理解者
「リンお母様が、
今回の遠征に来なかったのは、、
きっと、、」
「きっと 何だ マリーン」
「今回の 遠征から 無事帰って
お父様の 顔を見たら きっと
一番に、その理由を 聞くことが できますよ
それまで 楽しみにしてください」
「 ほーっ 帰れば 楽しみな理由が あるのか」
「お父様 茶師のイッサさんから 記念に
お茶の木を一つ もらって 部屋の そばに植えて
私も お茶の木を、育てて みても良いですか」
「マリーンは 何にでも 興味を持つな」
「娘の やりたいことを 止めはしないよ」
「良かった 門外不出とか言われるかと 思った」
「マリーンは ちゃんと考える力がある
自分の娘を 信じてるさ、
どんなことでも 相談して ご覧
どんな時も
君の 一番の 理解者に、なるつもりだよ」
「お父様、、」
涙が出そうだ こんな私を信じてくれて
「私は、きっと お父様の おかげで 幸せものだわ」
「もっと 自分の娘を幸せに してやりたいよ」
涙が にじみ 一粒 流れて落ちた マリーン
マリを失った
マリーンを マリ以上に 幸せに して
空の上のマリを 安心させたいと、願うソロン
自分の子供を 不幸にしたい 親は いるのだろうか
子供が 幸せでないのは 親でなければ
何だろう 社会だろうか
子供が 自分を 不幸にしたり幸せにしたり するというのか
幸せと不幸は どうして そうなるのだろう
幸せと不幸は どうして 来るんだろう
幸せと不幸の 考え方
表裏一体の その人の 考え方次第
どこかの 風の中
風の強さや 向きが 変わるだけのように
幸せや 不幸に 風の向きが変わる
川沿いの 風が吹く
その大きな川を、一つ 渡り
山や高原ばかりだった 景色から
海に近い 塩風に 変わってきた
2つ目の橋は
土台が綺麗に 出来ていて
欄干を作るように
周りの 工事の骨組みが 橋に組まれている
港の方も 防波堤が、遠くに 作られて
「船の方も 一隻 造船に、はいってる
早く この港から 神の島に 出港できるように 進めてる」
「じゃ ここに モニュメントになる 大きな台座の、場所 ですね」
少し行くと 湖水地帯
そこから なだらかな 大きな丘になっている
「ハロンの丘と、名付けようと思う」
「素敵」
離宮邸の建物が建てば 目立つ街になりそう
そこへ行く新しい広い道を 造設する工事が 始まっている
「マリーンの道に、しようか」
「お父様ったら」
西側に 行って 茶師のイッサさんが 土地の日当たり
茶畑に合う 土 作り 等 調査して
何本か 植林する
「イッサさん お茶の木 お父様にも 許可もらってるんですが
私に 一本 頂いて いいですか」
「ソロン様にも 聞いています
もし枯れたら
その時は 私が 植えに行きます お任せください
マリーン様の お庭でも 育ってくれる
私の強い お茶の木に、なれば 」
「ありがとう、イッサさん」
「どこで育っても 西部のイッサの お茶 と名付けてもらえれば
私は、満足です 」
「自分の子供の、お茶が 色んな所で 育つことが 私の夢です」
「どんな所でも 本当に 良いの?イッサさん 怒らない」
「マリーン様 私も あと何年 働けるか
私が動けなくなっても
私の お茶が いつまでも 残るのって
光栄で嬉しいと 思うんですよ」
例えば 五十年 百年先にも、私の お茶を 飲んでる人を
思い浮かべるんですよ
そう思って 育てています」
「 このお茶に 巡り合って 良かった
とても素晴らしい思いの 情熱の入った イッサさんの お茶だわ」
「ありがとうございます
マリーン様なら 大切に育ててくれるでしょう」
「はい、イッサさんの、気持ちを 継いで
大切に大切に 育てます」
シバが 美味しさに気がついて 勧めてくれた
たった一杯の お茶にも
色んな人の思いが 入っていることを 知るマリーン
父の作る
この新しい港町に、イッサさんの お茶が うまく育ちますように
お茶の木を植える そんな二人を
丘の上から、シバが 見守るように立っている
なだらかな丘の下と 湖水地帯の間に
昔からの この地の地主たちが住み
一番立派な 大きな フウマ邸が、今日 宿泊の場所
このフウマの 国王への長く熱心な 招致が実り、
新しい港町の、建設となった 今回の立役者の ひとりである
「ソロン様 やっと 私の願いが届きましたな」
「フウマ 街作りが 遅くなって、すまない」
「 国王とて 色々あったから
諦めかけていたがな」
「この娘のマリーンが 帰って きてくれて
マリの、望みを 叶えることを また、思い出した」
「マリ殿の 娘ごか 似ているな」
「マリーン このフウマ殿が
私とマリを 結び合わせて くれた人だ」
「 お二人を、、フウマ様が? はじめまして マリーンです 」
「この国の王子の ソロン様を見たときに この方にはマリ殿が
お似合いだと 勧めたのが、私だ」
「お二人の結婚の 恩赦で 私達は、神の島から
この地に 出る許可を 得て 今に至るんだ」
「 マリお母様と同じ 神の島の出身ですか」
神の島の、、
「フウマ殿は 人の人相を見ることに 長けておられる」
「人相」
「そうです、例えば」
「今 入ってきた 青い服の青年」
シバだわ、、
「おおっ シバかな
面白い どういう人相だ」
この神の島 出身の フウマ様は
どう見るんだろう




