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弱者だった俺が転生すると強者になっていた。  作者: 石立 諷太
トーナメント戦
38/52

過去 蓮子編(花蓮との出会い)Ⅰ

聖夜と桐生を見ていると、とてもさっきまで戦っていたとは

思えないほど、微笑ましい光景だ。

そして、桐生は一言。


「私に勝ったからには絶対に優勝してね」


聖夜は『もちろん』 と言いたい所だが、このまま勝ち進んで行けば必ず

奏多と当たる。

(アハハ・・・・・・ 奏多と当たったら負ける気しかしないなぁ~)

心の中は弱音を吐きまくっている。 けど、勝者としてあるまじき事なので

聖夜は、


「頑張ります!」


そう大声で一言。 桐生はどこか安心したように微笑み、リングを後にしようと歩き出した。

聖夜もそれと同時にリングの外へと歩き出す。


聖夜はリングの外に出て、観戦者から見えないところに行くと、その場に倒れ


「あぁぁぁぁぁ! ! 疲れたぁ~!」

「流石は"蛆虫"。 この程度で疲れるとは。」

「あれ・・・? なんかさっきより物凄い罵られているような・・・」

「気のせいですよ"蛆虫"。」

「あっれれ~? 気の所為だったら僕の耳が可笑しくなっちゃったのかな・・・?」

「頭も言動も耳もすべて元から可笑しいですよ。 今頃何言ってんですか・・・」

「・・・・・・」


聖夜はもう言葉は出ない。 内心はもうズタボロだ。

そんな罵られている中、聖夜に手を差し伸べたのは・・・・・・

花蓮だった。


「大丈夫ですか? 」


花蓮は心配そうに聖夜を見つめており、聖夜は


「うん、大丈夫だけど奏多たちは??」

(マスター) はこっちにいますよ」


と花蓮が言うと同時に奏多たちが聖夜の元に着いた。


「お疲れ~聖夜。 とてもいい試合だったぜ!」

「ありがとう、奏多」

「おう。 それで、蓮子は何してんだ?」


そう奏多が聞き、全員が蓮子の方向を見る。

すると・・・・・・


「いえ、お姉さま・・・ 別に自分の(マスター) を決して侮辱していたわけではなく・・・

ただ・・・・・・そう! 主従関係の中を深めると言いますか・・・なんといいますか・・・

ですが! 決して(マスター) を侮辱していたつもりなんて微塵もありません・・・」ブツブツ


蓮子は何を言いたいのかがよくわからない。

一人でぶつぶつと言っていて何を喋っているかさえ良く判らない。

だけれど、花蓮は・・・・・・


「私はお前のお姉さまではない。 しかも、(マスター) を罵るとは・・・・・・」

「い、いえ、私は・・・・・・・・・・」

「反論は認めない・・・」

「・・・・・・」


蓮子はさらに落ち込んでしまった。 聖夜には冷たい目を向け、

『てめぇ、何故助けない?』 とでも言いたそうな目だった。



==========================================



蓮子の記憶の時は1000年ほど前まで遡る・・・・・・


蓮子はその時はまだ、精霊になって間もないころ。

ある男と契約をした。


それが、今の蓮子になるとは露知らず・・・・・・



その男はとてもやさしかった。

(初めての(マスター) が優しい人で良かった・・・・・・)

そんな風に安堵することも何度もある。


けれども、ある日を境に男は姿を晦ませてしまった。

蓮子は当然、魔法での意思疎通を行った・・・・・・

その結果・・・・・・・・・・・・・・・・・・反応は無い。


精霊は契約している間は(マスター) がどんなところに居ても、魔力は貰えるし

契約者の居場所ならすぐに判る。

だけど、蓮子はそれを使うが、魔法により妨害されてどこにいるか判らない。



(もういなくなってから何日が立ったのかよく判らない・・・・・・

早く(マスター) 帰ってきてよ・・・・・・)

そう毎日思うだけの日々が過ぎていく。

別に精霊は食事は必要とはしない。 魔力さえあれば生きていけるのだから。


(もう、居場所を何回調べただろうか・・・・・・ 多分優に500回は超えている気がするな・・・)

そんな事を考えて、最後にしようと居場所を調べた・・・・・・


すると・・・・・・

((マスター) ! 今行きます!)

そう心で言い、探知に引っかかった(マスター) の元へ猛ダッシュで向かって行った。


着くと、蓮子は身動きが取れなくなっていた。

魔方陣だ。 これは上位の精霊でも破ることは困難。 ましてや、精霊になりたての

蓮子には到底不可能だった。

そして、意識も薄れていく・・・・・・

そんな中、


「よくやった。 これはいい女・・・精霊じゃねぇか。 こんなことお前にしか出来ない

からな! 今後も期待してるぞ・・・」

「あぁ、判ってるって。 こんなことくらい朝飯前さ。」

「お前ら、そこの精霊を連れていけ!」

「「「「「「了解です!」」」」」」


蓮子は意識が薄れていく中、(マスター) とほかの人が会話するのを聞いていた。

だけど、最後まで聞くことは叶わず意識が完全に飛んでしまった・・・・・・

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