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ゆるっと街づくりin異世界~すべての種族が住む街を作れ!?~  作者: 下河スズリン


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25.新たな住人と恒例

 それからしばらく。

 問題が起きることもなく順調に回っていた。


 特筆することといえば二つ。


 まず一つ。

 実験用の畑は順調に育っているということ。


 創造神器の新能力、土壌強化の実験用に作った三つの畑。

 そこに植えたじゃがいもは無事に芽を出して、すくすくと育っている。


 やはり、俺が作った上に土壌強化もかけた畑が一番成長が早いような気がするが、結論は結果が出てから語ろう。


 そして、薬草や綺麗草等を植えた畑の方も順調だ。

 世話をしているエルフが興奮気味に教えてくれた。


 このまま採集可能になるまでしっかり育ってくれるのならば、大きい畑を作ってたくさん採集することもできるだろう。

 そうすれば、街の人口が増えても全員にいきわたる量を確保できる。


 食べられる野草や綿花もだが、やっぱり薬草と綺麗草が嬉しいな。

 やっぱり街をつくるにあたって、医療、衛生はしっかり大事にしていきたい。


 次、二つ目。

 ドワーフたちにも第二地層の採掘が出来るようになったことだ。


 俺たちが第二地層と呼ぶ石炭なんかが出る地層。

 そこはかなり硬く、ドワーフでは採掘が難しかった。

 いや、可能ではあるんだが、時間は資材が割に合わなかった。


 だが、俺はある日ふと思いついたのだ。


 ノームは短時間で土を耕し畑にできた。

 ならば、それを応用すれば第二地層の土を柔らかくすることもできるのでは?


 ということで試してみたら……成功した。

 さすがのノームでも畑の土レベルにまで柔らかくすることは出来なかったものの、第一地層レベルには柔らかくなったらしい。

 これなら第二地層の採掘もドワーフに任せることが出来る。


 そうすれば俺が第二地層のさらに先を掘り進めることが出来るだろう。

 しばらくはドワーフたちの第二地層採掘に問題がないか様子を見ることにして、問題がないと判断したら早速先を掘り進めていくことにする。




 そうして日々を過ごしていると。

 第二次調査団が帰ってきた。

 その後ろに多くの者を引き連れて。




 とりあえず俺は、調査団が引き連れてきた者を宿舎に案内してもらう。


 そう、俺は前回の反省を生かし、移住する者が一時的に宿泊できる宿舎を作っておいたのだ。

 ドワーフとエルフの住居を作った時に一緒に作っておいた。

 五人収容できる部屋を十部屋、合計五十人泊れる結構大型の宿舎だ。


 だけど結構ぎりぎりだな……。

 かなり多いと思ったが、四十人近くいたらしい。

 この宿舎でもぎりぎりだったな……大きく作っておいてよかった……。


 さて、とりあえず移住者には落ち着いてもらい、俺は調査団から報告を聞く。


 報告をしてくれるのは今回の調査団のリーダーを務めていたパードというハイコボルトだ。


 今回の調査団は人員を入れ替えることにしていたのだが、前回の調査団から唯一続投したのが彼だ。

 パードは人員を入れ替えるとは言っても、経験者がいた方が良いだろう、と、そうルシュに意見して、ルシュはその意見を受け入れた。

 そして経験者ということで第二次調査団のリーダーに任命されていたのだ。


 ちなみにルシュ曰く。

 何で彼がそんな意見をしたのかというと、彼は子供のころから冒険好きだったらしく、それゆえ調査団として遠征するのが性に合ったのだろうと言っていた。



「主様に報告します。今回我ら調査団はコボルト二十一名、エルフ十一名、ドワーフ十名を連れ帰還しました。全員に移住の意志があることを確認しております」


「ああ、ありがとう。にしてもよくこんなに多く見つけてこれたな……」


「それはシロ様とリル様のおかげです」


 シロとリルの?


 話を聞いてみると、どうやら前回と同じように、シロがその嗅覚で見つけてくれたらしい。

 しかもリルもいたからか、多くの集団を見つけてこれたとか。


 なるほど……さすがはフェンリルってことなのか?

