スーパーアイドル拓海、ラブ過ぎて滅!(胃が)
腹をくくった陣内拓海が披露する、本気度100%の超絶キレキレMiLK『ラブ過ぎて滅』! 圧倒的なイケボとプロ顔負けのダンス、そして「君は天使! 君は女神!」でヒロイン3人を指さす怒涛のファンサービスに、カラオケルームは黄色い悲鳴と歓喜の渦に包まれます。ガチ恋勢と化したヒロインたちと、拓海の化け物じみたアイドル力に打ちのめされるギャラリーたちの爆笑&胸キュン回をお楽しみください!
(やる……! やるしかない……!! エリア長昇進時の掴みネタとして本部を大爆笑の渦に包み込み、大好評を博した俺の本気を……とくと見やがれーーーっ!!)
カラオケまねきぬこの大部屋の中央。
腹をくくった俺――陣内拓海は、イントロの重低音が響き渡ると同時に、キレッキレのストリートダンスを踏み出した!
『マジ キュンキュンキュン! ラブ過ぎて滅(胃)!!♪』
「「「キャーーーーーーっ(大歓声)!!!!」」」
普段の頼れるエリア長としての顔から一変、スポットライトを浴びるその姿はまさに『スーパーアイドル・拓海エリア長』そのものだった!
『クレイジークレイジーこの恋はクレイジー! ごめん……もう我慢できねー!!♪ (私もー!!まひろ)
クレイジークレイジー過去1クレイジー!! 夢じゃないって証明……しな?♪』(証明完了ー!!涼香)
完璧なリズムキープ、滑らかなターン、そしてサビ前の決死のウインク!
あまりの完成度と溢れ出るイケボに、ヒロイン以外のギャラリー陣には激しい戦慄が走っていた。
(((うっ……うまい……!! イケボすぎるし、ダンスが本気すぎる……! あと何より、ヒロインたちの『ガチ恋勢』の眼差しがヤバすぎる……!!)))
『今世に生まれ変わった〜牛若丸〜楊貴妃〜♪
頭ん中 埋め尽くす その笑顔がアタマをジャックする!』(ジャックされちゃうー!!ほのか)
歌詞に合わせて、俺はキリッとした表情でウインクを放つ!
(ちょ……っ! ほ、ほのかちゃん! ほのかちゃん落ち着いて……っ! アイドルを見る目が本気すぎて口からヨダレが出ちゃってるから……っ!!)
隣の席で結衣ちゃんが、隣でうっとりと頬を染めてトランス状態になっているほのかちゃんの肩を揺さぶる。
『恋なんて単純な言葉では! 片付けられない this feeling♪
持てる全部 持ち出そう! 君が喜ぶから〜♪』(3人喜ぶー!!)
(まっ……まひろちゃん……! 興奮しすぎて額から尋常じゃない汗が吹き出してるじゃないの……っ!)
シュガーさんも、目をハートにして胸を押さえるまひろの熱量に引きまくっている!
そして曲は運命のハイライトへ――!
『こんな俺がーいるって今日までしらーなかった!
君は天使!(指さし) 君は女神!(指さし) ずっとそばにいて〜♪』
俺は歌いながら、ほのかちゃんとまひろちゃんに向かってビシッと「天使!」と指をさし、続いてボルドーのニットを揺らす涼香さんに向かって「女神!」と力強く指を突き立てた!
「「「ぎゃーーーーーーーーーっ(断末魔)!!!!」」」
「(うおっ……! キャーを完全に通り越して『ぎゃー』になったし!!)」
あざとすぎる指さしファンサービスを直撃で喰らった3人は、まるで撃ち抜かれたかのようにソファへ倒れ込んだ! あげはがドン引きしながらツッコミを入れる。
『マジ キュンキュンキュン! ラブ過ぎて滅!
心拍数はみるみる上昇中!!♪
ただ健やかに、暮らしていて それだけで幸せ〜♪』
「「「キャーーーーーーーっ(大鼓膜破壊)!!!」」」
『マジ キュンキュンキュン! ラブ過ぎて滅!
どこまで惚れさせる気なの!!♪
はぁ〜君がノンフィクションなんてさ〜♪
理性持たない! 心臓持たない! 四六時中! ゾッコン中!
君(3人を順に指さし)だけを見つ〜めて〜たいー!』
ラストの決めポーズとともに、圧倒的なアイドルパフォーマンスが終了!!
「なっ……なんだと……!? 最優秀エリア長は……歌も踊りもプロ級の化け物か……っ!?」
悪魔・神崎葵が、マイクを握りしめた俺の圧倒的なオーラに慄いてガクガクと震えている。
「私も……私も拓海さんにゾッコン中(四六時中)ですわーーーーっ♡♡」
普段の冷却思考を完全に投げ捨て、トロンとした瞳で謎の情熱発言を繰り出す涼香さん!
「心臓持たないよーーーっ!! 拓海さんかっこよすぎて命が足りないよーーーーっっ!!♡」
顔を真っ赤にして本当に心臓を押さえ、ヨダレを拭いながら絶叫するほのかちゃん!
「私のハートも……頭の中も拓海さんにジャックされてるーーーっ!! 責任取って抱きしめてくださいーーーっ!!♡」
胸をギュッと押さえて跳びはねるまひろちゃん!
……ヒロイン以外の4人(葵、シュガー、結衣、あげは)は、ガチ恋勢と化した3人の怒涛の情熱と、とんでもなく仕上がりすぎている陣内拓海のスーパーアイドルぶりに、ただただ圧倒されて打ちのめされるのだった。
【カラオケの帰り道・夜風の街頭】
「はぁ……はぁ……っ! ひ、久しぶりに全力で歌って踊ったら……全身の筋肉と心臓が破裂しそうだーーーっ!!」
カラオケを後にし、夜風を浴びながら歩く俺――陣内拓海。
両脇からは「拓海さん、最高でしたわ……♡」「拓海さん、私一生ついていきますっ!」「拓海さん、次の曲も私だけに歌ってくださいねっ!」と、完全に覚醒したヒロイン3人が腕を絡めそうな勢いで密着してくる。
(あ、あかん……! MiLKの本気パフォーマンスで場の空気は最高潮に盛り上がったが……ヒロインたちの愛の炎に油を注ぎまくってしまったーーーーッ!!)
俺は冷や汗をダラダラと流しながら、ポケットの中で固く握りしめた『ラベール胃腸薬プレミアム』の袋を指先で確認し、甘すぎる夜の狂乱を必死に耐え抜くのだった。
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