御神託
俺達はミニスカートの巫女様を気遣ってテーブル席に移動すると、巫女様は早速フルーツパフェを注文していた。
「さっき昼メシ食べたばかりで、よくそんなの食べる気になるよな…。」
『お昼寝したらお腹減っちゃったの。』
フルーツパフェを運んできた咲夜に嬉しそうに手を振る姿をみると、二人の仲の良さが伺える。
巫女様は、あっと言う間に巨大なフルーツパフェを平らげると、やっと人心地付いたようであった。
『さて、お二人に御神託です。』
「口にクリーム付いてるぞ。」
宮川が自分の右頬を指でツンツンと突きながら、ティッシュを渡す。
『さて、お二人に御神託です。』
何事も無かったかのように、仕切り直す巫女様に思わず笑ってしまいそうになるが、でも、まあ付き合ってあげよう。
「はい、承ります。」
『羊蹄山に新たな神様が降りられます。その為には、山頂に残された祠を取り壊さなければならないようです。』
「承知致しました。」
『それでね、私が受け取ったイメージなんだけど、その祠は元々良いものではないわ。十分気を付けてね。嫌な感じがするから。神降ろしの準備は私の方でしておくわ。』
「分かった。早速取り掛かるとするよ。」
羊蹄山の事は気になってはいたが、今の話で何となく理解出来た気がする。
アイヌの聖地を、明治になって倭人が穢して祠を建てた。つまり、アイヌの神様を封じ込める目的があったのであろう。そして、アイヌの方々に羊蹄山に対する祈りも禁じたのだから、水が濁るわけだ。
俺達は再び羊蹄山山頂を目指す為、真狩へと向かったのである。




