第51話①~亡き兄に捧げる礼砲~
――屈辱の敗北から1年、仲間を集い、己を磨いて強くなった刃。
――大切な人を失ってから3年、魂が輝き、最強の砦を築き上げた弾丸。
人の運命は数々あれど、戦いの頂点に立つものはただ一人!!
騎士よ、銃士よ!!紅蓮に輝くこの城で勝利への旗を解き放て!!!
宿命の好敵手対決、後半戦突入!!!!
ゲート・オープンッッ!!!!!
――部外者には誰一人として話さなかった、立海遊戯戦士団21代城主・立海 銃司の過去。
……ただ一人、唯一の好敵手として認められた桐山 剣のみに明かした壮絶な過去に、当の剣はただ反応することも出来ずに絶句するしかなかった。
「…………桜は俺を責めることは無かった。だがそのやるせなさや怒りを強引にプレイヤー達に向けて、更にそいつらを嫌悪するようになったがな。――貴様にもそんな経験は無いか?
憎むべき本当の矛先を別のものに変えて、心の安定の為に現実を逃避しようとした事は」
「………………」
その問いに、一つだけ剣は身に覚えがあった。
みのりと出逢ったばかりの頃、ゲームがきっかけで家族や友を奪われ、現実を直視せずに八つ当たりをしたことを……。
――しかしその出来事も今となっては過去でしかない。過去に囚われている時間は、今の剣には残されてはいなかった。
「……んな事ぁ忘れたよ。俺に後ろを振り向いてる余裕は無いぜ」
剣は軽くしらを切って受け流した。
「……ではそういう事にしておこう。とにかく桜は事件の火種を起こした俺を、兄と変わることなく仕えてきた。
いや、桜だけじゃない。守護者の瑠璃も、参謀の史也兄も奈々子も、俺にゲームテクニックや城を管理するためのノウハウを色々教えてくれた。
俺はそんな大事な同胞に報いるために、この城の頂点に立つ戦士として、【マスターオブプレイヤー】を目指さねばならない!!」
剣も仲間と共にプレイヤーの頂点を目指すように、また彼も同胞と共に頂点を目指すゲーム戦士だった。
その闘志たるや、烈火の剣と蒼炎の銃。2つの炎が合間見えていた!
「――桐山剣、お前にとっての『強さ』は何だ? ゲームに挑み、勝ち続ける事が強者であるならば……
自らその命を絶った俺の兄は、弱者なのか――!?」
「……だろうな。この時代に生き残らなければ『強者』として名乗る事も出来ねぇ。だがお前の兄は立海のトップとして責任を命を持って償った。この時点で一番弱いのは……お前だ、銃司」
剣は次第に真剣な形相になり、片手の武器の握る力が徐々に強くなっていく。
「俺もお前も、この戦いに命をかけるゲーム・ウォーリアーなら分かってんだろ?
真に強い奴は、ゲームの強さだけじゃねぇ。偽りの無い心意気を持った【魂】が物を言うんだろッッ!!」
銃司に向けた剣の真っ直ぐな切っ先が、桐山剣としての信念を表していた――!!
「――あぁ、そうだ。その通りだ。だから俺もこの場で証明せねばならん! 偉大なる先代城主である俺の兄が如何に強かったかを!!
そしてこの立海遊戯戦団というプレイヤー貴族の名を、未来永劫語り継がせる義務があるのだ!!!!」
「それは……G-パーツを奪い取ってもか!?」
核心突いた剣の言葉、それを戯れ言と振り払い、銃司は威圧の眼光を剣に向ける。
「貴族に生まれて来なかった平民に理解できるものか、強きプレイヤーである為の在り方というものを――!!
俺は立海遊戯戦団21代城主、立海銃司!!! ――真のプレイヤーの王者の称号を手にするのは……この俺だッッッ!!!!!!」
銃司の蒼きPASの波動が勢いを増し、解き放たれたあと、右腕のカードスキャンブレスのボタンが起動された!!
『アメイジングバトル・再開!!!』
「さぁ、再び始めようではないか。血肉踊るゲームの宴を!!!」
銃司のテンションも有頂天に達し、意気揚々とゲームが再開された!!
