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風が肌を駆け抜ける! 水と一体になる全裸スイミング

目の前のプールで、まるで魚のように気持ち良さそうに水面をすべっていく人々。

水風呂やプールに揺れる水面を見つめているうちに、私の胸の中でふつふつと煮たっていた好奇心が、ついに羞恥心を完全に上回った。


「……私、プールに入ってみます!」


思わず口から飛び出した私の言葉に、隣にいた斎藤さんの目が輝いた。


「実は私もまったく同じこと考えてた! 行こう咲ちゃん!」


私と斎藤さんは固い頷きを交わすと、ためらうことなく羽織っていたバスローブのベルトをほどいた。


サッと服を脱ぎ捨て、ついに——現地の人々と同じ「完全な全裸」となってドイツのSPA空間に姿を晒した。



「……あっ……!」


バスローブを脱いだその瞬間、全身の皮膚にひんやりとした空気が直に触れた。


(今日って……こんなに心地いい風が吹いていたんだ……!)


服を着ている時には気づかなかった、肌を撫でる柔らかな風の感触。

全身を包み込む今まで味わったことのない凄まじい開放感が、頭のてっぺんから足の先まで駆け巡っていく。恥ずかしさなんて、その圧倒的な気持ち良さの前に一瞬で吹き飛んでしまった。


そのまま、ためらうことなくプールの階段を下り、ゆっくりと水の中へ入水する。


「……うぁぁぁぁ……っ!!」


思わず感嘆の声が漏れ出た。

水着という「布の締め付け」が一切存在しない世界。水と自分の肌の間に何の遮るものもなく、全身の皮膚が直接水と溶け合っていくような、信じられないほどの心地よさ!


「なにこれ……凄すぎる……っ!!」


私はその快感をむさぼるように、自然と平泳ぎでスイスイと泳ぎ始めていた。

手足を伸ばすたびに、滑らかな水が全身を撫で上げていく。


(全裸で泳ぐのって……こんなに気持ちがいいことだったんだ……!!)


人類がプールや海を発明した本当の理由を知ってしまったような、脳が痺れるほどの爽快感。一度この感覚を知ってしまったら、もう二度と水着を着てプールに入れなくなってしまうんじゃないかと思うほどだ。


プールサイドで見守っていた相川さんも、あまりにも気持ち良さそうに泳ぐ私と斎藤さんの姿を見て、ついに決意を固めたらしい。


「ふふ、二人ともすごく良い表情してる! 私も入っちゃおう!」


相川さんもバスローブを脱ぎ捨て、プールへと飛び込んできた。

「うわぁ、本当だ! すごい開放感……!」と声を弾ませる相川さんと顔を見合わせ、私たちは水の中で子供のように笑い合った。



しばらく3人でプールでの全裸スイミングを全力で堪能していると、プールサイドに岩間さんが歩いてきた。


「皆さん、すごく気持ち良さそうですね! 楽しんでもらえて何よりです。そろそろ次のアウフグースサウナの時間が始まりますよ!」


「あ、本当だ! 行かなきゃ!」


私たちは名残惜しくもプールから上がり、岩間さんの目の前で堂々と全裸のまま(!)サッとバスローブを羽織った。


(……あれ? そういえば私、いま岩間さんの前で普通に脱いでた……?)


ほんの1時間前までは、男性の全裸を見るのも見られるのもあんなに緊張していたのに。

今の私には、恥ずかしいという気持ちはもう「ミリ」ほども残っていなかった。


あるのはただ一つ。

『次は一体どんなサウナとアウフグースが待っているんだろう!?』という、抑えきれないワクワク感と好奇心だけだった。

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