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ゆるっと街づくりin異世界~すべての種族が住む街を作れ!?~  作者: 下河スズリン


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28.開拓と住居建築

 収穫を終えたのち。

 俺は再び創造神器を振っている。




 あの後。

 俺はいつも通り恒例の収穫後の宴を開いた。

 だが今回は何と言うか、直近で三頭鹿の試食会を開いていたこともあり。

 チルな感じと言うか落ち着いた宴というか……そんな感じの雰囲気になった。


 だが別に盛り上がらなかったわけじゃない。

 皆交流しながら料理に舌鼓を打っていたし、まあこれはこれでいい雰囲気だった。

 たまにはこういうのもいい。


 特筆することがあるとしたら……やはり米だな。


 前回の収穫では、米は増産する為に食用には出来なかった。

 だが今回は違う!

 その甲斐あってか十分に増やすことが出来たため、それなりの量を食用に回すことが出来たのだ。


 俺は喜び勇んで、早速脱穀。

 土鍋で炊飯した。


 炊き終わり食べてみた感想は……ホッとする、だ。


 なんと言うか、心が落ち着くような温まるような、そんな気分になった。

 食べるだけでこんな気分になるから、ソウルフードって言うのかもしれないと、俺はそう思った。


 そのまま、宴の料理をおかずにご飯をがっついていたら他の面々も気になったのか、ごはんを食べだした。


 みんな驚いていたな。

 おかずに合い、食べ応えがあり、ホッとする。

 こんなのは初めてだと興奮していた。


 特に興奮していたのはノームたちだな。

 ラウームが、こんな穀物があったんすか……!と、いたく感激しながら食べていた。

 他の皆も気に入ってくれたみたいで、俺まで嬉しくなる。


 まあそういうわけで、みんなでご飯を食べてホッとしていたこともあって、落ち着いた雰囲気の宴になったのかもしれないな。




 そして。

 宴で皆しっかり英気を養って、翌日から早速作業に入っているわけだ。


 何の作業かと言うともちろん開拓……ではなく畑の拡張だ。


 じゃがいも、玉ねぎ、にんじん、小麦なんかはもう十分以上に収穫できているが、米と大豆はもっともっと増やしたい。


 それに栽培に成功した薬草や綺麗草なんかの畑も広げたかったしな。


 というわけでガンガン拡張。

 こっちは思ったよりも早く済んだ。


 やはり創造神器の土壌強化が大きい。

 人手を総動員して畑を作り、そこに土壌強化をかける。

 これで作業が一気に早まった。


 安定に収穫できているし、農業はもう完全に軌道に乗ったと言っていいだろう。

 いいことだな。




 さて、畑の拡張が終わったら次は開拓の続きだ。


 伐採はもうほとんど終わっているので、整地作業がメイン。

 ここはノームがとても役立ってくれた。

 土魔法を使い、あっという間に地面をなだらかにしてくれたのだ。


「いや~、完全に平らにするのは無理っすけどね。ここの地面かったいんで」


 ノームの代表ラウームがそう言ってくるが、それでもありがたい。

 だいぶ手間が省ける。


 それに少しくらいなら高低差があっても味だろう。

 動じても平らにしたい場所ならそのうち俺が創造神器でならせばいいしな。


 そのままノームたちの力も借りガンガン開拓を進め……。


 二週間後。


 開拓が完了した。




 いやぁ……一気に見晴らしがよくなったな。


 俺は少し高くなっている場所に立って、開拓した場所を見渡している。

 これまでとは比にならない開けた視界。

 開放感がすごい。


 手伝ってくれたみんなには感謝だ。

 これでだいたい敷地面積五倍ってところか?

 一気に広くなった。


 これなら数百……いや千人、住人が増えても受け入れることが出来るだろう。


 千人か……自分で言っておいてなんだがそんなに集められるだろうか?

 いや、きっと集められる。

 俺一人の状態から数十人に増えてるんだ。

 きっと千人、いやそれ以上の人数だって集められる。


 よし!そのためにもまずはできることから頑張っていこう!


