復讐者16神が渡した真偽眼の意味
安全地帯に戻り、持ち帰った魔物を俺とコウで解体して武器や防具になる素材を使える様に加工して、傭兵の装備に使われていた魔黒鋼と組み合わせ自分達の武具の強化をした。
女性2人は刃を潰した鉄の武器で訓練と言い張る模擬戦中だ。
俺たちは勿論参加は絶対しない、訓練はしているが組み手まで、模擬戦はいらない、実戦だけで満腹です。
傭兵の装備を調べて分かったことは、
遠距離からこちらを狙った2人は、革鎧にボーガンは木だけでつくられていて、鏃だけが魔黒鋼を使っていたようだ。
戦士3人は鉄に魔黒鋼の刃を付けた剣に、防具は革鎧に、胸、肩、背中に木の板を貼りその上に薄い魔黒鋼を覆った物だった。
重戦士の武器は木槌で当たる部分だけ魔黒鋼で、防具はフルプレートに大盾だったのだが、これも内側に木が使われていて、表面の魔黒鋼はとても薄く見た目より軽く作られていた。
もしかして俺達の筋力って、この世界の人よりかなり高いのかもしれない。
よく考えればオリハルコンはかなり重く、上級者つまり肉体魔力量が多い人にしか扱えない装備だ。
それを冒険者になれる最低の10で手足の様に扱えるのは異常だ、
俺もコウも厚い装甲の頑丈なミスリルと自動で動けるだけの粘土で作られたゴーレムを着けて普通に動けているのだから。
「コウ、地球だとナビは200kgはあるよな、鉄製の棒手裏剣をフル装填で350kg以上有るはずだ、魔力の肉体強化が今は1割として、感じてる重さがおかしくないか?」
「オレもそうかなーて、思ったんだけど、 あの2人を見てるとなんか実感が出なくて、ほら、見て太い鉄の薙刀と槍を木の棒みたいに扱ってるよ」
「うわー、良かったー、人との模擬戦なんかする前に、前もって分かって、本当に良かったー。
サチとミウの鉄の武器での訓練を、もし誰かに見られたら実力が他の誰かにバレる所だった」
「あっ、そうか!、鉄製の薙刀や槍が、竹竿みたいにあんなにしなったらおかしいんだね、
うわー、もう見慣れてたから、違和感に気が付かなかったよ、全員の武器とかを誰かに持たれたら、重さでオレらが異常なのが即バレだったね」
「そう言えば、あの2人、命のやり取りする魔物との戦いの時のドドメも、クズ共を殺す時も、後に魔物と連戦を視野に武器の消耗を抑えて戦ってたんだな、
俺は怒りに任せて早く殺すのを優先したオーバーキルだったのに、サチは確実にオリハルコンの装備した者との戦いを念頭に置いた戦いをしていた」
「・・・サチ姐、準備が終わらなくても、やる時が来たら国相手でも、ヤルつもりかもしれないね」
「必要かもしれないな、国の軍を蹴散らし、軍の英雄クラスとやり合い、その後も国相手に殲滅戦を4人でやる覚悟を、コウ、お前は、行けると思うか?」
「無理だね、相手がアークレイ国だけで、勇者が敵対しなければ絡め手ならなんとか行けるけど、あの泥沼状態の南の方だと、隠れて殺して行くのは、無理だと思うよ」
「そうだよなー、俺達が遣ってると分からなければ何とかなるが、何かの拍子に身元が知られ包囲網を敷かれたら、持久戦になって疲れた処で殺されるな、
やっぱり、神罰みたいにして滅ぼさないと、討ち死にだよなー、で、サチの奴、先走って遣らないよな?」
「オレらを巻き込んではやらないと思うけど、1人でゲリラ戦方式で始めそうで怖いね」
「聞いてたわよ、まったくー。そんな事しないから、安心しなさい。
私が懸念して敵として想定してるのはクランよ、ランクがSからSSSの冒険者が立ち上げたダンジョンを潜りお金儲けを主体にしてる、ク・ラ・ン・よ!。
そんな実力者が自分勝手な正義をこっちに押し付けて来たり、クランへの勧誘がしつこかった時に、有無を言わせずに跳ね返せる力が必要でしょ」
「あー、そう考えると、ダンジョンに潜るのに入口のゲート [転移で異空間のダンジョンに入る入口] で勝手に登録されるパーティーの最大人数の6人のパーティーにした方が余計な勧誘は無くていいんだが」
「残り2人が問題だね、どうする?、定番の秘密を喋れない奴隷にする?」
「私は反対です、解放されない犯罪奴隷は地球での監獄に入る様な人です、一緒に居たくはありません」
「私もミウの意見に賛成よ、復讐対象の外道とパーテイーを組むなんてゴメンだわ」
「「だよなー」ねー」
((なーんか今のが、出会うフラグだった感じがするんだよなー))
それからの東の森は、人の気配が無くなり、人が居た跡や、通った痕跡すら見なくなっていった。
この世界に来て、9ヶ月が経った。
今、俺達は、東の森をスタンピードを起こした、改変中のダンジョンの様子を見るために、ダンジョンの穴の近くまで来ている。
