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ただ、君だけをみつめて  作者: 新木 そら
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67話  遥と買い物

 亜季と別れてから僕等は、車で何日分かの食料と、彼女の生活必需品を買いにショッピングセンターまでやって来た。

 

 車から降りて、遥に手を出すと、自然と彼女も手を伸ばして僕の手を握ってきた。

 歩いている途中に、視線を感じて遥の方を振り向くと、彼女も僕の方を見て頬笑みを返してくれる。

まるで、久しぶりに散歩に連れて行ってもらえる子犬が嬉し過ぎてはしゃいでいる様に、そんな感じで彼女も嬉しそうに手を繋いで歩いていた。


 今は遥とは、直接話しする事は出来ないけれど、その分、顔の表情が豊かなので話せなくても彼女の気持ちが伝わって来る。


 食品売り場までやって来ると、僕はカートを押し、彼女は、前もってメモ書きしていた紙を見ながらカートに食料品を入れて行く。時々彼女は、僕の顔を見て、両手に持っている物がどっちが良い?って首を傾げて聞いてくる。その時手にしてたのが、カレーとシチューだったので、「こっちかな」と言ってカレーの箱を指差した。彼女は笑顔で、「は~い」と口を動かして、カレーの箱をカートに置いた。

 

 そう言えば、こんな事前にもあったっけ。確か、バーベキューの買い出しの時だ。あの時は、長谷川さんと相原の行動を側で見張っていたので、ゆっくりと買い物をする余裕がなかったけど、今日は邪魔者が居ないぶん落ち着いて買い物が出来るな。

 

 ふとそんな事を思い出しながらカートの中の商品を見ていると、前を歩いていたはずの遥の姿がいつの間にか消えていた。僕はキョロキョロと辺りを見渡していると、隣の通路に居た遥が僕を探しに側までやって来る。

 

 彼女はスマホに文字を入力して、僕のスマホに送信してきた。


『迷子にならないで下さいよ。(>_<) もし迷子になったら、アナウンスで呼んでもらいますからね。(笑)      ( T_T)\(^-^ ) 』 


 僕は素直に、「どうも、すみませんでした」と、苦笑いして遥に謝ると、彼女はスマホを使わずに、『よろしい』と、頬笑みを浮かべながら口を動かして答えた。


「何かこんな買い物もいいね、普通っぽくて」


『うん』と、彼女は笑顔で頷いた。


 1人で買い物するのも嫌いじゃないけど、こうやって、2人でワイワイ言いながら買い物するのも結構良いもんだなぁ。


 それから会計を終えて商品を入れていると、有る事に僕は気付いた。

「ねぇ、遥。ジャガイモは?」


『カレーライスを作るんじゃないんですよ』


「えっ、そうなの。カレーのルーを買ったから、てっきりカレーライスだと思ってたんだけど」


『ルーは使いますよ。(笑)片瀬さんは、キーマカレーって知っていますか?』


「う~ん、名前だけは」


『玉ねぎと人参を細かく切って、ひき肉と混ぜ合わせるんです。その後カレーのルーを入れれば出来上がり何ですよ。簡単でしょ』


「遥は家でも料理するの?」


『母が仕事をしている時は、私が家事をやってます ᕦ(ò_óˇ)ᕤ』


「へぇ~、それは楽しみ(笑)」


『片瀬さんも、作るの手伝って下さいよ』


「そうなの!?てっきり、食べるの専門かと思った」


『働かざる者、食うべからずです(笑)』


「はい、了解しました」と、僕はバツが悪そうに笑って誤魔化した。

















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