112 Aチーム対Bチーム1
ー登場人物紹介ー
※◆は鳳翔院学園高等部ミステリー同好会メンバー
◆大道正火斗・3年生。大企業財閥御曹司。
◆大道水樹・正火斗の妹。2年生。
◆安西秀一・部長2年生。親が大道グループ傘下企業役員。
◆浅倉奏衣・副部長2年生。中等部から正火斗に片想い。
◆桂木慎・2年生。明るくフレンドリー。
◆神宮寺清雅・1年生。ややお調子者?
◆椎名美鈴・1年生。真面目でしっかり者。
◇桜田風晴・田舎の農業高校2年生。
◇真淵聖・風晴の同級生。話すのが苦手。
○華蔵理人・華蔵家現当主。
○華蔵透子・理人の妹
○橘信蔵・華蔵家執事。
○赤沢幸太郎・新しい華蔵家運転手。
〜雪合戦チーム分け〜
Aチーム 浅倉奏衣・華蔵理人・桜田風晴
Bチーム 大道水樹・華蔵透子・安西秀一・真淵聖
Cチーム 椎名美鈴・大道正火斗・桂木慎・神宮寺清雅
雪用の手袋を持っていないものや 長靴にしたい者は借りた。
全員 準備をして出ると、理人に話を聞いていた橘と赤沢が陣地奥の低い雪山作りと赤いキャンドルの設置をやっていてくれた。
「「「「「「ありがとうございます!!」」」」」」
と声が上がる。
第一試合は当然Aチーム対Bチームになる。
休みのCチームは 橘と赤沢と共に審判やタイム計測、何回雪玉が当たったかの記録係となる。
「"1分間防御壁作り"開始! ただしAチームは1分半!」
橘がよく通る声で言った。
これにはスコップを使って良いことになっている。
どちらのチームも雪原にとにかく雪を掘って1箇所に集め、身を隠せる山や壁になることを目指す。
────1分後
「Bチーム、止め!」
橘の声で 自分たちの腹くらいまでの雪山を作ったBチームは動きを止めた。しゃがんだら、いくらかは防御ができそうだ。
Aチームは3人だが 理人や風晴は毎年雪を経験している者達だ。浅倉も頑張って、1分半の間にBチームよりも少し高い雪山ができた。
この障害物が役立つかどうかは本人達次第だ。
「続いて──"1分間作戦タイム"! Aチームは1分半!」
橘の声が響く。
Bチームは秀一と水樹が中心になって作成を立てる。
「あまり動かなくていいように 聖はキーパーがいいわよね」
水樹が言うと聖はうなずいた。
「僕は正直言って コントロールや運動神経に自信がない。雪道にも慣れていない。
僕が盾になって進むから、水樹と透子さんが隠れながら敵のキャンドルに近づくのは?」
秀一の提案には透子は異論なしだったが 水樹は反論がある。
「私達の利点は人数の多さよね? 私は作った雪山の陰から聖を援護しようかなって。
向こうだって必ずこっちの陣地に入ってくるだろうし」
秀一は1分という時間の中で 意見と作戦をまとめることが大事だと思った。
「 OK! 分かり易く 2人が守備で 2人が攻撃でいこう!」
────こうしてBチームの作戦タイムは終わった。
一方、Aチームは……
「体格で言ったら僕がキーパーがいいかなぁ……」
理人はあまり動きたくないようだ。が、すぐに風晴が
「理人さんは雪道に慣れているだろうから攻撃をお願いします。キーパーはオレやりますから」
と言い浅倉も
「攻撃を頑張りましょう理人さん。負けたら恋占い発表ですよ」
と煽った。
「僕もなのか!?」
理人は飛び上がったが
「「当然。当然」」
と風晴も浅倉も首を縦に動かした。
「なんの恋の要素も無いのに? なんで知り合ったばかりの高校生にそんなこと……」
理人から出る文句に浅倉は
「罰ゲームだからです」
とバッサリ言う。風晴も
「回避したければしっかり取り組んで下さい」
と言った。
────こうして彼らの1分半は終わった。
「両チームスタンバイ!」
橘の号令に全員がそれぞれのキーパーの横に一列に並んだ。そこが開始位置だった。
「雪合戦スタート!!!!」
星の輝く冬の夜空の下で、その戦いは始まった────!




