19/23
第十八話 “神話大戦”
「始まりましたね…」
「あぁ…」
アグニフェルとレクサは、騎士達の号令を聞きながらそんな会話をする。目線の先には巨大な魔王城と…こちらへ向かう、大地と空を覆うようにして迫る魔物の大群。
「作戦っても、まずレクサが“絶剣”を使用して奴らを削る…その後は私とレクサ、フィーレアがここの防衛と騎士団のサポートに専念するシンプルなもんだが…」
「…クラリスを、本当に行かせるの?」
「…それは本人が決めることだ…行くのか、“クラリス”」
黒い手袋をキュッと嵌めて、クラリスは二人の前に立つ。その後ろ姿には、以前のような迷いはない。
「…決めたの、私は…どんな理由があろうと、助けるって…たとえどんなに拒絶されても、私は姉さんを連れ戻してみせる」
「…だってよ」
「そう、ならいいわ…その代わり、ザディアを連れて必ず生きて帰って来なさい…」
フィーレアのその言葉に、クラリスは小さく頷いて武装を展開して準備をする。
「…さて、始めるか…神と神の大戦…“神話大戦”を」
そして、物語は大きく動き始める…




