第17話③~狙われたレミ~
ゲームに入る前に、ここでレミのプレイヤーステータスを確認しよう。
【畠田レミ:プレイヤーレベル 18】
[プレイヤーステータス]
・アクション:B ・シューティング:C+
・ロールプレイ:C++・タクティクス:B+
・スピード:B++ ・ブレイン:A++
・ハート:B ・ミュージック:A
・ラック:B++
[プレイヤースキル]
・【W・ネイリング・テトリス】
・【パズルシミュレーターA】
・【ブロックサーチ】
パズルプレイヤーらしく『ブレイン』がダントツで高く、意外にも『ミュージック』が次点というステータスだ。
さらにプレイヤースキルではパズル関連のサポート技を習得しており、特に【ブロックサーチ】は次に落ちてくるテトリミノを5個先まで予知することができる。
確認を終えたところで、本題のゲームに入ろう!
◇◇◇
『さぁ、サバイバル・サバイバルを勝ち抜いた実力者たちが集う第2回戦が始まります! 残り25名になった時点でクリア。4分の1という狭き門、制するのは誰だ!?』
『GO!!』
第1回戦の緊張がほぐれたのか、各プレイヤーが流れるような手つきでテトリミノを積み上げていく。おっと、ここで相手プレイヤーがレミを目掛けて挨拶代わりの『テトリス』を叩き込んだ!
(……? 何か、あたしばかり狙われてない? 偶然かしら)
レミは序盤から異変に気付いた。初手から複数のプレイヤーにターゲットされ、邪魔ブロックが猛烈な勢いでせり上がってくる。
「ちょっ……!? これはマズいわ!」
レミは必死に猛攻を凌ぐ。一段でもラインを消せば攻撃を相殺できるが、それでも追いつかない。
そこへ追い打ちをかけるように、誰かが妨害プログラムを起動した!
落下するテトリミノをT型のみに固定する≪T-HELL≫だ!
これではテトリス(4列消し)で一気に返すことができない。
(な、なんで!? どうしてあたしだけが狙われるのよ!)
この不可解な展開の裏には、やはり仕掛けがあった。
コントロールパネルに細工がなされ、ブラックヘロンの息がかかったプレイヤーたちが、レミのいるブロックへ集中攻撃を仕掛けていたのだ。
しかし、本人はそれを知らない。ターゲットはランダムを装っているため、犯人を特定することも困難だった。
「冗談じゃないわよ! あたしばっかり狙い撃ちにして――お返しよ!!」
『おっと、レミ選手、ここでT型の呪縛が解けた! 積み上がった邪魔ブロックの隙間に、一直線の穴が四段分……そこへついに来ました、I型テトリミノだーっ!!』
そこへ――挿入! 必殺のテトリス!!
さらにレミのカウンタープログラムが発動する。
「『MIRROR』!!」
受けたダメージを攻撃者に倍返しで叩き込む、起死回生のカウンターアイテムだ。
(な、何……!? うわあああ!!)
レミを追い詰めていたブラックヘロンのプレイヤーたちが、逆に一気に窮地へと叩き落とされた。
『KO!!』
『決まったー! 集中攻撃からの一発逆転、倍返しだ! 畠田レミのいるブロックで、攻撃を仕掛けていたプレイヤーたちが一斉にノックアウト! そして丁度25名が残った状態でゲームセット!!』
(はぁ……危なかった。一体、今の何だったのかしら……)
『テトリス殿堂入りプレイヤー・畠田レミ、第3回戦進出です! しかし、その表情には少し曇りがあるようです。先ほどの猛攻が影響しているのでしょうか?』
実況の新垣アナも心配そうな声を上げる。ここで2度目のブレイクタイムに入った。
ここで、第2回戦のシャッフルオールスターズの戦況を整理しよう。
剣は1回戦に引き続き、持ち前の根性と切り札に助けられ進出。槍一郎も危なげなく突破した。
しかし、ボーダーラインの厳しさから、ついにみのりと豪樹がリタイア。
生き残りはレミ、槍一郎、剣の3人となった。
「……何でか知らんが、ワイの出番少ない気がせぇへんか?」
いや、気のせいでしょう。豪樹さんの活躍はちゃんと用意してありますから!(※作者注)
◇◇◇
第3回戦スタートまで、5分間のインターバル。控え室にメンバーが集まった。
「はぁ、疲れた! やっぱり皆強かったわ!」
脱落したみのりが、ベンチにぐったりと倒れ込んだ。
そこへ、レミの異変に気付いていた剣が問いかける。
「――そう言えばレミ、かなり苦戦してたみたいやけど、そんなに厳しかったんか?」
「いや……そうじゃないの。一人一人が相手なら大丈夫なんだけど、何かこう……大勢に一斉に狙われているような感覚だったのよ」
レミの答えに、剣も槍一郎も違和感を抱く。ターゲットがランダムに決まるこのゲームにおいて、特定の一人に攻撃が集中するのは不自然極まりない。
「少し様子を見た方がいいな。みのりちゃん、控え室のモニターでレミのブロックの状況を確認してくれ。豪樹さんは管理室の様子を」
「ん、分かった」
「了解や」
みのりはオーロラビジョンで全ブロックの試合展開を、豪樹はシステムに異常がないかを確認に走った。そして、会場へ戻ろうとする3人の中で、剣が足を止めた。
「……なぁレミ。まさかやけど、レミを除いた残り全員が結託して襲いかかってくる……なんて状況になっても、勝てる自信はあるか?」
突拍子もない問いに、レミは一瞬言葉を詰まらせた。
「勝てる! ……って言わなきゃ、殿堂入りプレイヤーの名が廃るでしょ?」
だが、その声にはわずかに不安が混じっていた。実力は確かでも、その称号が彼女に重くのしかかっている。
「剣、あまりプレッシャーをかけるな」
槍一郎が釘を刺す。
「でもレミはテトリスのナンバーワンを目指すんやろ? なら、こんな危機的状況も越えられるはずや。――お前の直感が冴え渡る『ブラックボックス』ならな」
剣の言葉に、レミはハッとした。そのまま、各自の対戦会場へと転送されていく。
レミよ、見えない99人の刺客を越えて行け――!!
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次回もゲームウォーリアーをお楽しみに!!




