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復讐者15強敵の後に来た外道の処理

 東の森の採掘を諦め、今は安全地帯への帰りに向かっている。


 今までに遭遇した魔物も大型が数匹だけで、他は魔力を使えない動物ばかりで、食料の分を狩った後は、ワザとこちらに気付かせて逃げてもらった。



「もう少しで入口の鳥居ですよ、油断せずに行きましょう」


「魔物の反応だ、サチ、今のでフラグが立ったな」


「立ったね、アレ、知識だと相当ヤバイ奴なのは間違いないみたいよ、サチ姐良かったね強敵だよ」


「嫌味は辞めて、フラグってなによ、意味が分からないわ。


 それより、鳥居の前の開けた場所にいるのはダチョウ?、この世界の大型の鳥はドラゴンに駆逐されていない筈よね、居るのは高く飛べない小鳥だけの筈よね?」


「ダチョウかどうかは別にして、アレがあそこに居たら鳥居には入れませんよ」


「サチ、ミウ、アレは鳥じゃない、クイックリザード、何方かと言えば恐竜だ、奴は開けた場所を縄張りにして狩りをする、ここでは餌が取れないと思うまでは退かないだろうな。


 戦うに当たって、先ずは敵の情報だ。


 こいつは、口の中にサメみたいな歯が並んでいる、あと、翼は風の魔法で方向転換に使ったり、翼と足にある爪は刃物みたいに切れる、これが奴の武器だ。

 知識だと、こいつの歯、爪はミスリルの装備は破壊できる、魔黒鋼以下の装備の場合は避けるのが最善とされる、相当ヤバい奴だ、


 だが、素材の利用価値は高いから倒して手に入れたい。


 フォーメーション5で行く、サチとミウには本来の武器を渡すから受け取れ、コウは素材回収したいから魔法で強化した冷却球で戦え、俺は土魔法で足止めメインで戦う」

 


 戦闘準備が終わってもクイックリザードは鳥居の近くを動く様子は無い。


 俺の装備のナビの装備の盾とメイスは腕に沿うように付いているロープを背中まで巻き取ると背中に固定できるのだが。


(背中にかかる重さが無くなればかなり速く動けるのになー)と言う欠点が分かった。


 改良点は、ミスリルからオリハルコンに替えれば壊される心配が無いので改善する必要は無いのだが、作り替えるには量が量だからなー、当分は無理だな。


「クイックリザードの攻撃は先ず俺が足止めコウが遠距離から攻撃する、近付かれたらサチとミウに任せるぞ、

 俺とコウのミスリル製の武具だと、斬られて防御にも使えなくなるから2人が頼りだ、頼むぞ!。


 切り傷は打撲や骨折みたいに気功では回復しない、切り傷には傷薬だが気功みたいに治りが早く無いからな、俺達にアレが来たら防御出来ずに死ぬからな、本当に頼むぞ」


 オリハルコンの武器を手にニヤつきながら、

「分かってるわよ、任せなさい」


「行きまーす」


 とっ、2人は闘気全開でクイックリザードに向かって行った。


「アリャー、早く新しいオモチャで遊びたい子供みたいだな、本当に俺達を守るのを忘れてないだろうなっ、と」


「そう思いたいよっ、と」


 俺とコウの先制攻撃は、俺の足止めはアッサリ回避され、その後のコウの冷却球は余裕そうに躱された続けた。


 その後のミウの攻撃も躱され、サチの隙を突いた攻撃も翼の硬い部分で受け流されたり、爪で弾かれたりして身体に当たらない。


(駄目だ、押し切れない、魔黒鋼の棒手裏剣が有れば奇襲で仕留められたかもしれないのに)


「シン兄ちゃん、飛んで避けた空中でも翼を使って避けたり、着地箇所を凍らせても、翼で変えてくる奴なんて、どうやって当てたらいいの?」


(確かにクイックリザードは動体視力と反射神経がいいな、仕方がない、ミウに魔法を使ってもらうか、誰かに見られたら、使い捨てのアイテムにして誤魔化そう)


「ミウ、フラッシュだ」


「はい!、光れ」ミウの手から閃光が放たれた。


 目をやられたクイックリザードは「ギューー、ギュ、ギュッ、ギュウゥー」と鳴き、鼻をフンフンとして辺りの匂いを嗅ぎだした。


「たーー!、取ったー」

 サチが一瞬の隙を突いたが、それでも眩んだ目以外を頼りに避けたクイックリザードに追い縋り、見事に右足を切り飛ばした。


「とどめ」とっサチが片足で起き上がろうとするクイックリザードの腹を斬り裂いて止めを刺した。



「みんな熱反応が急激に下がったから、間違い無く死んだよ、シン兄ちゃん?、どうしたの?」


「二足歩行の奴が6匹?、いや魔物じゃ無いな、靴を履いてるみたいだから、人類かな?」


「シン、真偽眼を使う?」


「使おう、1人でも屑野郎か騙そうとしてきたら、全員殺す、逃さない」


「誰ががケガをしたか見に来る、優しい人なら?」


「ミウ、その可能性は低いわ。


 さっきまで戦闘音がしていて、それが終わってからその場所にワザワザ近づいて来るのは、追い剥ぎか、戦闘後の隙を突いて殺しに来る奴よ、


 あまり良い性格じゃ無いわね」


「アッ、オレの熱感知にも反応した。あのシルエットは人だね、アー、完全に敵だね、こちらに気付いて2人が木の上に登って武器を構えた、武器はボーガンかな?、右はオレがやるよ」