 後でシロとリルをたくさん褒めてあげないとな。

 肉も焼いてあげよう。




 さて、今回一気に住人が増えたが、新しい種族は増えなかったな。

 いやまあそれは全然いいんだけど、問題は指揮系統をどうするかだ。

 ルシュ、ハイラ、イアンに聞いたところ、新しく来た彼らのことは見覚えがないらしい。

 おそらくは別の集落から自分たちと同じように排斥され、放浪してきた者だろうと。


 ……どうするか。


 自分で言うのもなんだが俺のキャパシティは大して多くない。

 だから代表者が増えると、顔と名前を覚えきれない恐れがある。

 流石にそれは失礼だろう。


 覚えられるように努力するか?

 でも紙もまだないから、書いて覚えるって手も使えないしな……。

 う~ん……。


 そう俺が悩んでいると。


「主様、ご心配為されていることはわかります。私どもにお任せください」


 ルシュ? お任せくださいって……?


「いつものように歓迎会を開かれますよね? そこで話を付けておきますので」


 話を付ける? でも無理やりは……


「ご安心ください。そんなことはいたしません。平和的に対話で解決いたします。ですので主様はそのための場を用意していただければ……と」


 ふむ……。

 ハイラとイアンにも話を振ってみるが、ルシュと同じように自分が話を付けると言ってきた。


 まあ、三人がそう言うのなら任せよう。

 新しい移住者たちもルシュ、ハイラ、イアンの指揮下に入ってくれるならこっちとしても楽になる。


 というわけで俺はさっそく歓迎間の料理を作りに行く。




 そしてその後、俺は料理を作り終わり歓迎会を開く。


 今回は肉を使った料理多めだが、野菜オンリーの料理もちゃんと作ってある。

 ノームのためって理由もあるが、この前の野菜オンリーの歓迎会料理で野菜料理が気に入った、という住人がそれなりに居たためだ。


 さて、料理をふるまい俺は新しい移住者たちの様子を見てみるが、やはり感激しているようだ。

 料理に次から次にがっつき涙ぐんでいる者もいる。

 さすがにちょっと見慣れてきたな。

 だが、見慣れてきたとはいえあそこまで喜んでくれるとやっぱり嬉しい。


 そしてそのまま様子を見るが、コボルトのもとにはルシュ、エルフのもとにはハイラ、ドワーフたちのもとにはイアンがそれぞれ話しかけに行った。


 どうやら、新しく来た者たちの代表と話しているようだが……。


 任せると言ったし、様子を見るか。

 俺はそう考え静観する、と。



「「「我らは(ルシュ/ハイラ/イアン)どのの傘下に入り、代表様に忠誠を誓います」」」


 なんか忠誠を誓ってきた。

 何で?



 様子を見ることに決めてしばらくたった後。

 おそらく新しい移住者の代表と思われる、先ほどルシュたちと話していた者たちが俺のもとに来た。

 ルシュたちに引き連れられて。


 俺は話し合いが上手くいったのかと思い、声をかけようとしたんだが、声をかける前に彼らは跪き先ほどのセリフを言ってきた。


 あー……ルシュ、ハイラ、イアン? ちゃんと平和的に話し合った……んだよな?


「もちろんです」


「はい」


「間違いなく」


 それじゃあ何でこんなことに? いったい何を話したんだ?


「「「真実しか話していません」」」


 ほんとかー?

 ほんとにそうかー?


 ……まあいい。

 いや、よくはないけど今はいい。


 俺は新しく来た者たちに聞く。


 とりあえず……本当に平和的に傘下に入ることになったんだよな?


「「「はい、その通りです」」」


 う~ん、目をそらすとかそういう反応は特にはない……これは嘘はついていないっぽいか?


 それならまあ……いい、か?

 この先しっかり様子を見て何か問題がありそうならその時に話を聞けばいい。

 これまで通り、ルシュ、ハイラ、イアンがそれぞれコボルト、エルフ、ドワーフをまとめてくれるならこっちはとても楽だ。

 まあ努力はするが……昔から苦手だからな、顔と名前を覚えること。


 さて、これで人手も増えたし、いろいろ助かるな。

 採掘、耕作、建築……やりたいことはいくらでもある。


 今日のところはたくさん食べてしっかり休んでもらって、明日から頑張ってもらおう。

 もちろん俺も頑張るぞ。


 そう決意して、俺は皆と一緒になって料理に舌鼓を打った。


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