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【現代推理完結済】炎と白銀と〜聖夜の洋館の悲劇〜僕達の推理2  作者: シロクマシロウ子
第14章 迷い道の途中の戦い

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118 戦いのあと、そして

ー登場人物紹介ー

※◆は鳳翔院学園高等部ミステリー同好会メンバー

大道正火斗だいどうまさひと・3年生。大企業財閥御曹司。

大道水樹だいどうみずき・正火斗の妹。2年生。

安西秀一あんざいしゅういち・部長2年生。親が大道グループ傘下企業役員。

浅倉奏衣あさくらかなえ・副部長2年生。中等部から正火斗に片想い。

桂木慎かつらぎしん・2年生。明るくフレンドリー。

神宮寺清雅じんぐうじきよまさ・1年生。ややお調子者?

椎名美鈴しいなみすず・1年生。真面目でしっかり者。

桜田風晴さくらだかぜはる・田舎の農業高校2年生。

真淵聖まぶちひじり・風晴の同級生。話すのが苦手。


華蔵理人かぐらりひと・華蔵家現当主。

華蔵透子(かぐらとうこ)・理人の妹

橘信蔵たちばなしんぞう・華蔵家執事。

赤沢幸太郎(あかざわこうたろう)・新しい華蔵家運転手。

 



 桂木は元気になり、正火斗ともハイタッチしていた。


 風晴は嬉しかった。




 "僕が行くことはもうないだろうから。──風晴のところに"




 正火斗の言葉の意味は分かっている

 自分達が会い続ける見通しなんて……あるわけも無くて


 少なくとも彼は会おうすらも考えてもいないんだ




 ────当然だ



 仕事をしていて

 大学生になって

 新しい知り合いや友達に囲まれて

 きっとすぐにまた恋人もできて


 一個下の田舎(いなか)の高校生達なんかきっと

 カケラも残らないんだろう


 ……聖の方が残るかもしれない

 印象深(いんしょうぶか)いところがあるから……




 だけどオレが残らないとしても────





 風晴は周囲を見渡した。


 雪合戦は終わり、誰とも無く雪だるま作りが始まっていた。

 椎名と浅倉はラブッキーくんに似せようと必死(ひっし)だ。理人はそれを指導していて 聖はそれを見ている。

 透子は子供の頃夢見た巨大雪だるまを作りに取り掛かっていたが、大きくなるにつれて(あつか)いが難しくなり、神宮寺、桂木、正火斗が手伝っていた。………………本当に大きくて 2メートル以上になりそうだ。頭部(とうぶ)をのせるのが最大の難関(なんかん)になるだろう。

 秀一と水樹は2人でそれぞれに作った雪だるまを並べて置いている。ちょっと邪魔(じゃま)できない雰囲気(ふんいき)だ。


「桜田様」


 (たちばな)さんに呼び止められた。


素敵(すてき)な時間をありがとうございました。カッコ良かったですよ!」


 橘は投げる真似(まね)をした。風晴は赤くなる。


「いや、オレは遊びたかっただけで……。遊んだ楽しい思い出が、みんなの中に残ったらいいなって……」


 ──そうなんだ。それだけだった。


 "うわっ"と後ろから声がして振り返ると 巨大雪だるまの頭部が上げきれずにいる。雪片(せっぺん)が落ち出す。


「橘さん! 行こう!」


 声をかけて風晴は走り出した。赤沢さんも来てくれた。

 手をかけていた神宮寺、桂木、正火斗の間に入る。


「「「「せーの!」」」」


 誰からともなく声が上がって 落ちそうだった頭部がグイグイと押される。反対に転がり落ちたりしないように


「ゆっくりゆっくり!」


 見守っていた透子も掛け声をくれた。

 土台であるバカでかい体部分の上部は、調度ハマるように(くぼ)ませてある。

 こういう所は秀才の高校生達だなぁと風晴は感心した。

 なんとか押し上げきって乗せると、頭部は見事に準備された そこに はまった。


「やった!!」

「できましたね!!」

「…………こんなに大きい作ったことないな…」


 最後の言葉は正火斗だった。彼は自分より大きい雪だるまを見上げて言った。まん丸の真っ白なそれは、背景に星の(またた)く夜空を背負(せお)っていた。

 風晴も見上げて思った。



 この先みんなの関係がどうなるか分からないけれど……

 それでも──


 楽しかった思い出や支え合った出来事が

 みんなの中に残ってくれたら……それで良い



 正火斗



 お前の中にも どうか──


 

 たとえ オレが残らないとしても










 雪遊びは終わり館内に戻って来た。玄関ホールで橘と話してから 正火斗は言った。


「全チームが1勝1敗で並んだからジャンケンにする。代表をそれぞれ決めて出してくれ」


 これには


「はあ!? ジャンケン……!? あんなに頑張ったのに……。じゃあ、じゃあ あの戦いは一体なんだったんだよぉ」


 と理人が情け無い声をあげた。あまりにも気持ちがこもっていてみんなが笑った。それに──ある意味もっともではある。


「兄様も楽しんでいたじゃないですか。参加して良かったでしょう?」


 透子の言葉に理人は何も言えない。その姿に また笑いは起こった。


「さあ、代表を出してくれ」


 正火斗に(うなが)され、Cチーム神宮寺、Bチーム聖、Aチームは……風晴と浅倉は話し合って理人に出てもらった。負けた(さい)には、彼から散々(さんざん)文句(もんく)が予想できたからだ。


「「「ジャンケン ポン!!」」」


 声が合わさり、全員が見つめる中 勝敗は決まった。

 負けたのはCチームだった。



 恋占い公開は

 神宮寺、桂木、椎名、正火斗────である!








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