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【現代推理完結済】炎と白銀と〜聖夜の洋館の悲劇〜僕達の推理2  作者: シロクマシロウ子
第14章 迷い道の途中の戦い

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113 Aチーム対Bチーム2

ー登場人物紹介ー

※◆は鳳翔院学園高等部ミステリー同好会メンバー

大道正火斗だいどうまさひと・3年生。大企業財閥御曹司。

大道水樹だいどうみずき・正火斗の妹。2年生。

安西秀一あんざいしゅういち・部長2年生。親が大道グループ傘下企業役員。

浅倉奏衣あさくらかなえ・副部長2年生。中等部から正火斗に片想い。

桂木慎かつらぎしん・2年生。明るくフレンドリー。

神宮寺清雅じんぐうじきよまさ・1年生。ややお調子者?

椎名美鈴しいなみすず・1年生。真面目でしっかり者。


桜田風晴さくらだかぜはる・田舎の農業高校2年生。

真淵聖まぶちひじり・風晴の同級生。話すのが苦手。


華蔵理人かぐらりひと・華蔵家現当主。

華蔵透子(かぐらとうこ)・理人の妹

橘信蔵たちばなしんぞう・華蔵家執事。

赤沢幸太郎(あかざわこうたろう)・新しい華蔵家運転手。

 




 〜雪合戦チーム分け〜



 Aチーム 浅倉奏衣・華蔵理人・桜田風晴


 Bチーム 大道水樹・華蔵透子・安西秀一・真淵聖


 Cチーム 椎名美鈴・大道正火斗・桂木慎・神宮寺清雅




「雪合戦スタート!!!!」


 (たちばな)の声でAチームBチーム共にキーパー以外の攻撃者は敵の陣地に向かう。

 Bチームの水樹だけは試合開始前作った雪山の(かげ、)に入った。とても低くしゃがんでも顔は出てしまうが、顔は(ねら)われないことになっているので気にしない。


 第一試合で──お互いに勝手が分かっていない感じだ。

キーパーである聖や風晴も自衛(じえい)のために しゃがんで雪玉を作りだす。

 キーパーは動いても良いことにはなっているが、後ろに消されたら負けの赤キャンドルがあるのだ。基本(きほん)は立ち(ふさ)がるしかない。


 雪国育ちの理人は素早(すばや)く雪玉を(にぎ)り、相手キーパーの聖に早速(さっそく)一つ当てた。


「イチ!」


 と当てられた数のカウントが赤沢(あかざわ)さんから入る。

 その間にも水樹が自分達の陣地の雪山の(かげ)から理人に向けて、1投、2投、3投と雪玉を投げた。1個当たった!


「うわっ!」「イチ!」


 理人の声と赤沢のカウントが(かさ)なる。

 理人は


「やったな!」


 と言うと、雪をかき集めて水樹に向けて連投(れんとう)を始めた。


「キャ…………!」


 小さく叫んだ水樹が身を(ちぢ)める。だが雪山が障壁(しょうへき)になって 理人の雪玉は1つも当たらない。


「理人さん! 理人さん! それよりキーパーキーパー!」


 浅倉が必死(ひっし)に声をかける。そこに


「そうですよ! 兄様!!」


 と声がして、秀一とAチーム陣地に向かう途中の透子から雪玉が飛んできた。


「わっ!!」


「ニ! 華蔵理人様──退場!」


 キーパー以外は2回当てられると退場だ。理人は呆然(ぼうぜん)としている。


大人気(おとなげ)無い……」

「あんな退場()だな……」

「ムキにならないことですね……」

「役割をちゃんと決めましょう」


 Cチーム正火斗、桂木、神宮寺、椎名から意見が出る。


 ──雪合戦の戦局はAチーム2名 VS Bチーム4名となり、一気にBチームに有利になりだした。


 理人は陣の外に出た。

 浅倉が聖に雪玉を当てたが、その最中に水樹が雪山の陰から出て来て2つ当てた!


「ニ! 真淵聖」「ニ! 浅倉奏衣、退場!」


 聖はキーパーだから、3個当たるまで退場ではない。

 ────誰もがBチームの勝利が決まったと思った。

 風晴も思った。

 だがキャンドルの炎の明るさや、理人や浅倉が当てたことで聖の体勢が崩れた時に見えて──赤キャンドルの位置はとらえていた。


 透子と秀一に雪玉を当てられた。

 風晴は握っていた最後の一つを振りかぶって投げた。

 指先から雪玉は(はな)れ、少し()(えが)いたがスピードに乗って夜空を飛んだ。

 直後──3つ目の雪玉を当てられる。


「スリー、桜田風晴、退場!」


 風晴は()けるしかなく、投げた体勢(たいせい)(くず)れて そのまましゃがんだ。


 風晴の目の前で透子の投げる雪玉が通り過ぎAチームのキャンドルに当たり火が消え────その時、Bチームのキャンドルがコン!と音がして消えた。


「当たった…………?」


 投げた風晴自身が1番驚いていた。

 刹那(せつな)静寂(せいじゃく)のあと──


 ワァッ……!!


 と歓声(かんせい)が上がる。だがどちらが先に消えたかは難しいジャッジだ。

 橘と赤沢が中央で話し合っている。そして、うなずき合って離れた。

 橘が宣言する。


「Bチームのキャンドルが先に消えています。よって勝者はAチーム!!」


 そして彼は付け加えた。


「お見事な遠投(えんとう)でしたよ」


 浅倉や理人が風晴に()()る。


「やったぁ!! 絶対(ぜったい)もう駄目(だめ)だと思ってたのに!!」

「よく頑張ってくれた! エライ!!」


 理人は風晴の頭をクシャクシャにした。

 透子や秀一も


「凄かったです」

「諦めないところが風晴だね」


 と拍手してくれた。

 風晴は照れ臭くなって……笑うしかなかった。

 昔、少年野球をやっていたことはあった。でも、もう投げることもずっとやっていなかったのに……


紙一重(かみひとえ) 紙一重!」

「ナイスピッチング!!」


 Cチームからも声がかかる。


 正火斗も手を叩いていた。




 ────この瞬間を 忘れぬように









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