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グランテーゼ:神話崩壊《ミソロジーダウン》  作者: フユルト
第一章 開幕
11/23

第十話 宣戦布告

今回はかなり重要な展開です…

ザディアの襲撃後、ゲイル達は聖都に転移門を使って訪れ、すぐさま女神様達や騎士団等にも声をかけて話し合う場を開いてもらい、状況を説明していた…


「そうですか」


凛とした表情で相槌を打った、淡い水色の髪に金色の瞳をした女性は、つるぎの女神:レクサ。


「ザディアが私達との念話を遮断している時点で、ガルド達の話が本当だって事だろうな…」


フリルのついたメイド服に真っ赤なコートを着た女性は、軍勢の女神:アグニフェル。


「アグニフェル様がそう言うのなら、そうなのでしょう…」


少し悲しそうにそう言ったのは、アグニフェルと同じメイド服を着た金髪碧眼の女性、センチュリオン。


「…って、何でお前メイド服着てんだよ!?騎士団総師団長なら鎧くらい着ろよッ!!」


「これは、アグニフェル様が着ていけと言って貸してくださったもの…私はアグニフェル様の意志を尊重しているだけだ」


ガルドの盛大なツッコミに対して、センチュリオンは一切動じず淡々とした姿勢を崩さない。


その光景に、アグニフェルは「マジで、着て来るとか……ウケる…ぷふっ」と笑いを堪えており、周りは「ハァ…」と心の中でため息をつく始末。


「おほん…では、破壊の女神であるザディアはレクシア様へ反逆を行なったとして…」


「ちょっと待ってッ!!」


バンッとテーブルを叩いて立ち上がったのは、金髪にエメラルドグリーンの瞳をした少女、武装の女神:クラリスだった…


「姉さ…じゃないくて、ザディアは絶対に、レクシア様を裏切るような事をする筈ないッ!!」


「クラリス…」


クラリスの必死な顔を見て、レクサは少し憐れんだ表情を浮かべる。だが、アグニフェルは厳しい態度を取った。


「なら、ザディアがゲイル達を攻撃した事をどう説明する?実際に、その場にいたフィーレアは神威をズタズタに破壊されて、今も眠っているんだぞ?」


アグニフェルの紛れもない事実に、クラリスは一生懸命ザディアを庇おうとする。


「そ、それは…ほ、本当にザディア姉さんかどうか分からないでしょ?名前を語る偽物かもしれないし…それか、幻術を使って…」


「それはないよ、フィーレア様が確かに「ザディア」と呼んでいたから見間違えるとは思えないし、ましてや幻術の類であったらフィーレア様には効かないからね」


ゲイルの反論に、クラリスは諦めようとしない。ここで引き下がってしまったら、ザディアを敵とみなしてきっと殺されていまうと理解しているからだ。


「それも、きっと何か理由が…」


「いい加減にしろッ!!」


クラリスの言葉を遮るように、アグニフェルは声を荒げる。


「いつまで妄言を垂流してんだ?ここはお前の妄想を聞く場所じゃねぇんだよ…」


アグニフェルは最初の雰囲気とは違い、静かな怒りをクラリスへ向けていた。

 

「で、でも、意図も分からないのに…」


「どんな意図があろうと、アイツはフィーレアを傷つけてしかも、魔族領の結界を破壊した…これだけでアイツを敵として認識するには十分だ」


アグニフェルの冷たい言葉に、クラリスは「もういいッ!!」と言って泣きながら部屋を飛び出していった。


「クラリスッ!!」


「追うな、レクサ」


レクサは「しかし…」と呟いて走り去るクラリスを心配そうに見つめる。


「今は何を言ってもどうせ聞きやしない。その日が来れば嫌でも理解…」


「お、皆さんお揃いで」


突如として空間が割れて、そこから黒髪の女性…ザディアが現れる。


「てめぇ…どの面下げてここに来たッ!!」


「おお、怖いねぇ、昔はあんなに仲良しだったのに…まぁ、それは置いといて今回は宣戦布告に…」


「ザディア姉さんッ!!」


クラリスの登場に、ザディアは顔を強張らせる…が、すぐにいつものニヤけた表情に戻る。


「…部屋に戻ったんじゃないのか?」


「そんな事より答えてッ!!姉さんは何をしようとしてるの?何でフィーレアを傷つけたの…?」


その問いに、ザディアは何も答えず顔を隠すように背を向ける。


「姉さんは優しくてカッコよくて、私が間違ったことをしようとしたら止めてくれて…だから、きっと理由があるんだよね?みんなが納得できるような理由が…」


「…クラリス」


「何?姉さん…」


「私はもう、お前と“家族ごっこ”をしてやれる程暇じゃねぇんだよ…」


ザディアは絞り出すようにそう言って、白い手紙をテーブルに投げ捨てると、破壊した空間に戻ろうとする。


「逃がすかよッ!!」


アグニフェルは捕まえようと闘気を纏って駆け出したが、一歩届かず逃げられてしまった。


「家族ごっこ…?嘘、だよね…?ね、姉さんがそんな事…」


クラリスは目に涙を溜めて、ザディアが去った場所を見つめながらその場に座り込んでしまった…



“家族ごっこ”…それは心からの言葉なのだろうか…?

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