 そう決意した俺は次の行動に移る。

 住居の建築だ。




 第二次調査団で受け入れた四十人ほど。

 彼らにはずっと一時宿泊用の宿舎で過ごしてもらっていた。


 開拓前に住居を作ろうかとも思ったのだが、彼らから特に不満が出なかったことで後回しにしていた。

 俺に一つ考えもあったしな。


 その考えとは……区画分けだ。

 今でも住宅区画と畑区画で大雑把に分かれているが、これをしっかり分けたい。


 理由はまず第一に、分かりやすさ。


 今はまだ住居や施設の数も少ないため問題はないが、これから街を広げていけば、どこに何があるのかわからない、そんな事態になるだろう。


 これからは住居だけじゃなく他の建物もいろいろ建てていくつもりだしな。

 ぱっと思いつくもので言えば、作業場、ホール、牧場、などなど。

 これらを雑多に建てていたらどこに何があるのかわかりづらい。


 なので区画を分けて、ここは住居区画、ここは作業区画、という風に街を分かりやすくする。


 理由二つ目。

 進化のためだ。


 今この街に住んでいる者たちの移住を決めた理由。

 その中で、かなり大きな比重を占めている進化。


 エルフのハイラやドワーフのイアンだって、進化できるのかどうかを俺に聞いてきたし、俺がそれとなく聞いてみた感じでも、やはり皆進化を期待している。


 そして俺は進化を引き起こせる理由は創造神器の能力、環境最適化だと思っている。


 今現在進化を果たしているルシュたち、そしてフィーネ。

 彼女らの住居は創造神器で作ったし、住み始めるととても居心地がいいと言っていた。


 もしかしたら他にも要因があるかもしれないが、進化なんてルシュたち曰くおとぎ話に出てくるような現象を起こせるのはやはり創造神器の力ではないかと俺は思っている。


 というわけで住人の家は可能な限り創造神器で作りたいと俺は思っているのだが。

 今のまま増えていくとそのうち、コボルト家→ドワーフ家→エルフ家→コボルト家といったように他種族がまだら模様のように込み合って住むことになってしまうかもしれない。


 そうなっても創造神器の力なら大丈夫かもしれないが、もしかしたら環境が混ざってしまうかもしれないという懸念が俺にはある。


 なので、区画分けだ。

 住居区画をさらに、コボルト区画、エルフ区画、ドワーフ区画のように分ける。

 そうすれば進化のための環境も混ざったりすることはないだろうと俺は考えた。




 これらの理由から俺は区画分けをしたいと考え、新たに受け入れた者たちの住居建築を遅らせていた。


 だが開拓も終わり土地も十分広げた。

 早速区画を分けていく。


 区画は六角形で分ける。

 大きい六角形のタイルを土地に敷き詰めていく感じ、とでも言えばいいか。

 これならあとあと拡張もしやすいからな。


 広げた場所も含めた土地の中心あたりに一辺百メートルほどの六角形を作る。

 ちなみに距離は創造神器で掘れる範囲の一辺を一メートルとして木で定規を作り、それをつなげて測っていった。


 そしてその六角形をつなげていく形で周りも六角形で区画を分ける。

 これでいったんは完成だ。

 あとは必要に応じてまた同じ手順で広げていけばいい。


 そして早速どこをどの種族の区画にするか決めるため、代表を集めて話し合いを始めたんだが……。


「では中央は主様の区画ということで」


「「「「異議なし」」」」


 満場一致で中心が俺の区画になった。


 いや、ありがたいけど!


