遺跡
「巨石文明の遺跡だよな。奥まで通路になっているようだ。」
俺は酸素濃度計を取り出すと、入り口付近を計測してみる。
「問題無さそうだが、中を確認するか?」
「勿論、行ってみようぜ。中までは土砂が入り込んで無いみたいだからな。」
宮川は写真を撮りながら、大した警戒もせずに進んで行った。
ライトの光で辺りを照らしながら歩くこと数分、道はそこで途絶えていた。
「おいおい…これは扉かよ…。」
壁に思えた通路の行き止まりは、幅3メートル、高さが4メートル程…天井付近まである巨大な石の扉であった。その扉全面には、びっしりと文字らしきものが刻まれている。
宮川はそれらを丁寧にカメラに収めていった。
そして、おもむろに扉に手を当てると、
「※※※※※※※※、※※、※※※※※」
宮川が聞き取れない何かを呟くと、扉の文字が光り出す。
『ゴ…ゴ…ゴ…ゴ…ゴ…ゴ…』
「おい…マジかよ」
「ははっ、行こうぜ。」
宮川は、俺に振り返っていたずらっぽく笑うと、その中へと入って行く。
「いやいやいや、ちょっと待てよ。おい…宮川!!」
俺が慌てて後を追いかけると…、
「何だよこれ…。」
中はまるでSF映画に出てくる宇宙船のコクピットの様であった。様々なパネルの様なものが並び、入り口の扉に書かれていた様な文字が流れては消えていく。
「宮川…お前…」
「その様子だと、龍の痣持ちの事をよく知らなかったみたいだな。俺達痣持ちは、世代を通してその記憶を共有しているんだ。その中でも、ここはかなり古い時代だがな。」
「…俺はまた、とんでもない奴の相棒になっちまったみたいだな…。」
「はははっ、それはお互い様だぜ。お前は覚えてないみたいだがな。」
いやいや…、全く記憶にございませんが…。




