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第25話 辺境伯の娘さんが大変だと

男爵領に来て75日目

 お屋敷を貰ってしまって2日目


 サーちゃんから、お屋敷の清掃と、維持要員が揃ったので引き合わせしたいと念波がきたので屋敷へ。


 門を潜ったら玄関にずらっと。

 執事と使用人に、庭師から料理人まで、スキル-鑑定の発動は止めときました。

 でも、前にお見かけした方?

 執事だと名乗られたのは女性なんですが、四天王筆頭を倒した時にお会いした吸血種族女王に、く・り・そ・つ なんです。

 使用人長さんも女性で、サーちゃんがクイーンスピリットさまと呼んでます、それって、吸精種族女王の名ですよね。


 この顔ぶれで、屋敷を快適に住めるようにすると言われたので、執事さんに倉庫代わりに使って良い部屋を教わり、スキル-収納から飾れる物があればと買い取り拒否した価値大のお宝と、修繕から管理維持にと大金貨7枚を出してお渡して、全てをお任せしちゃおうとしたら。

 執事さん、報酬はサーとバスにキューは既に頂いており、私共はサーが既にお伝え済みと聞いていますと、大金貨7枚は返されました。

 何の事か?

 費用を掛けずに庭と生け垣、部屋の掃除はどうするの?と聞いたら、お任せくださいで済まされてしまいました。

 スキル-収納に大金貨7枚を戻し、盗賊討伐報償金を合わせ使い方を考えねば。



 薬屋に戻ったら

 店の前に馬が2頭、お客さんが来ているようです。


 店に入ったら商談室から薬屋婆さんの声、商談室に呼ばれました。


 商談室には、悲壮感漂わてる騎士風の人が座って俯いてます。


 婆さんより

 座って俯いてるお客さんの素性と訪問理由を聞かされました。

 素性は、辺境伯の姫さま付き護衛騎士さま、訪問理由は、辺境伯の娘さんに破傷風の初期症状が5日前に出て、薬を求めて2頭の馬を乗り替え2日で来たそうです。


 辺境伯領の薬屋、薬師では、治せる薬は無く、作れず。

 最近、噂の婆さんなら作れるのではと尋ねて来たそうです。


 婆さんも破傷風を治せる薬は作れないそうで、作れるのは聖女さんだけだと、怪我からの破傷風は、破傷風菌が出す毒素が原因なので、毒を浄化できる聖女さんの癒しの聖水なら治せるそうです。


 辺境伯の娘さんは、辺境伯領栄街の屋敷で療養しているが、騎士さまが出立した日には症状が悪化しており、致死率が高い病なので一刻を争うそうです。

 辺境伯領栄街の屋敷だぞ、なぜか、薬屋婆さん重ねて言ってす。


 聖女さんの聖水には、免疫力を高める物もあるはずだから併用すれば再発の心配も無い、ただ、今から王都の聖女さんの元へ癒しの聖水を貰いに行っても間に合うまい、可愛そうにと。

 なぜ、オイラを見て話すのやら。


 薬屋婆さんと傷心の騎士さまをお見送ったら。

「若造、今日の薬草煎じはアンジュとするから頼んだよ」

『何をですか』

「知れたこと、辺境伯さまの娘だよ」

『オイラにどうしろと、無理言わないで下さい』

 オイラが聖女さんの癒しの聖水持ってるの知ってるはず無いし、普通に考てたら無理難題にも程がある、ただ、オイラを勇者だと思っている婆さんだから期待しているんだろうけど

