第17話②~99の見えない刺客~
――その頃、会場ではちょうどゲームが始まろうとしていた。
プレイヤーは『デュエルフィールド』会場の各ブロックに設置された、100席並ぶゲームテーブルにそれぞれ着席する。
各ブロックのメンバーは固定だが、対戦相手となる99人は全ブロックからランダムに選ばれるため、同じブロックの者同士が当たるとは限らない。だが、例外は存在する。
「――ボス、畠田レミの座標を特定しました。Tブロック、I-5です」
先程の黒帽の男だ。またしてもブラックヘロンのボスに連絡を入れている。
『よし、直ちに当該サーバーへハッキングを仕掛けろ。工作員に伝えろ、狩りの時間だと』
ボスの野太い声がプレイギアを通じて響いた。
ブラックヘロンが、レミにターゲットを絞った……!!
◇◇◇
『テトリス界を生き抜くためのエリート教室! その1時限目が今、各ブロックにて始まろうとしております! さぁ、七色のテトリミノが奏でる3Dオデッセイ、開幕ですッッ!!』
全プレイヤーのモニターに99枚の対戦パネルとテトリス画面が展開された。
電子音のアナウンスがスタートシグナルを告げる――!!
『READY?』
3・2・1……
『GO!!』
『さあ始まった! 静寂を切り裂き飛び交うパケット! 開始直後に高く積み上げ勝負に出る者もいれば、堅実に一段ずつ消して機を待つ者もいる! 戦い方は千差万別、まさに人生の縮図だ!!』
……何を言ってるんだか。新垣実況は熱量は十二分だが、時折独特な言い回しを挟むのが特徴だ。
俗に言う『新垣節』として、視聴者には親しまれているのだが。
開始早々、テトリスサバイバー名物【ウイルスプログラム】を発動させるプレイヤーが現れた。
その内容は、お馴染みのお邪魔ブロックせり上がりに加え、HOLDの消去。キープしていたテトリミノを強制的に奪い去るという、常識外の攻撃だ。
『これらのウイルスプログラムは、実に40種類! この予測不能な展開が、3rd STAGEの命運を左右するッ!!』
先ほどHOLDを無効化したプログラムは『STEEL』。
保留されたブロックを盗み、発動者に転送する窃盗プログラムだ。
他にも想像を絶するプログラムが牙を剥くが、その詳細はゲームの進行と共に明らかになるだろう。
『フィニッシュ―――!!』
第1回戦終了のブザーが鳴り響いた。
第1回戦は、100人中50人が脱落した時点で終了となる。
生き残った50人も、次の第2回戦ではさらに半分の25人まで絞られる。まさにテトリスの名を借りた下剋上、弱肉強食のサバイバルだ。 第1回戦を終えて、シャッフルの5人は全員が生き残っていた。
レミは余裕の突破。槍一郎も危なげない。
パズルに苦手意識を持つ剣と豪樹も、特訓の成果か冷静な立ち回りで勝ち抜いた。みのりは何度か危うい場面があったが、運良く発動したウイルスプログラムに助けられ、滑り込みでクリアを決めた。
◇◇◇
―――舞台は変わって、デュエルフィールド会場内のゲームサーバー管理室付近。
『私だ。工作員に告ぐ。【ゲームシステムT・I-5】へ同胞を送り込み、集中攻撃を決行せよ!!』
「了解―――!!」
ブラックヘロンの工作員が、コントロールパネルに黒いUSBを突き刺した。
次の瞬間、レミの待つ対戦ブロックのデータが、強制的に書き換えられていく……!!
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次回もゲームウォーリアーをお楽しみに!!