 まさか開始数秒で決まるとは思わなかった……。


 話を聞いてみるに、やはり代表が中心にいるのが当然だと……皆そういう考えみたいだな。


 そういうことならありがたく中心をもらう。

 いずれここに統治機関というか……役所みたいなものを立ててもいいかもしれない。

 夢が広がるな。


 その後も話し合いはスムーズに進んだ。


 それぞれ、中心区画の下にコボルト、左下にエルフ、左上にドワーフ、上にウンディーネ、右上にノーム、そして右下にシロとリル。


 この区画分けで決定する。


 よし、決まったのなら早速建築だ。




 コボルトに区画から左回り順に作っていく。

 一番数が多いからな。


 開拓の過程で大量に伐採したため木材には困らない。

 種族単位で器用なコボルトたちが四十人近くいるためどんどん建築が進んでいく。


 今回作る住宅のイメージとしては……二階建てアパートだ。

 一階に大きいリビングホールを作り、それを囲むように廊下を伸ばし、廊下に個室を配置する。


 やはり大勢の住居ということならこういう形が一番効率的だ。

 果ての森の木材はかなり硬いのでもっと階層を増やせるかも、とルシュは言っていたが、流石に住居で試すのは怖いので今回は二階建て。


 もっと高層の建物はいろいろ実験してからやろう。


 ルシュたちにはそう言って建築を進めていく。


 そして、コボルト、ドワーフ、エルフたちはこれでいいが、ウンディーネとノーム、あとシロとリルは別。


 とはいってもノームたち、シロ、リルは問題ない。


 シロとリルは体が大きい分大きめに作ることにはなるが、四足での生活なのであまり複雑に作る必要はない。

 比較的簡単に作れる。

 聞いては見たが、あまり要望はなかったからな、シロもリルも。


 そしてノームたちの方は自分たちで作ってくれるから問題ない。

 俺が地面の整地さえすれば、そこに魔法で大木を生やしそこを家にできる。


 なので大変だったのはウンディーネの住処だな。

 地面を掘り、水を出し、地下……というか水中住居になるように整える。


 最初俺は掘るのはいいがここから水は出るのか? とフィーネに聞いたんだが、フィーネの返答は問題ない、だった。


 話を聞くに。

 どうやらウンディーネクイーンへと進化したフィーネならば水源を引っ張ってくることも可能だそうだ。


 半信半疑だったから試してみてもらったら事実だった。


 水源を引っ張ってこれるのなら、井戸を作りたいからやってみてくれ、とフィーネに頼んだらしっかり井戸が掘れたのだ。


 これにより他の区画の住居の近くに井戸を作ることが出来、水路を引っ張ってくる手間が省けた。

 正直かなりありがたかった。

 結構長い水路を作ることを覚悟していたからな。


 感謝も込めてウンディーネたちの住居を作る。


 こっちにもしっかり水が湧いてきたので、いったんウンディーネたちに水魔法で湧水をまとめておいてもらい創造神器で住居を掘っていく。


 もう掘り慣れていたこともありかなりの速度で完成させることが出来た。


 構造自体は他の住居と同じようなものだな。

 大きいリビングにそこにつながる個室。


 違うところがあるとすれば、こっちは最終的に水中住居になるということ。

 他の住居は木製の扉を個室につけているが、水中住居に扉をつけたら水圧でとてもあけづらい。

 なので扉ではなくのれんをつけている。

 まあ獣の皮で作ったなんちゃってのれんだが。

 本来扉がある位置に、溝を作りそこに木の棒に巻き付けたなんちゃってのれんを取り付け、上下させるだけで開閉できるようにしたのだ。


 他にも何かいい方法がないか考えたのだが、今の俺ではこれしか思いつかなかった。

 ウンディーネたちも特に問題ないと言ってくれたので、この形式で作る。




 よし、これで今居る皆の分の住居は作り終わったな。

 それじゃあ次はいよいよ待ちに待った自宅を建築する時間だ!

 さすがに代表として自分の家を先に作る!とは言いづらかったからな!


 そう、俺が内心ウキウキしていると……。


「主様!建材を取ってきました!」


 ああ、ありがと……う?


 ん? なんか……おかしくないか?

 俺は二階建てのちょっとした一軒家を建てようと考えていた。


 なのにこの建材の量……おかしくないか?

 軽く数十倍ないか?

 それに木だけじゃなく石、粘土、それに水魔石アクアストーン火魔石ファイアストーンまで、次々と運ばれてきている。

 これは……一体?


「よし、それでは今から主様の豪邸を作り上げます!準備はいいですね!?」


「「「「「おおおーーーっ!!!」」」」」


 ……えぇ?


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