表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【GAMEWORLD ONLINE】極限遊戯戦記 ゲームウォーリアー  作者: Kazu―慶―
第1章【シャッフル・オールスターズ編】

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
31/310

第7話②~オフィシャル・プレイヤー現る!~

 「―――ごめんね、剣くん。私のために」


 みのりは先ほどの妨害プレイに巻き込まれ、険悪なムードになったことにしょんぼりとしていた。




「みのりが謝ることあらへん。あんなアホ共、気にせんでええ。それより凄かったやん! 一回アドバイスしただけでドリフトをマスターするなんて、結構レースゲーム向いてるんちゃうか?」


「……えへへ、そうかな?」


 剣のフォローもあり、みのりはすぐに元気を取り戻したようだ。




「それにさ、ちゃんとプレイしたから『プレイヤーステータス』もレベル上がってるで」


「あ、ホントだ!」




 みのりはプレイギアの画面を開き、自身のステータスを確認した。




 ◆――――――――――――――――――――◆

 ☆河合みのり/プレイヤーレベル:4→5


 [プレイヤーステータス]

 ・アクション:111・シューティング:113

 ・ロールプレイ:116・タクティクス:112→114

 ・スピード:110→113・ブレイン:114

 ・ハート:120→125・ミュージック:111

 ・ラック:115→116


 [プレイヤースキル]

 ・なし

 ◆――――――――――――――――――――◆




「勝ち負け関係なしにプレイしていきゃ、着々とレベルアップして強くなるさ。焦らんと気張りぃや」


「そうだね」


 塵も積もれば山となる。苦い経験もいつかは笑い話になるはずだ。今はただゲームに挑み、最強への道を突き進むのみ。




「ねぇ剣くん、次は何をするの?」


「次は俺が行く。違うゲームで口直しや。見てろよ、みのりの仇は必ず取ったるからな」




 剣たちが向かったのは、この筐体だった。




 ◆――――――――――――――――――――◆

 PLAY GAME No.7

【ソニックバトル・F-MAXエフマックス


 ・ジャンル:レースゲーム

 ・推奨プレイヤーレベル:21


 【概要・ルール】


 一般的なレースゲームと異なる点は、『アイテムによるマシンの強化』と『多彩なドライブテクニック』の存在である。


 スタート時の『スタートダッシュ』や、ドリフト継続で加速する『ミニダッシュ』などが勝敗を分ける。


 また、コース上の『アイテムボックス』からは、以下のアイテムがランダムで入手可能。



 ・『D』(ダッシュ):一定時間加速する。 


 ・『M』(ミサイル):前方または後方を攻撃する。


 ・『T』(トラップ):後方に減速トラップを設置する。


 これらを含む約30種類のアイテムを駆使して勝利を目指す。

 ◆――――――――――――――――――――◆




「随分破天荒なレースね。マリオカートを実写化したみたい」


 みのりは少し呆れながらも、興味深そうにルール説明を読み上げる。




「そのリアルなマシンで無茶苦茶できるのがこのゲームの面白さや。技術もしっかり反映されるし、妨害されてもアイテムでリカバーできる。ようできたゲームやで」




 早速、剣がエントリーしようとしたその時――。




「――オイッ、てめぇら!!」


 背後から怒号が飛んだ。振り返れば、見るからに素行の悪そうな男たちが立っている。先ほど『F-1レーサー』でみのりを執拗に狙っていたプレイヤーたちだ。剣の皮肉が相当頭にきたのか、徒党を組んで因縁をつけにきたらしい。




「なんすか? アンタら」


「さっきはよくもコケにしてくれたな、クソガキが! おかげで周りから変な目で見られてイライラしてんだよ!! このゲーム時代の世の中、勝つことが全てなんだよ! そのためなら妨害だろうが何だろうが、やったもん勝ちだろうが!!!」




