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復讐者17奴隷にされた冒険者の家族

 ダンジョン・スタンピード。


 この現象は、ダンジョンが一定以上の深い階層にだけ魔力が溜まったために起きる現象だ。


 階層を下に増やす時に、ダンジョンは魔物を改変に巻き込まない為に、外に向かい通路や入口を広げ一気に外に追い出す、


 溢れるように外へ出た魔物は、ダンジョンの中では魔物の唯一の敵である人の匂いを嗅ぎ取り、外に出たことで初めて経験する空腹感により、狂った様に人間を探し襲う、


 これがこの世界のスタンピードだ。



 side: サキ


 私は、今まさにダンジョンに追い出され空腹により集まって来た、魔物に集団で襲われている者達の中の、奴隷だけを魔物から守る為に、全力で走っている。


 手枷を付けられている4人が、私の元の世界にいるひ孫の家族に雰囲気が似ていて面影と重なって見えてしまった。


「違うと分かっているのに、体が勝手に動くなんて、


 私もホント、バカよね」



 4人の前を歩いていた数名が魔物に食い殺された、その内の誰かが主人だったらしく、4人は奴隷紋の逃亡禁止状態となり苦痛のために跪いていて、崩れる様に倒れてしまった。


 私が4人の近くに行くと「おい女、俺は貴族だ、俺を早く助けろ、金なら払ってやる、俺の女にもしてやる、だから早く助けろ、えーい、そいつらは犯罪奴隷だ、早く俺を助けろと言ってるだろ、早くしろ」と、無駄に豪華な服と剣を持っている男が騒ぎ出した。


(貴族だから自分だけを助けろとか、呆れるほどクズね、真偽眼だと、お金さえ払う気も無いなんて、本当にケチでクズね)


 私は倒れている4人に話しかけた。「貴方達、苦しいけどもう少し頑張りなさい、その現状から助かりたいなら、後から来る者と奴隷契約しなさい」


 私は4人に近付く魔物を倒していった。


 すぐにみんなが後から来た。


「シンが契約して、主人が死んだみたいだから今なら再契約できるわ」


「俺か、俺が契約するのか?」


「嫌なら見殺しなさい、私は絶対に契約しないからね、あと、コウとミウにやらせるのは駄目よ」


 苦しんでいる4人を見て、コウとミウがシンを涙目で見ている。


「ウッ、分かったよ、お前達、契約紋に俺の血を付けるから契約を受け入れろ、コウ、ミウ、1人ずつ起こして胸を前に出させろ」


 シンは高校生くらいの女性、青年、30代くらいの女性、ガタイの良い男性の順で契約した。


「こっちは片付いたわ、周りにいた奴等は森に持ってかれたわ、あいつらの装備はどうする?」


「落ちてる武器だけでいい、後は革と鉄だから必要無い。


 サチ、ここで休憩だ、ガタイのいい男は助からないかもしれない、他の3人もこのまま歩かせたら死にそうだ」


「分かったわ、話しは出来そうなの?」


「話せるか?」


 30代の女性が答えた。

「話せます」


(シン、ごめんね、わたしが聞いたら冷静で要られるかどうか分からないから、後は任せるわ)




 side: シン


(うわー、サチのヤツー、俺に嫌な役を押し付けやがって、まぁ仕方がないか、サチだと変な所が優し過ぎて、訳を聞いたらこんな状態にした奴らを直ぐにでも殺しに行きそうだからな)


「では、質問に答えろ、黙秘ならここに置いて行く、まず、お前達は何をして奴隷になった」


「私たち家族が冒険者ギルドから宿に帰ろうとした時に、1人の衛兵が女性を襲って袋に入れ攫おうとしている所に遭遇しました。


 主人がその衛兵を取り押さえて縛りあげてから、息子が門の近くある衛兵の詰所に行って訳を話し、その縛った衛兵の元に衛兵達を連れてきました。


 すると連れて来た衛兵達は、剣を抜き、縛られたままの衛兵と、保護を頼んだ襲われた女性を斬り殺し、その場で私たち家族を犯人に仕立て上げました、逃げられずに捕まり違法奴隷にされました」


「何でその場で殺されなかったんだ、奴等はどうやって捕まえた後にお前達を奴隷にしたんだ?」


「殺されなかったのは私達が衛兵の対応に武器を使わずに防戦のみだったからです、あの状態で私達を殺せば、殺した衛兵に殺人者の称号が付き、逆に神殿に調べられ捕まる対象になりますから。


