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復讐者12魔法金属とアダマンタイト

 コウは大量に壊された運搬虫ゴーレムの問題点を調べて対策すると言い、サチとミウとは違う方向に向かった。



 少量だが偽装用のメタルウォーター[本来は魔黒鉄以下の装備の錆や細かい傷対策のコーティング又はメッキ]が見つかったから、それを薄く塗れば国宝級のオリハルコン製とは分からない。


「さーて、作るかー」


 魔力金属の強度は、オリハルコン、魔黒綱[魔黒鉄とアダマンタイトの粉の合金]、ミスリル、魔黒鉄、かなり下がって魔血銅の順だ。


 この世界ではオリハルコンとミスリルは他の物とは混ざらない性質の様で混ぜても直ぐ分離する。


 オリハルコンとミスリルは、土属性の魔力を長時間浸透させると登録した形に形成維持が出来る、解除は登録した者しか出来ないので更に安心だ。


 つまりは壊れても、俺が魔力を通せば元の形に戻る、凄いのは、剥がれ落ちた部分でさえ戻るまで魔力を与えれば剥がれた部位が転移して来て、元の形に戻るという優れた素材だ。


 流石ファンタジー金属、コーティングの方は戻らないけど。



 オリハルコンは、重いが硬く曲がらずで魔力で登録した形に戻るため、他の金属よりズバ抜けて武器に適している。


 ミスリルは、軽く衝撃吸収性が高く、弱い魔力で登録した元の形に戻るので防具に最適だ。


 ミスリルは武器には適さない、武器に使うには欠点がある、まず0.2mmの厚さより薄くならない性質が有り、剣にすれば刃が鋭く作れず先が丸くなるのと、打撃武器では衝撃吸収が効いて衝撃が吸収され打撃効果が弱くなる、どちらも武器には適さない性質だ。


 そんなミスリルだが敢えてゴーレムの装備は、ほぼ全てをミスリルを使っている、それは何故か!、


 実は、鎧に兜、盾にメイスの柄 [打撃部分の頭部は今は鉄で交換可能] までも、各部が編み込まれて伸び縮みするミスリルのロープで繋がっていて、全部で1つの物として魔力登録した。

[注、我が物顔で言っていますが、これは、コウの発案です、こいつの案ではあるません]


 槍は穂先だけ鉄を被せるようにして止め具で固定、メイス同様交換可能に、弓はミスリル、弦も糸状にしたミスリルで、矢は木製だが鏃は鉄を使っている。


 いずれは槍の穂先は材質を変え、矢は冒険者をしてれば無料で手に入り軽く丈夫な魔物の素材を使って作るつもりだ。



 アッ、そうそう、魔血銅は大量にダンジョンで取れるそうだがあまり武具には適さないので魔道具やちょっと高級な鍋とかの料理道具に使われている。




 アダマンタイトは金属では無い、地球で言う宝石で、魔力で変化したダンジョン産の宝石、それがアダマンタイトだ。


 光はダイヤなどの透明で色の無い石[水晶だけはどんな色でも魔晶石なる]、


 炎はルビーなど赤い石、


 氷はラピスラズリなどの濃い青の石、


 水はアクアマリンの様な透明度のある青い石、


 風はエメラルドなどの緑の石、


 土はブラックオニキスなどの黒い石が、


 それぞれ魔力を吸収すると、属性の力を帯びたアダマンタイトになる。


 これは前にも言ったが、アダマンタイトは土魔法を使っても変形や同じアダマンタイト同士でも融合したりは出来ない、


 細かい加工は同じアダマンタイトを使い削るなどの手作業でとなる。


 因みに、割ったり砕いたりは魔法金属の道具を使えば出来るようだ。




 前に限られた素材で作られた、鉄にミスリルの芯を入れたサチの薙刀とミウの槍は、刃の部分は鉄なのでかなり分厚く[ほとんど打撃武器]、柄はミスリルを芯に使って太く頑丈に衝撃を逃す様に作ったが、それでも闘気を使って振るわれると刃が潰れたり、柄は曲がったり折れたりしてしまい、物凄いクレームがきた。


 仕方なく耐えられる様に頑丈に作ったら、今度は太く分厚い過ぎて使い勝手が悪いと言われた、


 理不尽だ。


 鉄とミスリルだけだと、これ以上は無理!と言い切り、その後もブチブチと言われたが、聞かないフリをして、諦めさせた。


 だがこれで、


 やれ、訓練で壊れただの、


 やれ、岩を斬ったら刃が潰れただの、


 やれ、石突きで殴ったら折れただの、


 やれ、突きをしたら柄が曲がっただの、


 クレーマーにも似た苦情に、必死に耐えてきたが、


「これで、これで駄目ならあいつらがおかしいと、声を大として言える、フハハハー。


 国宝級の総オリハルコン製でもまだ壊れるなら、闘気を出しての戦闘は、もう素手でやれと言ってやるわー、


 アー、ハッハッハッハッハー」



 オリハルコンの今後の俺とコウの分の入手は冒険者になりランクが上がるまでは困難だ。


 掘り出せるオリハルコンはもう、あの馬鹿みたいに手強かったあの魔物を、馬鹿みたいにずっと襲ってくるあの数から、守られながらひたすら掘らなければならない、あの南の森の鳥居からかなり離れた場所にしか無さそうだ。