『薬草煎じ、しなくて良いなら屋敷の掃除に行ってきます』


----------


 薬屋婆さんと騎士さま、30分前の会話。


「破傷風に成るって、辺境伯さまの娘は病弱なのか」


「はい、ご幼少の頃より」


「どんな娘なんだい」


「病弱である事で皆に迷惑を掛けていると、いつも悲しまれています」

「お庭を散歩されているお姿は儚げで、病弱で無ければと、使える者は皆思っていると思います」


「命令されて嫌々来たわけではないんだね」


「志願して参りました」


「なら慌てて帰らず、聖女さまの癒やしの聖水が娘に届くよう協力しな」


「協力とは」


「居候の若造が戻って来たら部屋に呼ぶ、話しはしてやるから助けて欲しいを醸し出せ」


「それで聖女さまの癒やしの聖水がお嬢さまに届くのですか」


「辺境伯さまの屋敷に戻った時、元気になった娘の姿を見れると思うぞ」


「本当ですか」


「数日後には、病弱でも無くなるかもしれん」


「何をすれば」


「寝ずに馬を飛ばして来ました、お願いです、お嬢さまをって態度と目で若造に訴えろ、騎士の演技に掛かってるぞ」


「よく分かりませんが、がんばります」


----------


 部屋に戻り。

 辺境伯の娘さんが治ったら、薬屋婆さんはオイラが勇者だと断定するだろうけど知ってしまったらほっとけないです。


 スキル-収納の時間経過無しから、聖女さんから頂いた癒やしの聖水が入っている箱を出し開けて驚き

『聖女さん、各種って何種類だよ』

【毒耐性の無いユウの為に、ありとあらゆる聖水ですわよ、感謝なさい】

 聖女さんの叫びが脳内に木霊、ありがとう御座います。

 スキル-鑑定を使って効力を調べ、破傷風菌毒浄化の聖水、免疫力向上の聖水を探し出し、スキル-身体能力大向上を発動して辺境伯の娘さんの元へ。

『勇者の剣(姉)、出かけるよ』

 叫ぶと、何処からか猫が現れて足下へ、抱き上げて

『剣の姿に』

 勇者の剣(姉)を鞘へ収めてスキル-収納へ入れ、スキル-身体能力大向上を発動、大向上を使うと、お腹が減るんです、翌日、酷い筋肉痛になりますが空を飛べます、実際は空を泳ぐんですけどね。


 辺境伯さまの屋敷のある栄街近くまで来ました。

 地上へ降り、前にD村の村長さんに騎士と間違えられた軽装騎士の装備をスキル-収納から出し着替え腰には勇者の剣(姉)、更に、スキル-容姿の偽装を発動して、門まではスキル-身体能力小向上に落として走ります。


