づいていた。
バックヤードの引き戸が僅かに開いており、葵が恥ずかしい「女の顔」を暴露されている声が、調剤室にいる4人(陣内拓海、涼香、ほのか、まひろ)に丸聞こえになっていることに!
「前は生駒君が負けて動揺してたけどぉ〜、普段は『誠さぁ〜ん♡』とか言って、たまに誠さんの好きなローストビーフを仕込みながら、めちゃくちゃ女の子の顔してるくせに〜♪」
「やめろーーーっ!! その技は……俺(私)に効く……っ!!」
頭を抱えてその場に崩れ落ちる、本部の悪魔・神崎葵。
【調剤室・4人のリアクション】
「(……神崎葵課長……家では『誠さぁ〜ん♡』って甘えて、ローストビーフ作ってぶっ飛びダイブしてるのか……!?)」
陣内拓海は、衝撃の事実に目を丸くし、腹を抱えて笑いを噛み殺していた。
「(まあ……あのおっかない葵課長にも、そんな可愛らしい一面がありましたのね……♪)」――クスクスと品良く笑う涼香。
「(誠さんのためにローストビーフ……! 今度、私のお料理の参考に聞いてみようかなっ♪)」――目を輝かせるほのか。
「(葵課長でも『女の子の顔』で甘えてるんだ……! 私も拓海さんに、もっともっと甘えちゃおうかな……♡)」――前向きな刺激を受けるまひろ。
日頃、無理難題と嬉しいサプライズ(?)を叩きつけてくる本部の悪魔にも、一人の女性としてのあまりにも甘くて可愛い素顔があることを知り、調剤室の4人はほっこりとした(そして二度と葵には逆らえないという確信を得た)温かな空気に包まれるのだった。
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