 理不尽に怒鳴り散らす大人たち。だが、この手のタイプを最も嫌う剣は、眉一つ動かさずに言い返した。




「そりゃアンタらに妨害しか取り柄がないからやろ? 人の邪魔して取る勝利のどこに美学があんねん。そんなに嫌がらせが好きなら、ハッカーにでも転職したらどうや?」




 容赦ない煽りに、男の沸点は一瞬で頂点に達した。




「何だとゴラァ!!!!」


「剣くん、危ない!!」




 男が剣の胸ぐらを掴み、その拳が振り上げられた――その時。




「――そこまでにしませんか?」




 男の腕を片手で軽々と受け止め、制止させる者がいた。




「あ……お前は、【オフィシャル】か――!!」「……おふぃしゃる? 何やそれ?」




 男たちが目に見えて狼狽える一方で、剣は状況が飲み込めず、不思議そうにその人物を見つめる。




「失礼。僕は天野槍一郎あまのそういちろう。関西地方を中心に【オフィシャル・プレイヤー】を務めている者です」




 ――はい、ここで私Mr.Gが解説しましょう!


【オフィシャル・プレイヤー】とは、ゲームワールドを管轄する『ワールドゲームコーポレーション(WGC)』が公式に認定したプロゲーマーのこと。日本のみならず世界各国に存在し、文字通りゲーム界の顔とも呼べる存在なのです!




 この天野槍一郎は、剣と同じ高校生。だが、小柄な剣とは対照的に長身で、知的な眼鏡の奥には穏やかながらも鋭い光を宿していました。




「先ほどのレースから一部始終を見ていました。確かに彼らの行為は目に余る。ですが、暴力では何も解決しません。ここは僕に免じて、収めていただけませんか?」




 槍一郎は穏便に場を収めようとするが、男たちは「あんなの反則じゃねえ!」と猛反発。一向に引く気配がない。




「そもそも、アンタらの嫌がらせでみのりが不快な思いをしたんや。ゲームが弱いからって八つ当たりすんなや」


 剣がさらに追い打ちをかける。これでは火に油だ。




「何ぃぃ!? だったらお前、俺らに勝てる自信があんのかよ!!」


「上等や。ブッ飛ばしたるわ、このケジラミが!」




 至近距離でメンチを切り合う高校生と大人の男。その迫力に、みのりは(やっぱ関西ヤンキー、こわい……)と、完全に引き気味だ。




「――待ってください。これでは収まりがつきませんね。……こうなれば、ゲームでの揉め事はゲームで決着をつけるしかありません」




 槍一郎の提案が、一触即発の空気をわずかに変えた。




「……ゲームで、ってどうすんだよ?」


 剣が不機嫌そうに問い返すと、槍一郎は興味深げに剣を見つめ、その名を呼んだ。




「――君が『桐山剣』くんだね?」


「なっ……!? 何で俺の名前を知っとるんや!」




「大したことじゃない、風の噂でね。……そこで決着の付け方なんだが。君の”切り札を呼び起こす“というゲームセンス、その実力を僕に見せてほしい。君と彼らで、この『F-MAX』で勝負してくれないか?」




 槍一郎の真意はどこにあるのか。剣の力を試そうとしているのか、あるいは……。




「………あぁ分かった。その案、乗ったるわ」




 剣は槍一郎に対し、不思議と嫌悪感を抱かなかった。それどころか、彼自身も槍一郎という存在に強く惹かれ始めていた。


 初対面の相手が自分の名前を知っていたことへの警戒よりも、槍一郎の立ち居振る舞いから放たれる、圧倒的な“強者のオーラ”が剣の闘争心に火をつけたのだ。




 ――桐山剣と天野槍一郎。この二人の出会いは、果たして何を意味するのか。 因縁のレースが、今幕を開ける。

小説を読んで『面白かったぁ!』と思った皆様、是非とも『★★★★★』の評価、「ブックマーク追加」や感想・レビュー等を付けて、応援してください!



次回もゲームウォーリアーをお楽しみに!!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