 私達は奴隷にさせられない様にしていましたが、違法奴隷に使う方法を使われました。

 長い間眠らせてもらえず、睡魔に襲われた処で影魔法で深い眠りに落とされ、寝ている間に奴隷契約をさせられていました」


「なるほど、犯罪者を捕まえ突き出したら、突き出した先も仲間で、犯罪者にされ殺されない様に素手で抵抗したが、逃げる事ができずに衛兵に捕まり、違法奴隷にされたって事か」


「はい」


「手慣れた感じだ、常習犯だな」


「シン、不味いわ、このままだと父親は助からないわ、今まで歩いてここまで来れたのが不思議なくらい、内臓がメチャメチャにやられてる」


「アーもう、サチ!、アレをヤレ、これで解放は無しだ、犯罪奴隷なら秘密はバラせないだろ、違法奴隷と分かって解放を迫られたらその時はその時だ」


「ウフフ、シンなら、そう言うと思ったわ」


「シン兄はやっぱり非情には成り切れないね」


「シンさんはそれで良いと思います」



「エッ?、主人は助かるんですか?、ここまで歩かされる前に主人から、

「俺はもう助からない、闘気を小出しして今は生きている状態だ、もう回復は望めない。

 俺たちの契約者が死んだら、何とか誰か1人でも逃げて冒険者を探し、契約してもらい冒険者ギルドまで行って奴等を断罪して貰うんだ。

 このままだと他の冒険者も俺たちと同じ目に合う、頼んだぞ」

 と、言われましたので、おそらく飲み薬を飲んでももう助かりません。


 御心には感謝しますが、無駄だと分かっているのに貴重な飲み薬は頂けません」



 サチが父親の手をとり気功で気を流しているのを見ていた娘さんが、「お母さん!、お父さんの顔色が良くなってきてるよ」と、驚きの声をあげた。


 サチが魔法で回復してると思って、「エッ、あの女性は、あの強さで神聖魔法を使えるの?」と、間違った考えを口にした。


 良く観察していた息子が「母さん、アレは魔法じゃない、闘気で治療しているんだ」と正解に近い事を言った。


(惜しい、闘気は攻撃用、気功は回復と肉体補助用、同じ気力だけど、使い方と効果が全然違うんだよなー)などと俺が上から目線の考えをしていた。


 すると、


「バカ言わないの、他人の闘気が身体に入ったら身体が破壊されるわ、回復する・訳・・が・・・、何で闘気で回復しているの?」と、言い。


 その後は自分達が奴隷である事を忘れ論議を始めそうだったので。


「取り敢えず俺からの命令は、俺が許可するまでは、 俺たちのした事を話すな、 質問するな、見た事を話すな、詮索をするな、だな」と言い、黙らせた。



「兎に角、回復したらここから移動よ、ここに居たら睡眠がとれずに真面な回復は出来ないわ」


「どうします?、この人達に森を歩かせるのは、体力的に無理です」


「アレを出す?」


「いや、アレはダメだ、前に遊びで作った、サスペンション付きの荷車を出すから、それに乗せて運ぼう」


「シン兄、ソレも幾分マシだけど、アウトだと思うよ」


 コウの発言にサチとミウはまたやったのジェスチャーをして「「・・・・」」の、無言。


 奴隷の家族は「「「「????」」」」だった。


「問題無い、傍目にはただの荷車だ、誰かに見られても問題無い」


「シン兄、アウトなのに、自分にセーフだと言い聞かせないの!」



 申し訳なさそうに、サチが奴隷の家族に言った。


「ごめんなさい、あなた方を助けるためとはいえ、これで決定的にあなた方の解放は出来なくなりました。


 もしあなた方を解放する事になったら、私があなた方を殺します。


 私達はそれをやっても犯罪にならないので殺すのに躊躇はしませんし、私達の目的の為に私達の秘密を知った者を誰であろうと野放しにしません」


 俺は「あー、質問は後で答えてやる、だから今は大人しく荷車に乗り、休んで体力の回復をしろ」と言い、4人を荷車に乗ると荷車を引いた。


「サチ、あの家族には全部の説明が必要だな、自分達より冒険者の仲間を守ろうとする家族だ、出来れば殺したく無い」


「みんなで説明と説得に頑張りましょう、私のアレだけは秘密ですから、それだけは了承して下さい」


「オレのアレも」


「私のアレも」


「俺のアレもだな」


(この人達、主人や私、子供達を助けてくれたのかしら、それとも他に何か目的があって奴隷が欲しくて助けてくれたのかしら、どの道逃げられないわ、あの実力だと逃げきる前に確実に殺されるわね)












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