土砂崩れ
見上げるマリーンは、落ちる石の後ろに 人影を見た
人が 石の後ろに居る?
誰かが 私達めがけて 石を落としたの
もう一度 見るが もう消えた
土砂と、一緒に 大きな石が 転がり落ちる
真っ逆さまに 石が マリーンとアカギめがけて 落ちる
シバが 一旦 馬を後ろに下がって 勢いをつけて
土砂の上を 馬を走らせ 前に 飛び込む
カッ カッ カッ シバの馬が 土砂をはねて 走る
落ちる石が すぐ横に迫る
だめだわ
「マリーン 手を出して」
「シバ」
アカギの馬から 手を思いっきり 伸ばす
石の落ちる 動きが 急に 遅くなって、
ギュギュと 何かで つっかえたのか
ブレーキが かかった
シバが マリーンの手をつかみ 思いっきり引っ張って
自分の馬の、後ろに 乗せた
石が 動きだし
あっ という間に
アカギと馬が 石に飲み込まれて
渓谷の方に 落ちていった
「わぁあーっ」
シバが やっと土砂の道を 抜けた
「マリーン このまま 行くよ
帰りが 遅れると やばいから」
シバと二人乗りのまま 馬を走らせる
最初に 渡ったアカギの手下も 続いて
シバとマリーンの馬に ついてくる
「あとは 残ってる人に、任せよう 僕達には無理だ」
「シバ、石の後ろに人影が 見えたの
誰かが 故意に 私達を 狙ったんだわ」
「マリーン
見たことは、忘れろ、、」
「ええっ」
「どうせ こんな田舎で 誰がやったかなんて 分かりっこない」
「誰を狙ったのかも」
「見間違えたんだ」
「シバ、、」
「忘れろ その方が マリーン 自分のためだ 」
誰が なんのために 石を 落としたか
分からなかったら 忘れたほうが良いの、、
考えても 答えが出ないものは 苦しむだけ
ギュッと シバに しがみついたマリーン
シバの体が 冷たい
馬を走らせる 風のせい?
氷のようだ 氷に しがみついてるような
「シバ、、大丈夫?」
シバの体が 前に倒れる
シバの頭が 馬の首の方に ガクッと 落ちた
シバ、、シバの手から手綱を 掴むマリーン
マリーンの前でシバが 倒れ込んで 馬の上で意識が無さそう
アカギの 手下の人の馬が 横について
「どうされたんですか」
「シバが、なんだか おかしいの
気を失ってるのかも」
さっきの 石の落ちる速度 少し止まったの
まさか シバが、止めたの、、
私を助けるために、、 シバが気の力を 使ったんだ
こんなに 疲れるほど 必死で 念じたんだ
「マリーン様
もうすぐ フウマ様の邸です 頑張ってください」
もう帰りの 出発の用意の 行列が 風磨様の邸の前に揃っていた
「お父様
マリーンです 今 戻りました」
「アカギさんが 渓谷に 落ちて
救援を、お願いします」
「よし、わかった
シャク すぐに援護を出せ
アカギは 谷に落ちても死なない体だ
シャクが残って 後の 処理を 終えてから もどれ」
「承知しました」
「シバ様」ダンが 飛んできた
「マリーン どうしたんだ シバは」
「土砂崩れで 石が落ちてきて シバが 私を助けてくれたんです
でも様子が おかしくて」
「シバを シャクの馬車に乗せて 主治医に、見せろ」
「すみません 父様 私のわがままで ごめんなさい」
「 危険を承知で 行ったのだろ
娘のマリーンが 無事であれば 良いさ
気にするな」
石の後ろの人影、、言えないわ、、
シバの馬車に 乗るマリーン
「どうですか 先生」
「信じられない脈だ こんな脈を 診たことがない
冷たくて まるで、、」
シバの もう一方の冷たい手を 握ってみるマリーン
何度か シバとは血が 流れあった 感覚が あった
私の 温かい血を 感じてシバ
今度は 私が集中して 助けたいシバを
「おっ、、流れが かすかに、、出てきましたよ、マリーン様」
「本当ですか」
そういえば、、カイトの傷も 小さくできた事があったけ、私
自分の力、、信じて、、
「シバ お願い 目を覚まして」
「次の休憩所で、小豆を温めて 体に乗せて みましょう」
「お願いします」
マリーンの手が 冷たいシバの手と絡まって 離れない
「 私が そばにいるわ シバ」
一日中 シバの体を 温めても
最後の宿泊先の、部屋に移しても
夜まで 目が覚めない
都についても シバは、目が覚めないのかな
スーッと 気が遠くなりそうになるマリーン
「マリーン様 お疲れでしょ
あとは 私が そばにおりますので」
マリーンがシバの手を 一つずつ離そうとする
「あっ 最後に 夜の薬が できているか見てきますので
もう少し お願いできますか」
「はい 分かりました」
最後に シバの手を両手で挟んで見る マリーン
少し、、シバの手が、、
前より 温かい事に 安心する
きっと 良くなってきてる
でも自分の 気力が シバに流れて
吸い取られたような 枯れた疲れが襲う
あ、、眠くて 目が くっついちゃう
目も 開けていられない きつい
そうだ 今朝は 早くからトガクレに行って
なんて長い 一日なんだろう
何もかもが 遠く感じる
シバの手を 握りながら 横に、なるマリーン
夢を見てるのかな
誰かが 私を抱いて
私に キスをする
優しく 甘く
情熱的に、私の唇を 求めてる
どうして、、私の目が
開かないんだろう、、




