復讐者20襲撃された村
今、オレ達はアドの案内で森を都市カーフに向けて移動していた。
「後少しで森を抜けて街道に出る、街道に出てすぐの所に村が有るが、休んでくか?」
「アドさん、もしかして村はあっちですか?」
「その方角だな」
「村は何を生活の糧にしてますか?、鍛治屋は有りますか?」
「村には鍛治屋はないぞ、あの村は確か木こりの村だから、材木を買うくらいだな、坊主には要らんだろ」
「要りませんけど寄ります、コウ、トンボをこの方向に飛ばせ、多分、村で何か起きてる。
村が在る方向から金属同士が当たる音や、アッ、悲鳴?の様な振動を感知した」
「シン君、村が魔獣に襲われてるの?、でもまぁこの辺の村は外壁が高いから大丈夫よ焦ること無いわ」
「シンさん、私、何か嫌な感じがします」
「シン兄、壁の中で村人が騎士や兵士に襲われてる、壁も門も壊れていないね、どうやって入ったんだろう?」
「コウ、どうやって入ったかなんて後で考えなさい、今はどんな戦況なの」
「こっちでも映像を見てる。村人が一方的に殺されてる、30人ぐらい騎士と兵士がいるな、家に火を付けやがった、このままだと皆殺しになる」
「私、先に村人を助けに行くわよ」と言い、サチが1番に走り出した。
村では略奪が続いている、騎士や兵士は戦い慣れた感じで、村人を一方的に虐殺していた。
家の中に隠れて居た若い女性や子供を引っ張り出して連れていかれ、残った者は家の中の物を略奪した後に、火を付けているようだ。
男性や老人はその場で斬り殺され、女性と子供だけが中央の広場に連れて行かれている。
「マズイ、中央にある広場にいる騎士が奴隷契約に使うインクを手に持ってる、集めた村人を違法奴隷にするつもりだ。
俺とアドは村の中央広場に行き、村人が奴隷契約させられる前に、騎士と兵士を殺す。
みんなは村に入り、騎士と兵士を速やかな排除と生きてる人の救出、後はコウの指示で動け、コウ、あとは頼むぞ!」
各自が楽々村の壁を飛び越えて中に入り、コウの指示で散開して村を襲っている騎士や兵士の首を跳ねていった。
俺とアド以外は、騎士と兵士を排除した後は、ミウからの提案で斬られたが、まだ息のある者を、傷薬で治療してもらうことにした。
中央広場では
「団長、家の中にいた女とガキを、広場に集め終わりました。
取れるものを取った家を、、残った者が火をかけて回ってます、これで盗賊がやったと、勘違いしますよ」
「そうか、あとはこいつらを奴隷にして、村の食料と金目の物を荷車に乗せて村を焼くだけだ、奴隷契約に抵抗する奴は面倒だ、殺して?、あべ?」
報告に来た騎士と団長の首が順々に飛んだ。
「何が盗賊と勘違いだ、まんま盗賊じゃねえか、この外道が!」余りにも馬鹿な発言に、思わず突っ込んでしまった。
その後、村人を囲んでいる兵士の首が体から次々に離れていった。
最後に残った兵士1人だけが両手首と両足首が斬られ、転がされた。
「オイ!、お前には後で話を聞く、まだ生きていたいなら大人しくしてろ」
手足を斬られ、自分で治療も出来ない兵士は、這いずるのを止め、大人しくなった。
飛んできた首が転がり止まるのを見て村人が押し黙っていた悲鳴を上げ始めたた。
「静かにしろ!、村の代表者は誰だ!」と、アドが怒鳴った。
女性が前に出て来て「村長の父と母は殺されました、私がこの中では代表になります」と、アドを睨みながら言った。
「今、俺の仲間が村人を助けて廻っている、ゲガ人が多く手が足りん、治療ができる奴を治療の手伝いを、動ける奴は火を消せ、俺とこいつがここのケガ人を治療する、急げ」
代表と名乗る女性はアドが別の盗賊と思っていたらしく、キョトンとした顔をした後、ハッと我に返り。
「えっ、あっ、はい!、えーと、ララとリリとルルの3人で広場のケガ人の治療に廻って、子供はそこの井戸の水を汲み上げて、動ける人は汲んだ水で火を消していって、この周りにだけは火がこない様にして、荷車は広場の中心に移動して、みんな急いで」とっ、村人に指示を出し始めた。
『へーあの人なかなか的確な指示だな、ただ、アドさんを盗賊と勘違いしたみたいだけど、アドさんも文句なしの指示だったよ、流石クランマスター』と小声で魔道具を使い伝えたら、複雑な顔をしていた。
『コウ、こっちは何とかなった、そっちは?』
『騎士と兵士は、全部やっつけた。
今は、エリさんとエド兄が、燃えてる家に閉じ込められた人を助け出していて、サチ姐とミウ姉がケガした人の治療してる。
家の火をオレとアン姉で消してるけど、とてもじゃ無いけど手が足りないよー。
サチ姐のアレで、消してもらっちゃてもいい?』
『駄目だ!。
今広場に集められた村人を解放して、アドの指示でそっちに行かせたから頑張れ、
最悪は燃えた家の周りをブッ壊して火が回らないようにしろ、燃え広がれば治療中の動かせない村人が死ぬよりかは、なんぼかマシだ』
火は消されケガ人の治療も終わって、みんなが広場に集まって来た。
「全員無事か?、ケガは無いか?」
「みんな無事よ、ケガも無いわ」
「お疲れ〜」「「「「「お疲れ〜」」」」」
「生かしたまま捕まえたこいつを尋問する、エリ、シン、サチは付き合え、他は死体処理を手伝え。
