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3時間で60ユーロ!? フリマのお手伝いと、相川さんの「月利1000€」ビジネス挑戦記

デュッセルドルフでの生活がスタートして、少しずつ自分の「日常のペース」が掴めてきた。


私のバイト(ラーメン店の焼き場)は基本的に夕方からのシフトが多い。

だから、午前中から昼過ぎまでの時間は完全に自由時間だ。


「今日はどこに行こうかな……!」


デュッセルドルフは交通の便が本当に抜群だ。

休日に限らず、バイト前の数時間を使って、電車でサクッと近郊の観光都市へ遊びに行くことができる。

圧巻のスケールを誇る『ケルン大聖堂』を仰ぎ見に行ったり、歴史ある温泉街『アーヘン』や、世界遺産の産業遺産がある『エッセン』へ足を伸ばしたり——。近場の観光だけでも毎日が旅行気分で、まったく飽きることがない。



そんなある日、同居人の相川さんから声をかけられた。


「咲ちゃん、今日の午後、仕事までの3時間くらい『(フリマ)』の出店手伝いしてもらえないかな? 売り上げに応じた歩合でお給料も払うから!」

「フリマですか!? ぜひやらせてください!」


指定されたフリマ会場へ向かうと、そこは地元の人々で溢れかえる大賑わいの空間だった。

今回は相川さんを含めたワーホリ仲間4人での合同出店。会場には様子を見に岩間さんも来ていた。


相川さんの出品物は、日本から仕入れたという状態の良い古着や雑貨たち。


「咲ちゃん、売り上げた金額に応じて歩合を出すから、どんどん声をかけてみてね!」

「はいっ!」


私は元・運動部仕込みのハキハキした笑顔を武器に、ブースの前を通るお客さんに「Hallo!(こんにちは!)」と元気に声をかけた。


最初は少し緊張したけれど、興味を持ったお買い物客が立ち止まってくれると、知っている英語と手振りを交えて「これ、すごく状態が良いですよ!」「ユニクロです!」とアピール。

すると、想像以上の勢いで商品が飛ぶように売れていった! 特に日本のユニクロの服は大人気で、現地の人たちが嬉しそうにお買い上げしていく。


「咲ちゃん、接客上手! すごく助かったよ〜!」

「ううん、めちゃくちゃ楽しかったです!」


あっという間の3時間が過ぎ、相川さんから手渡されたお手伝いの報酬は、なんと【60ユーロ(約1万円)】!


(えぇっ……! 3時間手伝っただけでこんなに貰えちゃうの!?)


相川さんたちがどれだけしっかり儲けているのかを実感して、ただただ感心してしまった。



「実はね、フリマだけじゃなくて『BUYMAバイマ』を使って、ドイツで仕入れたブランド品や雑貨を日本のサイトで販売する物販もやってるんだよ」


他にも行っていることを相川さんが教えてくれた。

なんと相川さんは、『ドイツ生活挑戦プラン』の【ビジネスチャレンジ】にエントリーしていて、「月利1,000€(約16万円)の達成」とお祝い金10万円の獲得を目指して本気で取り組んでいる最中なのだという。


「ドイツって、有名な格安ディスカウントショップがたくさんあるでしょ? そこで掘り出し物を探すのが宝探しみたいで本当に楽しくて!」

「宝探し……楽しそう!」

「もし売れ残ったら、自分で使えばいいや〜くらいの軽い気持ちで仕入れてるから、リスクも少ないしね」


相川さんの話を聞いて、私の中で新しいワクワクの扉が開いた。


(自分の力でお金を稼ぐ『ビジネス』かぁ……。バイト代で生活のベースがどれくらい安定するか確認できたら、私もビジネスチャレンジに挑戦してみるのも楽しそうかも!)



アパートへ戻り、夕方のバイトへ向かう準備をしながら考える。


もし『ドイツ生活挑戦プラン』がなかったら、私はきっと「毎日バイトをして、なんとなく観光して終わり」のワーホリを送っていたかもしれない。

だけど、こうして目標チャレンジを基準に「ドイツで何をするか」を考えると、ワーホリの1年間をどう過ごすべきか、真剣に自分と向き合うきっかけになる。


(両親にお金を出してもらって、岩間さんに背中を押してもらって来られたドイツだもん。絶対に『無駄な1年』になんてさせない!)


フルマラソンも、語学も、そしてビジネスも。

自分が「面白そう!」と興味を持ったことには、失敗を恐れず全部貪欲に挑戦していこう。


夕空に染まるデュッセルドルフの街を駆け抜けながら、私は自分の未来にこれまでにない手応えを感じていた。

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