第17話 嫁の座争奪戦を煽る
男爵領に来て61日目
臨時の害獣駆除依頼に行ってきました。
薬屋へ戻り、婆さんが
「"なんでも相談聴きます屋"に客が来たぞ」
『本当ですか』
「東門の守衛に紹介されたと、服装店のアンジュだよ」
服装店の娘さん?聞いてもオイラには誰だか分かりませんが、焼き肉、無駄ではなかった!接待営業
『東門から帰って来たんですが、守衛さん何も言ってませんでしたよ』
「依頼の内容は本人に聞いとくれ、明日、また来いと言っておいた」
薬屋婆さんの視線が担いでる袋へ
「肉は有るのか」
今回の駆除依頼はカラスだったので帰りに
『山鳥・兎・魚を捕ってきました』
害獣駆除、依頼先の村までの距離と移動の所要日数など、辻褄合わせを考えるのは止めて、どの村に行っても一晩で駆除して帰りってきます。
『牧場主さんと、東門の守衛隊長さんには声を掛けときました』
「声掛けなくても、若造が害獣駆除に行くと、皆、その気だよ」
「爺も、わくわくしてたが呼ばんで良いな」
オイラ以上に買い取り金の不正に対して、爺さんに怒り心頭の婆さんです。
「あと、産業ギルドのジェーエーが甘夏を箱で持って来た、1個食べたが酸っぱかったぞ」
ジェーエーさん頻繁にありがとう御座います。
台所に置いてあった箱から甘夏を取り出し。
スキル-鑑定を発動
甘夏 特上品 生食、長期保存にはマーマレードがお薦め
『マーマレードを作ってみようかな』
「なんだマーマレードって」
『パンに塗って食べるみたい』
「食べるみたいって作るってやつの言葉かい、何にしろ若造の不思議料理は楽しみだよ」
薬屋の扉が開きます
東門守衛隊長さんと若い守衛さん
「ユウ、焼き肉の準備始めたか」
守衛隊長さん、これから街に入る人が増える時間帯、審査で忙しくなるはずなのに
『ずいぶん早いですけど、仕事は良いんですか』
「仕事で来たんだよ、領主さまの使いだ、誰かが会に行かないから」
オイラのせいでした、隊長さん東門に残された守衛さん、合わせて
『すみません』
「隣接の辺境伯と伯爵からの盗賊討伐報酬だ、さっきは、肉を担いでたから持って来た」
若い守衛さん、担いでた皮袋。
「重かったですよ」
ドシャ・ドシャ・ドシャ・ドシャ、4袋が出されました。
「小金貨200枚、大金貨7枚の後では少なく感じるか」
貰えるとは聞いてましたが、半信半疑だったので喜びが一入
『とんでもないです。もう、働かなく成りそうです』
「それは困る、領主さまは今まで以上に活躍期待してるぞ、報償金ここで良いか」
『はい』
「街の為にも早く使ってくれよ」
部屋に運び、即、スキル-収納へ入れ店に戻ります。
「ユウ、領主さまからもう一つ預かってるんだ、滞在許可カードをくれるか」
滞在許可カードを出すと
「換わりにこれな、早く家を買ってくれ」
出された街住人カードを受け取り
『商業ギルドへ近々、相談に行ってみます』
その日の夕方は、恒例?焼き肉、商業ギルドマスターの爺さん抜きで行われました。
焼き肉を食べながら、婆さんと牧場主の娘さんと、商業ギルドの受付嬢の2人計4人+1人の会話
「今日、服装店のアンジュがきたよ」
牧場主の娘さん
「薬を買いにですか」
「薬屋ではなく、若造の"なんでも相談聴きます屋"にだよ」
「え!なんの相談ですか」
「相談なら良いがな、おまえら、おたおたしとるとアンジュに若造を持ってかれるぞ」
「アンジュさんの結婚相手条件、ユウさんは満たしてる」
「ブレェストゥさん、なんですか結婚相手条件って」
「たしか、家持ち、馬持ち、姑なしだったかな」
受付嬢のヌレガミさん
「家持ちではないけど大金貨7枚だからね」
「ちょっと良いか」
「実はユウの事で、3人に話が」
「何ようだい、東門の守衛隊長、女子会中だぞ」