今は索敵に死角が無くなり、魔物が感知範囲にいなければ、普通に会話しながら移動をしている。
東の森を3ヶ月の間、探索をしながら戦闘を繰り返した。
色々な武装の使い勝手やゴーレムの運用を試して、トライ&エラーを繰り返して問題点の洗い出しと改善はその3ヶ月の戦闘で粗方が終わった。
あとはオリハルコンとアダマンタイト待ちだ。
「これまでの探索でオリハルコンとアダマンタイト以外はギリギリの量だが見つかった。
だから、これからは魔法金属とアダマンタイトを探す探索は終了して、安全地帯に日帰りせず今まで未知の領域だった場所へ行く、
冒険だー」
「冒険だー」
「冒険?、何が今までと違うんですか?」
「探し物をしなくなっただけで、魔物を倒しながら森を調べるだけでしょ、
今は、
私の生物を感じる気配察知に、
ミウの遠くを見る遠目、
シンの振動感知で遠くまで動いている物ならどんな奴が居るか分かるし、
コウは私の感知しづらい休眠してる魔物まで温度感知で分かるじゃない、
常に奇襲が効かない私達に何の危険があるの?、それって冒険になるの?」
「・・・・そっ、それは、それ、これは、これ?なんだよ?」
「サチさん、コウを虐めるなよ、いいだろ、これは男のロマンなんだから。
新たに生まれたダンジョンを発見して冒険したり、襲われてる馬車を守り、強い盗賊と戦ったりとか、何か危険が有るかもしれないだろ」
「今言った物が冒険で有ったとしても、目立ちたく無い私たちが、関わっては、駄目な、やつしか、無かったわよね!」
「ウッ、ごもっともです、しかし、冒険とは、未知、ん?、人か。
結構な人数がスタンピードで薙ぎ倒された森の道を、こっちの方に歩いて来てるな、何でこんな所に来たんだ?、
例え周りの見通しが良い場所でも、スタンピードでダンジョンから出て来た魔物がまだウヨウヨいる場所に、大人数で来たら、足音に釣られて魔物が際限無く襲って来るぞ」
「えーと、遠目にも捉えました、あー、誰かを護衛してますね。
あれ?、変ですね。
うーん、汚い格好の男女の4人を真ん中にして移動して居ます、
えーと、4人には手枷が付いていますから奴隷?、借金どれいですかね?、でも、何で奴隷を囲う様にして移動してるんですかね?」
「足音だと、あの4人は足を引きずる様に歩いてる、かなり弱ってるな。
そうなると、周りの奴は護衛じゃなく奴隷を逃さない為にいる様だ。
例え奴隷でも、無抵抗の奴を殺せばステータスの称号が殺人者になるし、奴隷の死体を見つけられたら主人の罪を神殿で調べられる。
調べられ罪が有れば捕まり、神殿で罪の大きさに合った奴隷に落とされる。
今回は現行犯に仕立て上げられて奴隷にされ、口封じのために魔物に殺させようとしてるクチかな。
奴隷を罰の範囲で傷めつけだが反撃してこないから殺せずに、危険なこの森に来てまで魔物に殺してもらう必要がある奴隷。
公では殺せずに取り敢えず奴隷にして後で口封じに殺す事にしたてっ処かな」
(あれ?、何で奴隷を善人、周りを悪人にして状況を考察したんだ?)
「アッ、オレにも見えた、ウワー、フラグの回収だー。
でもあの4人本当に奴隷なの、あの時の傭兵みたいな嫌な感じがしないんだけど」
「エッ、コウにもそう感じるのか?」
「エッ、シンとコウもそう感じるの?」
「エッ、皆さんもそう感じるんですか?」
「あー、俺があの4人を善人と感じそこから知識を使いあの状況を導き出したが、真偽眼と知識の神製の身体補正かな、神の奴、俺達のターゲットの外道と殺したく無い人かを見れば感覚で分かる様にしたのか」
「あの女神、以外に策士だね」
「私達、やる時には関係なくやるけどね」
「アークレイ以外だとやり辛くさせられましたね」
「なんかムカつくけど、助ける?」
「助けるわよ、あの周りの奴ら、なんか凄くムカつくから殺すわ」
「奴隷の4人は、取り敢えずは俺が殺されない様にしよう」
「話しだけは戦いの後で聞きましょう、命を助けるかどうかは、その話しの後です」
「アッ、ヤバ、魔物が集まって来た、襲われるよ」
「もう襲われたな、随時、集まって来た奴からどんどん襲ってる、腹が減り過ぎてるのか、目先の奴から襲ってるな、
周りが見えていないから、弱ってる奴隷に気付いていない、
スタンピードの魔物は、獲物を見たらあんなにすぐ襲うのか」
「あの大きな森狼、お腹の凹みが凄いです、相当飢えていますよ」
「森に住んでる魔物の方が頭がいいらしいから、生存競争の無いダンジョンの魔物には、外の知恵のある生物を狩れずにろくに食べてないんだよ、
だから仲間が集まるのも待てずに目先の奴から襲ってるんじゃないの」
「シンさん、サチさんが先に行っちゃった」
「ウェー、アーーもう、仕方がない、俺達も行くぞ」
「うん」「はい」




