猫の獣人を捕まえた
「手始めに、そこにいるシャルトに魅了を使ってみてくれないか。」
バレク国王がそう言った。
『いや…、魅了ってどうやるのよ!?本当に私にそんなスキルあるの?』と考えていると、脳内が読まれたかのようにバレク国王が私に魅了スキルの使い方を話してくれた。
「魅了は魅了したい相手を抱きしめて捕まえて10秒間、見つめ合うことができれば魅了成功だよ。成功すれば君を恋愛対象として意識するだろう。愛情度がLv100に到達したら結婚を申し込まれると思うよ。」
「さぁ、シャルトは優秀な騎士だから伴侶としても申し分ないだろ?」とバレク国王は言いながら、私の隣にシャルトさんを手招きで呼び寄せていた。
隣にやってきた男性は鎧に身を包み、凛とした佇まいをしていた。白と茶色が混じり合った髪に、猫の様な耳。オレンジ色の瞳は優しげで、男性にしては肌も白く透明感がある。身長は180センチはありそうな長身で程良く鍛えられた体がモデルのように美しかった。
余りにも人外な綺麗さに見惚れてしまった。
そんな彼の頭の上に、突然謎の文字が表示された。
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ポケメン対象【猫の獣人】22歳
知力:50
経済力:50
健康:50
性欲:50
得意技:料理
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……なんだこれぇぇええええええ!!!
知力、経済力、健康は伴侶を選ぶのに大切な要素かもしれないけど…、せ、性欲っているか!?
私の知ってる健全なポケッ◯モンスターではあり得ない単語が表示されてるぅぅぅぅ
目の前で無言のまま百面相している私に、シャルトさんは寂しそうな表情をして口を開く。
「あの…もし僕が嫌でしたら別の者でも大丈夫ですよ。」
今にも泣きそうな顔でそう言われたら、罪悪感で胸が一杯になった。
その表情を見た瞬間、この人を悲しませたくないと思った。
自分に魅了スキルがあるとは信じていなかったが、彼の姿を見て拒むことは出来なかった。
シャルトさんに近づき、バレク国王に教えられた通りにそっと両手を後ろに回して抱き寄せる。
その体制のまま、下から視線をシャルトさんへと向けた。
身長差から上目遣いになってしまったが、シャルトさんの瞳をじぃーーーっと見つめる。
こんな綺麗な人と見つめ合うことは初めてだ。
余りに緊張して体感では5分が過ぎた頃、シャルトさんの両手が私に回され抱きしめ返された。
そして…
「あなたに一目惚れしました、よろしければ恋人になっていただけませんか?」
と甘く囁かれた。
そこで私はキャパオーバーになり気を失った。




