第86話 病院へと着きました! (4)
爺やは、自分達の周りの様子を窺い、リムの提案に賛成してくれた。
だからリムは姉上の背に両手を当て──。
「姉上、早く! 早く! お父さまの病室にいこうよ~」
と急かし、押しながら告げた。
「えっ! あっ! うん、解ったわ、リム……。じゃ、いきましょうか~?」
ゆっくり、のんびり……。まあ、次世代の桃源郷の女王陛下さまらしく振る舞いながら優雅に歩いていた姉上だけれど。
リムに背を押され驚愕──。歳相応の高校生らしい振る舞いで早歩き。
それも「リム~、余り私の背を押さないで~、御願いだから~」と、姉上は不満を漏らしながら足早に歩くから。
「あっ、はははははは。レビィア姫様、これは大変ですな~」
爺やも姉上の困った顔を見て高笑い。
だからリムも「あっ、はははははは」と笑えば。
またリムの身体から祝福が拡散されていくのだ。
となれば?
「ママー! 手術なんて痛いから、僕は嫌だ! 嫌だよ! 手術なんかしたくはないよ! 家に帰りたいよー!」
と、泣いていた小さな男の子が。
「ママ! やっぱり僕、手術を頑張るよ! だからママ心配しないでね!」
今まで泣いて、喚いて──。怖くて、痛くて仕方がない手術なんて受けたくないのだと、自分のお母さんへと告げていたけれど。
リムの祝福を受け、気を取り直して! 覇気! やる気も十分! お母さんに頑張り、耐え忍んでみせると告げるものだから。