(あの状態の中で掘るあのプレッシャー、もう2度と味わいたく無い)


 残りの手に入れる手段は、ダンジョンの下層にいる魔物 [ダンジョンの中で魔物を倒すと魔石とドロップアイテムを残して消える] を倒した時に、稀に手に入る以外は、ほぼ不可能だ。


[注: 手に入れた冒険者は自分達の武器にして誰にも売らないし、お金に困りオークションに売られたものは、各国が金に糸目をつけずに買い取り合うから、大商人であってもまず買えない]



「俺とコウの武器は当分の間は、現状で我慢だなー」




 やはり、知識に有った過去の勇者が仲間と訓練に使ったとされた神域は、この安全地帯のことみたいだな。


 オリハルコンにアダマンタイトは同行した土魔法を使える戦士が武器の材料に使い切り、


 魔黒鉄は投擲系の武器に、魔血銅は道具や魔道具に使う為に、掘り尽くしたみたいだ。


 転移先の鳥居周りにも無かったのは足りないからとそこも掘り尽くされたからだな。


「少しぐらいは後の人の為に残せよなー、まったくー」



 その後、数日をかけて、サチとミウの要望を余す事なく応え、薙刀と槍を完成させた。


「偽装用にメタルウオーターでコーティングして、ヨシ、オリハルコン製には見えない、ハ〜〜、やっと出来た〜」


「後半は意地になってサチ姐とミウ姉の駄目出しを修正してたよね」


 オリハルコンの武器を手に女2人は、武器を撫でながら宝石の付いた指輪でも眺めている様な、ウットリとした顔でそれぞれの武器を見ている。


「自分で作っておきながら何だが、アレ、斬り殺す武器だよな」


「分かっていてあの顔なら、怖いよね」


「聞こえているわよ、アレよアレ、えーと、そう!、日本刀の美術的な視点で見た時の美しさと同じ感じにウットリしてるのよ」


「そうです、この槍、私の身体の一部みたいに使えます、しかもですよ、気と魔力を流して見たら、手を離れても、来いって思うと手に戻るんです」


「ヘッ?、今、何て言った?、手に戻る?」


「ミウ姉、手から離れたその槍、思えば手元に戻るの?」


「戻るわよ、ほら」と、槍を軽く木に投げて刺した後、手を槍にかざすと木からガタガタ震えながら抜けると、ミウの手元に飛んで帰って来た。


「ウワー、それが出来る武器は確かに有るけど、それってダンジョンを攻略でもしないと手に入らない武器だよね。

 攻略の特典武器の個人登録必須の武器です、とか言えない状況で人に見られたら言い訳出来ないよ」


「人が作った物に、その手に戻って来る力を後から加えられると誰かに知られたら、オリハルコンの武器を含め不味い事になるな」


「ミウ姉、またやらかしちったね」


「えー、なんでー、


 シンさんのゴーレムさんも、足が取れて動けない筈なのに、シンさんが回収範囲まで重い身体をうつ伏せか仰向けで地面スレスレですけど、自分で移動して戻ってたじゃないですかー、


 何で私の槍だけ、やらかした事になるんですかー」


 そう言えばサチとミウには、どんなゴーレムが現在あるか詳しく話してなかった。


「ミウ姉、この世界に、空を飛んだり、浮いたりする魔法は無いのは知ってるよね。

 因みにゴーレムは、小さい虫型のゴーレムが下に潜りシン兄ちゃんの元に運んでいます」


 ミウが頷き、「へー、壊れたゴーレムは小さいゴーレムが運んでたんだー。


 アッ、アレって何で私の槍はこの世界に飛行魔法は無いのに、手元に飛んで戻って来るの?」


「だから知られたら不味いんだよ」


「ミウ、あなた、事の重大さが分かってるの?」


 おっ、珍しく自重を促すのか?


「槍を手から離すなんて、投げるなら私みたいに投げナイフとかにしなさい」


 俺とコウはズルっと転けた。


((そっちかよ))と内心で突っ込んだ。



 その後の話し合いで、今有るゴーレムの説明と、ミウの槍がどうやって戻るのかを調べた。


 槍は飛行魔法では無く、槍が何かに触れてる部分を使い、刺さった木を槍が自ら変形して叩く事で抜け出し、更にその勢いを利用して戻っている事が分かった。


 すごい正確に手に戻る理由は解明出来なかった、イヤ、解明したら隠す秘密が増えるのでそこは触れないことにした。


 サチ曰く、便利だからもういいじゃない、の一言で解明するのは終了した。


 イヤ、させられたのであった。


((調べたいな〜))








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