シン、おそらくはここを襲った騎士と兵士は他の国の奴だ、この国の衛兵に引き渡せば少しは村に補償になるかもしれん」
最初はアドの尋問に黙りを通していたが、アドの後ろからサチが威圧した途端、兵士はガタブルになりあっさり吐いた。
村を襲ったのは、スタンピードを起こした、領主の所の騎士と兵士だった。
こいつらは、スタンピードを起こしたダンジョンの魔物を間引きながら、素材を回収するのが役目だったらしい、
しかし、スタンビートの兆候を感じてダンジョンから逃げ出し、街に報告もしないで安全圏まで逃げたそうだ。
スタンピードが収まらないと帰ることは出来ないため、魔物から逃げてここまで来たが、塩や保存食が無くなりこの村に助けを求めて中に入れてもらったそうだ。
村に助けられた後に、団長が邪な欲を出し、全団員がそれに乗る形で強奪を始めたらしい。
捕まえた兵士は尋問後に、サチの怒りの威圧が止まらなくなり呼吸ができなくなり窒息死した、それを見たアドが震え上がっていた。
その後のアドと代表者の女性とのイマイチ煮え切らない会話はこんな感じだ。
「救いようが無いな奴等だな、この件は国に報告すれば何かしらの補償してもらえるんじゃないか?」
「補償、ですか、あまり意味がありません、この村の男はケガ人を残してほとんど殺されました、村としてはもう終わりです、終わる村の村人に補償はしてもらえません」
「そうか、余計な事を言った、俺たちは明日近くの都市にこの事を伝えに行く、君たちはどうするんだ?」
「助けて頂きありがとうございました、何とか村で頑張ってみます」
アドと代表の会話にシコリのような違和感を感じつつ、休憩に入った。
「辛いな、村人のほとんどが殺された。
俺たちが着いてからは誰も死んではいないが、とても間に合ったとは言えないな」
「アド、あの村はどうなるんだ、知ってるんだろ」
「あの女性の言う通り、この村はもうダメだな。
男手が足りなくなった村の復興は、新たに村人を募集してやる事になる、つまりは別の村になるな」
「アドおじさん、生き残った人達はどうなるんですか?」
「ミウちゃん、・・・」
「ミウ、あの代表の女性の感じだと、村全体であの身寄りも働き手もいない者達を、助けそうも無いな。
家族に男手や稼ぎ手が無い者は、借金奴隷になるしか無い。
国から補償が多少は出るから解放は早いが、働き口も無いから、奴隷のままでいて、解放を望まないだろうな。
両親を殺された子供は孤児院に行き成人したらギルドに借金を背負う事になるな」
「サチ、さっき話してただろ、奴隷に落ちそうな者は何人だ」
サチは顎で広場の村人を見ろと合図した。
「あっちがケガ人をして今は動けないけど、身寄りに男手がある家族」
「それを除くと、そっちに集まってる代表者を入れた若い女性4人と子供12人が、復興の為に新しい人達が来たら、新しい村人の奴隷として残るか、村を出ていくか」
「あの女性と子供達が村から追い出されるんですか」
「オレ、なんかあっちの人達の感じ、嫌いだ」
夜になり空き家を借りて、みんなで集まって雑魚寝する事にした。
「シン兄ちゃん、寝た?」
「起きてるぞ」
「あの人達をシン兄ちゃんなら助けられない?」
「・・・、アド、クランは冒険者以外も入れるのか」
「そこは普通、起きてるかの確認だろ、なんで俺が起きてるのが分かるんだよ!、
アー、入れるから入れないかなら入れるぞ、ただな、冒険者が作ったクランには行商人や生産ギルドのメンバーは普通は入らないな」
「アドさん、それって、冒険者に生産者側が搾取されるからかしら」
「そうだ、最初は平等でも冒険者が居ると、生産は消耗品や武器を、行商人は商品や利益を、冒険者は湯水の様に使い潰して冒険者しか得がないからな、上手く行く訳がない」
「やっぱり冒険者って脳筋の集まりなんだね、クランでルールを作ればいいじゃん」
「ダメだな、必ずどこかに不公平が生まれる、だからクランは各ギルドごとに分かれて作るのが普通だ」
「ふーん、それってクランの中で部門ごとのリーダーを決めてクランマスターは形だけにしたら、クリアできる問題じゃないのか。
今だって俺、コウ、アン、ミウも俺達とは別口だが生産してる、サチは薬を調合して作ってる。
戦闘オンリーの冒険者はアド、エリ、エドだけだ。
サチがメインだが俺達は全員が薬の調合を出来るし、計算もできるから行商人も出来る、ほら、もう複合クランだ」
「それじゃ何で今まで冒険者になる事に拘っていたんだ、生産や行商人・・・じゃあ国を跨いで移動出来ないからダメだよな、すまん、失言だった」
「今までは冒険者にギルド登録したら、武器や薬を作れても他のギルドには入れないから売る事は出来ない、だから他のギルドに入るのは諦めていただけだ」
「明日話してみるか、各ギルドの試験を誰かどうかクリアできる適性が有ればギルドに登録してもらい、無くても仮メンバーとして誰でもクランに入れる」
「明日は適性を見ないとなりませんからもう寝ましょう」
みんな「おやすみ」を言って寝た。
(ハー、何が哀しくてこの世界の人を助けてるんだか、秘密を誰かに話したり脅してきたら殺す相手に情が移るのが怖いなー、最悪は俺が暗殺するしかないかなー)
(((とか、考えてるんだろうなー)))




