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常國戦線  作者: cowori
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ニセコ

俺はニセコには余り土地勘が無い。聞く所によると、

…羊蹄山山麓にはとても硬い地層があり、その層に遮られた水が湧き出てきているようだが、逆にその岩盤を破壊して井戸を掘るのは困難である。…とのことだ。

外資に買われた水源は、2026年の7月に裁判で持主とニセコ町の間で和解が成立し、解決したらしい。俺達は先ずはその問題となった水源地を探る。


「この水…少し臭うな。昔ここの水を汲みに来たことがあるが、こんな匂いはしなかったはずだ。」


「確かに…それに濁りもある。ここは羊蹄山自体が御神体となっているのだったか?」


「ああ、アイヌの神が最初に降り立ったとされる霊峰だからな。國作り神話だよ。」


となると…何か仕掛けるとするなら山頂だが…。


「明治に建てられた山頂の祠は、今ではその位置を知るものはいない…だとさ。」


「登ればお導きがあるだろう?でも、流石に装備無しでは無謀過ぎる。準備して五日後の日の出と共に入山するとしよう。」


俺達は、真狩から山頂を目指すルートを選んだ。往復だけで十時間、恐らく数日は下山出来ないだろう。


「このルートには、湧水がある。先ずはその湧水を確認してみないとな。」


「今の時期は完全な冬装備が必要だ。ガイドを探すか?」


「そうだな…少し心当たりがある。連絡してみるよ。」


観光客向けの、とてもとてもお洒落なカフェ。


小さなテーブルに向かい合い、チョコレートパフェを突いている小汚いオジサン二人組。幸いな事に本人達は、周囲から異様な目で見られているとは気付いていないようであった。

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