……さて、現在のゲーム状況が回想で忘れた人の為にもう一度確認しよう。
―――――――――――――――――――――
【アメイジングゲーム状況】
・桐山剣 HP900:手札3枚 EG①
フォロワー:なし
・立海銃司 HP1600:手札3枚 EG②
フォロワー:なし
―――――――――――――――――――――
直前にて、剣が繰り出した起死回生のカウンターカード≪究極の盾―ミラー・バースト―≫によって銃司のユニットは一掃されて、二人ともユニット0のがらんどう状態。
この再開は、互いに0からのスタートを意味するのだ。
そして両者とも手札は3枚、ここからどう展開するのか――!?
『――START UP!!』
――ドオッ、ドオン!!!
フィールドのアメイジング再開を告げるコールと共に、弾丸の火花が飛び散る!!
銃司のカスタム・ツール『ゼータマグナム』の爆音。しかしそれを見切ったのか、剣はフィールドを軽やかなステップで交わしていく! ゲームでの学習能力・経験則は吸収が早いぞ剣!!
そして隙を突いて……!!
『カスタム・ツールカード、【ファイティングブレード】!!』
◎――――――――――――――――――◎
<カスタムツール・カード>
【ファイティングブレード】EG:③
AP(攻撃力):100 PP(使用回数):15
属性:赤 装備:プレイヤー
≪必殺技≫
『ソニックブレード』EG:③ AP:150
・弧状のソニックブームに似た
赤属性の斬撃を撃ち飛ばす。
◎――――――――――――――――――◎
剣の武器『ファイティングブレード』も遅れて招来!!
急接近してマグナムの死角を狙いつつ、一ミリでも銃司にダメージを与えようとする剣!!
しかし銃司も中々素早い! 斬撃を交わしてその隙に射撃するキープアウェイな戦法だ!!!
「……どうした、剣!! 貴様の本気を見せないのか!!!」
「うるせぇ!!! テメーも遠くで鉄砲ドンパチばっかしてねぇで、こっち来て素手で勝負しろォォ!!!!」
絶え間無い剣と銃の攻防と、口の減らない口喧嘩。そんな中、互いにEGも溜まった所で遂に動き出した。
「手札を出し惜しみなんかしてねぇで……この俺を簡単に倒せると思うなよコラァ!!」
剣も得意の喧嘩腰で銃司に挑発するが、既に銃司の腹は決まっていた。
「分からんのか? この手札は弾の数を意味する。貴様の減らず口を永遠に塞ぐためのな!!!」
銃司が5枚の手札から取り出した3枚のカード……その直後に銃司は天を仰ぎ、腹の底から叫んだ。
「――――兄貴、観ているか!!? 立海銃司は、ここまで強くなったぜッッッッ!!!!!!!」
この展開、まさか――!?
銃司のトリプル・カードスキャン!!!
『アクションカード……【ビッグキャノン】、【エクストリームレーザー】、【エンドレスバルカン】!! ――超越必殺技!!!』
出たッ、銃司のエクシード・ストライク!! その名も【グレイテストバズーカ】だ!!!
◎――――――――――――――――――◎
◎エクシード・ストライク◎
【グレイテストバズーカ】
・融合素材:『ビッグキャノン』+『エクストリームレーザー』+『エンドレスバルカン』=合計コスト⑧
・属性:赤/バスター系 AP:500
・効果:フィールド全方一直線のバスター系放射攻撃を与える。この攻撃は[貫通]と[ダメージ低減無効]を得る。
◎――――――――――――――――――◎
「やべっ……!! だったら俺も――!」
剣もこの状況にカウンター・レスポンスとして、アクションカードをスキャンしようとしたが……!!
「無駄だ!! 貴様が防御にアクションカードで凌ごうとも、この放題は壁をも貫通しダメージ軽減を一切無効化する!!!」
「何ッッ!!?」
「特と味わうがいい、我が好敵手よ!! これが亡き兄、立海丈に捧げる特大の礼砲だ!!!
≪グレイテストバズーカ≫、発射ァァァァァァアアアアアッッ!!!!!!!!!!」
蒼白きエネルギーを特大に放出させたバズーカが放たれ、そのまま剣諸とも包み込んだ!!
「ぐわああああああああああああああッッッッ!!!!!!!」
〔剣 HP900→400〕
剣、強大なエクシード・ストライクの威力に苦しんでいる!!
「く……、ちっきしょぉぉぉ…………!!」
「さぁ……この立海の銃を覆せるものなら、貴様の『剣』で覆してみろ!! 桐山剣!!!」
強大な立海の旗と共に、銃司の猛攻が剣に銃口を向けられた!
立ち上がれ、剣!! 戦うカードがまだ残されているのだ!!!
次回の更新は4月25日(土)を予定しています!
お楽しみに!!
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