 門の入り口には、街に入る人の列が出来ていたのでスキル-威圧小を発動して近づくと、皆さん脇へ避けくれます。

 列の割り込みごめんなさい

『守衛、王都の伯爵より、辺境伯さまにお渡しする物を預かっている』

 剣聖さん頂いた、騎士の身文書を見せて

『辺境伯さまのお屋敷までの案内を頼む』

 スキル-威圧小に耐えて

「馬はと」

 流石、辺境伯領の守衛さん

『少し手前で潰れたので置いてきた、早くしろ』

 真っ青の守衛さん、直ぐに馬が用意してくれ辺境伯さまのお屋敷まで案内してくれました。



 辺境伯屋敷

 案内してくれた守勢さんが門番さんのもとへ、門番さんオイラをチラッと見て慌ててお屋敷の中へ。


 10分程待たされ、如何にも確り者って感じの人が出てきました。


 言葉は丁寧ですが、不信感と苛立ちを隠そうともせず

「辺境伯屋敷の執事と申します、王都の伯爵さまから辺境伯さまへ渡す物とは、どのような物でしょうか」

 強気にでます、スキル-威圧小を発動して

『何時まで待たせる』

 態度を一変させ。

「お待たせして申し訳ありません」

 2瓶、腰の革袋から、ちらっと見せ

『2人で話せるか』

「わたくしで宜しいのですか」

 ここで、辺境伯さまを出せなんて無謀な事は言いません、もとより、出てこられたら困ります

『主より、一刻も早く辺境伯殿のお嬢さまにお届けしろと言われている』

「こちらえ」

 応接間に通され

『辺境伯さまは外出しており、本日は戻る予定が無く、申し訳ありません』

 なにが外出だよ居るよね!オイラも会いたくないから都合が良いんだけどね

『薬の鑑定持ちが居るなら呼んでくれ、あと、お嬢さまに付いている医者もだ』

 オイラの要求の目的が分からず、不信感から困惑顔へ変わってます

『直ぐにだ!』

 辺境伯屋敷の執事さん、脇に控えていた使用人に目配せ、使用人が部屋を出て行きます。

 数分後、白衣を着た人が入って来ました。

「わたくしがお嬢さまの看護をしており、薬でしたら鑑定が出来ます」

 腰の皮袋から2瓶を出し

 まずは白衣の人へ、破傷風菌毒浄化の聖水が入った瓶を渡します。

 30秒ほど、瓶を睨む白衣の人。

「これは!」

 破傷風菌毒浄化の聖水だと分かったみたい

『投与の方法は分かるか』

「は、はい、破傷風菌毒浄化の聖水は、少量を傷に、後は服用すれば」

 続いて、免疫力向上の聖水が入った瓶を渡し。

 また、30秒ほど、瓶を睨む白衣の人。

「こちらは、免疫力向上の聖水!」

「申し訳ありません、投与の方法までは」

 手を出し、返して貰い

『投与の方法は、辺境伯屋敷の執事に話しておく』

『おまえは、破傷風菌毒浄化の聖水をお嬢さまへ投与し結果を教える』

「はい」

 破傷風菌毒浄化の聖水を持って白衣を着た人、ドタドタと走って行く音が遠ざかって行きます。

「申し訳ありません、お疑いをして」

「お飲み物も出さず」

「今、辺境伯さまを呼んで参ります」

 辺境伯屋敷の執事さんが立ち上がります。

 辺境伯さまが来ると色々と面倒に成るのが想像出来るので

『いや、構わない、座ってくれ』

「しかし」

 再度、スキル-威圧小を発動

『座れ!』

「せめて、お飲み物を」

 再度、スキル-威圧小を30%増量発動

『座れ!!』

「は、はい」

 スキル-鑑定で薬を鑑定すると投与の方法も分かるので、辺境伯屋敷の執事さんに教えます。

 ドタドタと走って来る音が近づいてきます。

 ドアがバンっと開き。

「効果が既に出ています、傷は癒え痙攣が治まりました」

『効果が有ったか、良かった』

 聖女さんの聖水を疑った訳ではありませんが、本当に良かったです。

 机上の瓶を渡し

『免疫力向上の聖水もすぐに投与して差し上げる、衰弱した体、免疫の向上は早くしたほうが良い』

 白衣の人、瓶を受け取り。

「ありがとう御座います」

『辺境伯屋敷の執事、教えた通りに投与しろ』

「辺境伯屋敷の執事どの、お嬢さまのもとへ行きますよ」

『辺境伯屋敷の執事、早く行け』

「すぐに戻りますので、お待ちになっていて下さい」

『待っている、早く行けと言っている』

 ドタドタドタドタと走って行く音が遠ざかって行きます。

 部屋に1人になったので、スキル-隠密を発動、辺境伯屋敷内は色々と無効化の術式が使われていましたが、オイラの隠密を無効化出来ませんでした。



 屋敷を出て、街の入り口の門

 さっきの守衛さんが居たので

『案内の礼だ』

 小金貨を5枚渡し

『お陰で役目は果たせた、感謝する』

 唖然としている守衛さん。


 辺境伯領の栄街を出ました。



 人の気配が無くなった所で

『あ~疲れた、疲れたよ~』

『威張ったら、ほんと疲れたよ』

 スキル-容姿の偽装を解き服も着替え勇者の剣(姉)をスキル-収納へ入れ、スキル-身体能力大向上を再発動し男爵領の街へ泳いで戻ります。



 婆さんに

『昼飯はどうします』

 お腹が、グ~~~

「なんで居るんだ」

『なんでって、屋敷の掃除、一段落付いたから昼飯にしようと思って』

 お腹が、グ~~~

 婆さん小声で

「行って無いのか」

「行って戻った、いくら勇者さまでも1時間では」

「聖女さまとは、何らかの方法で連絡を取ってると思ったが」

「若造は勇者さまでは無いのか」


 お腹が空いて空いて、普段の倍は食べないと腹の虫が収まらない、作るの待てないから理由を付けて

『昼飯、アンジュさんに作ってもらってばかりで悪いし、オイラも作るの面倒だから格安宿屋へ行きますよ』

 お腹が、グ~~~


 格安宿屋の食堂

 普段の3倍食べるオイラに驚くオヤジさんに、ずっとぶつぶつ言ってる婆さん、何時でも可愛いアンジュさんでした。


----------


 辺境伯さまと辺境伯屋敷の執事さんの会話


「わたしには会いたくなかったようですね」


「誠に申し訳ありません、部屋を離れた間に帰られるとは」


「辺境伯屋敷の執事が残っていても居なく成ったでしょう、身文書は本物でしたか」


「それは間違い有りません」


「王都の伯爵に確認してみますか、ですが、破傷風菌毒浄化の聖水を届けてくれるとは思えないのです」


「辺境伯さま、王都から此処まで如何なる手段を使おうと10日以上掛かりますので、発病前に王都を出たことになります」


「そうですね、身文書は本物でも王都の伯爵の指示では無いですね」

「無効化の術式が掛けて有るにも関わらず、屋敷から誰にも気付かれずどうやって出たのやら」


「屋敷の中に隠れて居るのではとも思いましたが、門の守勢に案内の謝礼だと小金貨5枚を渡して街を出て行かれたと」


「まるで神のお使いですね、わたしは信心深くないのですよ」


「神が使わしてくれた事に致しませんか」


「そうしますか」


 翌日

 辺境伯のお屋敷の庭を儚げな妖精さんが走り回ってる姿を見て、屋敷の皆さんは目を疑い、辺境伯の奥さまは涙し、辺境伯は神殿へ多大な寄付に走ったと。


 2日後

 男爵領の薬屋から戻った騎士さん。

 期待の物を持ち帰れなかった報告をと、上司(辺境伯屋敷の執事)の部屋へ。

「ご苦労様でした」

「報告は少し待って下さい」

「騎士に、お礼と、お茶をお出ししたいと」

 コンコン

「お入り下さい」

 お嬢さまが、お茶の台車を押して入って来ました。


「お、お、おじょ、お嬢さま」


「私のために遠くまでありがとう御座いました」

「皆さんのお陰で、昨日から体調がもの凄く良いのです」


 上司を見て

「どう言う事ですか」


「2日前に、王都の伯爵さまの使いだと言う者が破傷風菌毒浄化と免疫力向上の聖水を届けてくれました」


「2日前、何時頃ですか」


「昼少し前です」


「男爵領の薬屋婆さんが言ってたのは此か」


「何か心当たりが有るのですか」


「心当たりと言うか、信じられない話が」


「詳しく聞かせてもらえますか」

「今、辺境伯さまをお呼びします」

「お嬢さまもお聞きになりますか」


「もちろんです」


 騎士の話を聞いて、対処に困る辺境伯さまでした。

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