「婆さんは関係無いんだが」
「あそこの奴が(部下の守衛を指さして)、服装店のアンジュに、ユウが結婚相手の条件を満たしてると話したらしい」
「彼奴かい、今、その話をしてたんだよ」
「アンジュ、早速来たのか」
「来たよ今日」
「なら話は早い、若造は嫁が欲しいそうだ、共有浴場で"嫁が欲しい"と言ってた」
「「「本当ですか!」」」
「独り言で、しみじみ言ってたからな、ブレェストゥその胸で迫れよ」
「誰でも良いから牽制しあっとらんで早く捕まえるとくれ、肉を食ってる場合じゃないぞ」
「焼くの手伝ってきます」
「胸を強調する服に着替えてきます」
「わたしはどうしよう、料理は出来ないし、この胸ではブレェストゥに敵わない」
胸を持ち上げてます
「ユウがヌレガミに踏まれたいって言ってたぞ」
「え!なんですかそれ」
「若造はそっちなのか、兎に角、がんばっておくれ」
----------
焼き肉中、牧場の娘さんが焼きを変わってくれたので、参加出来ていない商業ギルドマスターの爺さんと商業ギルドの2階の応接室。
「ユウシ・・・、若造」
今、勇者って呼びそうになってなかったか?
「盗賊の宝、追加の買い取り大金貨10枚に成った、査定で王都から来てた2人は帰らせたから、査定の説明できないからな」
『10枚』
最低額って聞いた金額だけど、商業ギルドマスターの爺さんは5枚で買おうとしてたらしいから。
「すまんが、用意出来た大金貨は5枚、残りは月々大金貨1枚の分割払いにしてくれ」
『明日、買い取り金を受け取りに行きます』
「商業ギルドに預けてくれないか、いつでも渡せるようにはしとくから」
この爺さんには預けとけない
『すみません、受け取りに行きます』
「そうか、分かった」
肩を落とす爺さん
「分割の件は」
『一旦返して下さい』
実は、預けた品の査定額一覧を王都の商業ギルドのカンテイニンさんから貰ってます。その集計額は大金貨12枚と金貨7枚で、同じ査定額一覧を爺さんも持ってるはず。
「分割払いでは駄目か」
せめて、査定通りの大金貨12枚と金貨7枚で買い取るって言ってきたら考えたけど
『すみません、明日、買取金の受け取り時に持ち帰りますので、荷馬車を使います』
----------
さらに肩を落とす商業ギルドマスターの爺さんの独り言
「若造、金は余ってるのに、追加の買い取り代金を預けてくれないのは街を出てく気か、出てったら皆に何を言われるか、胃が痛くなってきた」
爺さんは、自分が信じて貰えてないとは微塵も思っていません。
----------
翌日
返却品として用意されてた品が、カンテイニンさんから貰った資料で計算したら、大金貨3枚分しか無かったので全ての品を買い取りに出さずに持ち帰りしました。
商業ギルドマスターの爺さん、最初は何を言ってる若造って顔してましたが、段々、顔色が悪くなり、色々と言ってましたが全て無視して荷馬車への積み込む振りをして大半をスキル収納へ入れた後、馬を牧場へ借りに行き。
馬を連れて商業ギルドへ戻ると、再び商業ギルドマスターの爺さんと、お初の副マスターさんに再考を懇願されましたが、副マスターさんに返却品の想定が大金貨7枚以上だと思ったら、大金貨3程度しかなかったと話すと、副マスターさんが商業ギルドマスターの爺さんを睨んで申し訳ありませんと謝ってくれました。
カンテイニンさん感謝です。
爺さんに騙されずにすみましたよ、爺さんに信用度がゼロからマイナス100になり、口も聞きたく無いのだけど、以前から、薬屋婆さんに、家の事だけは絶対に爺さんに頼めって、やだよ!
商業ギルドマスターの爺さん、王都の商業ギルドへのオイラの買い取り拒否報告、説明の仕方に悩む夜でした。
感想、評価を頂けると幸いです。




