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炎と白銀と〜聖夜の洋館の悲劇〜僕達の推理2  作者: シロクマシロウ子
第14章 迷い道の途中の戦い

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110 やる事が無いなら やりたい事

ー登場人物紹介ー

※◆は鳳翔院学園高等部ミステリー同好会メンバー

大道正火斗だいどうまさひと・3年生。大企業財閥御曹司。

大道水樹だいどうみずき・正火斗の妹。2年生。

安西秀一あんざいしゅういち・部長2年生。親が大道グループ傘下企業役員。

浅倉奏衣あさくらかなえ・副部長2年生。中等部から正火斗に片想い。

桂木慎かつらぎしん・2年生。明るくフレンドリー。

神宮寺清雅じんぐうじきよまさ・1年生。ややお調子者?

椎名美鈴しいなみすず・1年生。真面目でしっかり者。

桜田風晴さくらだかぜはる・田舎の農業高校2年生。

真淵聖まぶちひじり・風晴の同級生。話すのが苦手。


華蔵理人かぐらりひと・華蔵家現当主。

冴木拓眞(さえきたくま)・華蔵家運転手。理人の同級生。

葉崎達哉はざきたつや・25年前からの行方不明者。

金森香世かなもりかよ・葉崎達哉の実姉。

 




 "白吹(しらぶき)の呪い"偽装者(ぎそうしゃ)達を(あぶ)り出すために、正火斗は大掛(おおが)かりな企画(きかく)を打ち出していた。


 水樹は兄を心配して聞いた。


「兄さん、こんなところで仕事を利用して本当に大丈夫なの?」


 (すず)しい顔で正火斗は妹に返す。


「問題はどこも無いと思う。天気予報は今 利用者が多い。

 理人(りひと)さんは──知識なのか能力かはともかく、本当に予想ができてる。

 アクセスすると他にも占い師の星座ランキング占いやタロット恋占いがついてる人気サイトだから──天気予報精度も上がればこっちも大助かりなんだ」


 水樹はさらに追求(ついきゅう)する。


「兄さん、メディアに顔出しするの?」


「新企画発表には高井戸(たかいど)を呼んでるから、彼が理人さんと出演する。(わき)に座ってたりインタビューには答えるが……許可はしないな……」


 正火斗は多分、後半は今 考えて答えている。水樹は(あき)れ顔だ。


「それって……私達は何が手伝えるの?」


 浅倉が聞いた。いい質問だった。


「メディアに出ても構わない人だけ、占い体験をしてほしいんだ。だから今夜うちの人に許可を取ってくれ。基本はN県内だけの放送で、名前や年齢は出ない予定だ」


(((星座ランキング占い、タロット恋占い………)))


 数名が反応していた。正火斗は続けた。


「あとは夕方がそのままレセプションパーティーになるから、厨房(ちゅうぼう)配膳(はいぜん)を手伝ってほしい。────信頼できる人手が欲しくて、理人さんには最小限の従業員しか(たの)まない予定にしている」


「いいと思うな。僕らだけでも8人いるからね」


 秀一が言った。正火斗は


「あと水樹は占い体験は駄目(だめ)だ。顔出し禁止」


 と指差(ゆびさ)して言った。


「ええ!? 私も占い体験しようと思ってたのに!」


 と水樹は叫ぶ。


「スマホからアクセスできるから」


「水樹は顔出さない方が良いよ、綺麗(きれい)過ぎるから。大騒ぎになる」


 ここで兄に彼氏が加わった。勝ち目が無い。

 水樹は


「美し過ぎるって……生きづらい……」


 と頭を(かか)えた。誰も自意識過剰(じいしきかじょう)とも冗談(じょうだん)とも思わなかった。


 風晴は正火斗に


「じゃあ、今夜ってもうやる準備とかは無い?」


 と聞いた。時刻はまだ19時28分だった。


「特には」


 正火斗は答えた。


「はい。それならオレ、やりたいことがある」


 風晴はわざわざ挙手(きょしゅ)してから言いだした。


「オレ みんなと 遊びたいんだ」


 全員が風晴を問うように不思議(ふしぎ)な顔で見た。

 彼の方もみんなを見渡(みわた)した。


「今回ってもっと気軽な集まりなんだと思って来たんだ。正火斗も受験も終わってるし……オレ、普通にスケートやスノボして遊ぶんだって思ってた」


 これには水樹が意見した。


「私が確かに聖に言ったものね、そう」


 水樹は本当にプランを組んでいたが駄目になったのだ。行方不明事件に殺人事件、聖が足を怪我(けが)したこともある。


「こういう謎解(なぞと)きに走り回るのもミステリー同好会って感じで悪くもない。オレも冴木さんや金森さんのために解決したいから。

 でも時間があってやることが無いなら──オレはみんなと遊びたい!!」


 風晴はハッキリ言った。理人は笑い出してる。聖はニコニコだ。

 桂木も言った。


「分かる分かる相棒(あいぼう)、オレ達全然 遊べてないもんな」


 秀一と浅倉は考え込んでいる。


「遊ぶって言ってもな……。僕、トランプなら一応 持って来てるけど」


「どこかに出るのも構わないけど、この時間からだともうこの辺は閉まっているんじゃなの?」


 風晴は首を大きく左右に振った。



「洋館の出た先でやろう!! ──雪合戦!!」









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