二つ名
三か月の月日が経過した。
俺はCランクになった。残念ながら最速記録には及ばなかったがかなり早くランクが上がっているのは間違いないだろう。だが早すぎるのも問題がある、実力ではまだ俺はDランクなのだ。三か月間俺は休まず働きモンスターたちを狩ってきた、普通なら体の疲労で毎日なんてのは無理な話だ。だが俺の超再生の能力だろう、俺は一切疲労を感じることなく今までやってこれている。そのおかげで俺は十八レベルにまで上がった、少ないと思うかもしれないがこの世界レベルが本当に上がりにくい、モンスターを百匹以上倒したとしてもレベルが上がらないことなんて当たり前、今も十日間レベルが上がってない。
三か月俺はレベルを上げをしていただけではない、それなりに勉強をしていったのだ。まずこの世界ではゲームと違い魔法の習得が難しい、なんか湧き出る力ですぐ魔法を使える展開そんなものはない、一つ一つの魔法の仕組みを理解し頭の中に式を作り詠唱を唱える一連の作業を完璧にやらないと発動しない。百パーセントできるようになるには初級魔法なら一週間、中級魔法なら三か月、上級魔法なら半年、超級魔法なら一年、と時間がかかる。異世界に来て魔法を覚えないという選択肢はなく、一週間俺は依頼をこなした後魔法習得に励んでいた。
そして一週間で習得した魔法それは水が出る魔法だ。そうショボイのだ、戦闘では一切役に立たない、せいぜい飲み水にしか用途が見つからない、こんな魔法だと知っていたら一週間も費やさなかったのに。とは言え戦闘で役に立つレベルの魔法は三か月以上かかるうえ、使うにしても詠唱をしなければならずその間モンスターにボコボコにされる、魔法はソロで戦っている俺と最も相性が悪い。
––この世界ソロで挑んでいいほど甘い難易度じゃない俺も能力がなければ百回以上は死んでると思う。皆パーティーを組んで冒険に行っているのだ。一人悲しく冒険に行っているのは俺だけだ、パーティーを組めばいい話だと思うだろ、俺には組めない理由がある、別にコミュ障だからというわけではない、俺についてしまった二つ名のせいだ。
無傷、俺についた二つ名だ。
正直俺はこれを気に入ってない、そもそも無傷で帰還できたことなんて片手で数えられる程度、俺のチートで帰ってくる頃には全部治ってるだけの詐欺見たいな二つ名なのだ。ただこの世界では二つ名がつけられるのは珍しいらしくこの町では俺と俊さんしかついていないので捨てるに捨てられないのだ。俺的にはパーティーを組みたい、だが組んでしまったら俺がそこまで強くないことがばれてしまう。そんなこんなでパーティーに誘われることはあっても拒み続け一人虚しく冒険をしている。
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