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炎と白銀と〜聖夜の洋館の悲劇〜僕達の推理2  作者: シロクマシロウ子
第7章 白銀との戦い

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058 白銀の牙

ー登場人物紹介ー


※◆は鳳翔院学園高等部ミステリー同好会メンバー

大道正火斗だいどうまさひと・3年生。実家は大企業の財閥グループ。

大道水樹だいどうみずき・正火斗の妹。2年生。

安西秀一あんざいしゅういち・部長2年生。父は大道グループ傘下企業役員。

浅倉奏衣あさくらかなえ・副部長2年生。中等部から正火斗に片想い。

桂木慎かつらぎしん・2年生。明るくフレンドリー。

神宮寺清雅じんぐうじきよまさ・1年生。ややお調子者?

椎名美鈴しいなみすず・1年生。真面目でしっかり者。


桜田風晴さくらだかぜはる・田舎の農業高校2年生。

真淵聖まぶちひじり・風晴の同級生。話すのが苦手。


冴木拓眞(さえきたくま)・華蔵家運転手。理人の同級生。

松下寿明まつしたとしあき)・喫茶店・寿店長。

 



 それは静かに始まった。


 地響きのような音がしてあちこちに振動(しんどう)が走る。

 雪原(せつげん)の上にいた自分にも。



 ────怖い


 世界が(くず)れて来るような気がして



「走れ」


 もはや何をしているのか認識(にんしき)も無いが、正火斗に手を取られて立ち上げさせられた。走りながら、自分はスノーシューを()げきれたのだと気付く。

 走ると言っても、足は雪に取られ、()まった。

 正火斗もだったが 2人共それでも前進した──少しでも。


 ヘリコプターの音は大きくなり 頭上に近づいた。でも背後から迫る音も感じて(あせ)りと恐怖(きょうふ)(あお)られる。


「振り返るな……!!」


 正火斗の声が(たよ)りだった。

 眼前(がんぜん)に現れた黄色と白の縄梯子(なわばしご)必死(ひっし)に手を()ばす。


 ────つかんだ!


 すると上空からも


「いそげいそげ!! 早くこい!!」


 と声がかかった。


 

 風晴は必死に登った。

 自分が上がらなければ、聖と正火斗も遅れる。


 下が見れない。とにかくひたすら上を目指す。

 だが足下から正火斗が


「上げてくれ!!!」


 と叫んだ声はした。

 ヘリコプターが確かに上昇(じょうしょう)したその時──


 (こま)やかな雪の白煙(はくえん)が風と共に自分の下を通ったことを風晴は感じた。彼の顔にもその小さな冷たい粒子(りゅうし)(とど)いた。

 風晴はヘリコプターの機体(きたい)にまで到着(とうちゃく)したが、下を見て


「正火斗!! 聖!!」


 と大声で呼んだ。

 霧のような雪煙に2人の姿が確認(かくにん)できない……

 まさか──


 ヘリコプターが機体を立て直し一気に上昇した。


 白くはなっていたが 上げられた縄梯子には確かに




 正火斗と聖は いた────────!!!!




「やっった!!!!!」


 誰にともなく、広がる青空に向かって風晴は叫んだ!!


「「ぉお────ぅいい!!!!」」


 ヘリコプターに乗っていた松下とパイロットも 言葉にならない歓声(かんせい)を上げる。


 下からは正火斗の冷静(れいせい)な声がした。


「早く上がれ風晴。喜びすぎて手を(はな)さないか、危なっかしくて見てられない」


 風晴は素直に(したが)った。あながち的外(まとはず)れでも無かったからだ。────危ない危ない。









 風晴、聖、正火斗がヘリの機内に入り、その扉も閉められた。


「いやぁ……(すご)いよ君達!! 映画みたいだったよ!!」


 松下はまだ興奮(こうふん)している。聖は閉まったヘリコプターの窓から自分達のいたところを見て


「凄い……」


 と改めて自然の力の規模(きぼ)(おどろ)いていた。

 正火斗は足の悪い聖に(おお)(かぶ)さるようにして 縄梯子につかまっていた。そのために全身が真っ白になり 今はそれが()れだしていた。

 風晴はジャケットを彼にかけようかとその前を開けたが


怪我(けが)をどこかしていた?」


 と正火斗にジャケットをつかまれた。

 見ると裏地(うらじ)に赤黒い()みがついていて、風晴のセーターにもそれはうつっていた。


「大丈夫。オレのじゃなくて──冴木さんのだから、()()。冴木さん血を流して……死んでいた。…………それで、ジャケットを借りたんだ」


 風晴の説明に正火斗は自分の(ひたい)に手を当てた。


「大丈夫じゃないだろ──それは」


 ()()()()風晴を(おそ)った感情を見透(みす)かされた気がして、彼はうつむいた。


「本気で思うんだが……」


 正火斗は真剣に言葉にした。


「もう会うのやめないか? ───いろいろと心臓に悪い」


 風晴は冗談だと思った。


「お互い様だろ、それは」


 そして彼は笑った。




 笑ったなら冗談と思われていい──




 そう思える自分に、正火斗は頭を(かか)えたくなった。










ここまでお読み頂きまして誠にありがとうございます。

また、7月22日の大量投稿期間を追って頂いた方々大変ありがとうございます<(_ _)>


これからこそが推理と解決で、内容はまだまだですが、想いを込めたシーンを書けて作者として感無量です。

リアクション、ブクマ、感想等頂けましたら大変嬉しいです!と書けます!ʕ^ᴥ^ʔ頂けましたら励みになります♩


先が長いために、感想欄を再び閉じることもあるかもしれませんが、その際は申し訳ありませんm(_ _)m


8月下旬完結予定の作品です。

完結前には(閉じたとしても)感想欄を必ず開ける予定です。


好きにやらせて頂きまして、その作品を読んでもらっていることには感謝しかありません。

いつも本当にありがとうございます。

引き続きよろしくお願い致します<(_ _)>


                   シロクマシロウ子

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きゃーっ、感想欄が開いてる! もう本当にどうなっちゃうの~!? の連続でハラハラわくわくで読ませていただきました。っていうか、これからですよね! いろいろ推理する要素がありますね。登場人物の推理を楽し…
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