「なら、俺は左だ、オーバーキルで行くぞ」


「私達は残り4人に当たるわ、終わったら加勢してね」


「私、殺せるかは分かりませんが、頑張ります」


「来るぞ」


 冒険者風の4人は、こちらが自分達に気付いているので話しかけて来た。


「おっ、縄張り争いで死んだクイックリザードの死体か、おいガキ、それは俺達が貰う、お前らはどっかに行け」


「魔物の死体は、先に見つけた者の物ですよ、あなた方がどっかに行って下さい」


「何だ、死にたいのか、奇遇だな、死んでもらうつもりだったから丁度いい。


 まぁ女2人は遊んでからだがな」


 こいつら全員が俺達の復讐対象に変わった。

「フォーメーション10、挽肉にしてやる」


「ぶっ殺す」


「ウフフフフ、外道ならば鎧も着てる事だし、苦痛の中で死ぬけど、鎧で守られていない所だけ斬り、時間がかかる殺しかたをしても、いいわよね」


「・・・・死ね、仇共」


 そこからはもう、戦闘ではなく、対人戦における武器のテストになった。


 言うなれば、気兼ねなく潰せる、動き、武具を着けて攻撃してくる、人型の的になった。



 俺の棒手裏剣の一斉発射で左の木の上の奴は、細切れになって吹っ飛び。


 コウの業火球の炎で、右の木の上の一瞬で炭になった。


 サチはリーダーを含めた3人を相手取り、俺とコウの加勢に入るまでもなく、

 2人の鎧の守られていない部分を斬り、血の海の上で這いずる状態にして放置して、

 3人目の最後、さっき話しかけて来た屑のリーダーの処分にはいった。


 ミウは重戦士を槍で大盾を避けて、鎧越しに穂先の10cmくらいを刺しては抜き刺しては抜きを繰り返し、重戦士は、立ってはいるが足元を血の海にしていた。


「おっ、お前ら、領主に雇われた俺たち傭兵に手を出して、タダで済むと思うなよ、

 ぐっ、軍が相手になるんだぞ、分かってるのか、

 分かったら、俺たちを街に連れて行くんだ、今なら許してやる」


「ハイ、許すところはアウトね、さようなら、屑な領主の傭兵さん」と言い、

 サチがリーダーの喉に薙刀を突き入れた。



 続いてミウの戦闘も終わった。


「ふう〜、やっとこの人、倒れました。


 やっぱり、この武器はやっぱり凄いです!、


 鎧を簡単に貫通します、抜けなくなるのが怖くて強く刺せないくらいです」


「抜ける様にする工夫はしてあるよ、穂先の柄に近い部分を膨らませた形式にしてある、

 大型の魔物と渡り合う為に穂先が長いから、鎧着た人相手だと駄目だったか、戻ったらもう少し先まで膨らんだ形に変えとくよ」


「ミウに私の流派じゃ無いけど、今度の訓練で槍を捻って突き刺す技を教えるわ、

 この武器の強度なら問題無く耐えられるわ、

 その技なら深く刺さっても抜けやすいし、破壊力抜群よ」


「あのー、サチさん?、あそこの自分の出した血の海の上で這いずってる2人は、止めは刺さないんですか?」


「あの2人の防具、急所がしっかり守られてるのよね、薙刀の刃が金属に当たるのが、私は嫌なのよ、

 あのままコウの火で焼いちゃって、私達にやろうとした事を考えれば、当然の死に様よ。


 あっ、あのリーダーも死んではいないから、同じ様に燃やしてね」


「あのー、私の倒した鎧の人もお願いします、意識は無いですが死んではいませんので、燃やして下さい」


「エッ、オレがやるの?」


 みんなで頷く。


「アッ、コウ、済まないが金属は回収したいから、火炎球にして、業火球だと溶けて回収が面倒になるから、

 あと、ついでに俺がやった辺りも燃やしといて、肉片が邪魔で棒手裏剣が回収しづらいから」


「火炎球を投げたら離れていてもいい?、火炙りの刑を見る趣味はないから」


「全員そんな趣味は無いから大丈夫?、ねっ、サチさ・・・えー、サチさん?、無いよね?」


「そんな趣味は無いけど、見てるわ。


 どんな手段でも、確実に殺したかの確認するまでが、命をかけて戦った相手への礼儀よ、例えその相手が屑の外道でもね」


「わっ、私も見届けます」


「ごめん、俺は武器の回収が有るから遠慮する」


「オレも離れて居た敵の後処理をするから、遠慮します」


((この2人、メンタル、強〜〜))



 その後、俺達の戦い方が分かる痕跡を無くし、クイックリザードの死体と、クズ傭兵の武具の金属を回収して安全地帯に戻った。




 彼等の初めての異世界人との接触は、神側から見て最悪の形に終わったのだった。


 そして彼等が、勇者とはあまりにも違い、悪人とは言え、人を余りにあっさり殺した事に、神達は困惑するのだった。





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