#30 如月 奏多VS《無敗の騎士》神無月 桜 Ⅴ(最終話)
「ぐはっ・・・・・・!!!!!!」
口から血を吐き地面には血だまりが出来ていた。
(なんという力・・・・・・ これが本当に人間・・・?)
剣を杖代わりに使いその場で立ち上がった。
一方奏多はと言うと・・・
(あ、ちょっと、いや、結構やりすぎた・・・・・・ 生徒会長は大丈夫なのか・・・?
まぁ、あの化け物だったらまだ立ち向かってくる気もするけど・・・)
『おぉっと!! 初めに受けた攻撃の仕返しと言わんばかりの威力! 今の攻撃で終わったかとも
思われますが・・・な、な、なんと!今、無傷でリング上に戻ってきました!
いやー、どちらとも強いですね、我が学園の最強を圧倒している如月選手ですが、神無月選手は
今のピンチである攻撃も流し切っていますね!』
『いや、それは違うぞ。石崎。』
『それはどういうことですか? 理事長』
『神無月は受け流してなどいないぞ。 今の如月の攻撃を物ともしない感じではあるが、
よく見てみろ・・・』
そう言い理事長が指を指した先は、先ほど奏多からの攻撃(殴り) を受けた腕だった。
石崎はその部分をよく見てみると・・・・・・
神無月の腕の骨は粉砕されていた。
『これは、まさか・・・・・・』
『そう。 食らっていないように見えるが、それはただの神無月の重力操作で
攻撃を受け流しているだけ。 さっきは、意識が朦朧としていたせいか上手く能力
を発動できずに如月の攻撃をもろに食らってしまった。 それで神無月の
腕はもう、使い物にならない・・・・・・・はずなのだが・・・』
(どういうことだ・・・? なんで神無月は腕の骨を粉砕されているにも関わらず、
剣を握ることが出来るんだ?)
『はずなのだが・・・・・・?』
『そこからは、私でも判らない・・・・・・ 神無月の能力をすべて知っているわけでは
無いし、粉砕されてなお動かせる能力は今まで見たことが無い・・・・・・それ故
私でも判らん・・・』
神無月は腕を粉砕されてなを奏多に猛攻撃を仕掛けていた。
そのことはもちろん奏多は判っており、
(どうしてだ・・・・・・ どうしてここまで戦う? いや、どのようにして粉砕された
腕でここまでの破壊力を持つことができる?)
奏多の頭の中は考え事で一杯だった。
それもそうだろ。 神無月の腕は粉砕されているはずなのに、リングにクレーターを
作るほどの一撃を放っているからだ。
まさか、奏多でさえここまでの化け物だったとは思ってもいなかったからだ。
顔を上げ神無月の顔を見てみると"負けてたまるか"という表情をしている。
だが、決着の時はもう、すでに刻々と迫ってきていた。 それは・・・・・・
(どうして?! 私の体・・・ゆうことを聞いてよ・・・)
そう。 神無月は重力でこの行動すべてを行っていた。
そうして、魔力がすっからかんになり、意識が薄れていった。
意識が消えていくのと同時に、剣になっていた神無月の精霊は剣化の能力が
溶けていき、人の姿に戻っていった。
それと同時に・・・・・・
『試合終了! 激闘の末に立っていたのは~如月奏多選手!
まさか、学園最強と言われた《無敗の騎士》 神無月 桜選手を打ち破り、堂々と2回戦へ
進出!』
『『『おぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!!!!!!!』』』
『いやー理事長先生。 まさか、ここまでの逸材がこの学園に入ってくるとは思いも
しませんでしたよ~!』
『そうだな。 私も如月の本気は初めて見たけど、私といい勝負をしてくれるかな?』
『おぉ! 理事長先生にそこまで言わせる逸材! さぁて! 二つ名はなんと
名付けられるのでしょうか?!』
(二つ名・・・? なんだそれ? そういや、なんとなく周りから呼ばれてたから生徒会長
の事を《無敗の騎士》 って呼んでたけど、まさかそれの事じゃないよな?!)
奏多の考えていたことは大当たりだった。
まぁ、奏多が知らないのは当然といえば当然だろう。
前世ではそういう制度は無く、つい最近できた物なのだから・・・・・・
『あー。 忘れておった・・・・・・』
そう理事長が言い右手を翳すと、奏多の魔力が一瞬にして回復した。
どうやら、ここら一帯にかけてある空間魔法を解いたらしい。
すると、神無月が起き上がり、
「私の《無敗の騎士》 の称号を消して、如月君につけてやってください。」
「はぁあっ!!!!!?????」
と奏多は勢いが余って咄嗟に言ってしまった。
だが、それを周りの人たちは無視し
『どうしてかな? 聞いてもよろしくて?』
「もちろんです。 《無敗の騎士》 即ち、"無敗"の人にこそ得られる称号です。
ですが、今の試合で私は初の黒星をとってしまいました。
だからこそ、私にはもう《無敗の騎士》 を名乗ることは悔しいですが・・・
プライドにかけて呼ぶこと、呼ばれることは嫌なんです・・・・・・」
『・・・・・・』
「でも・・・ 私は勝って見せます。 如月君に・・・その時、その称号の返却
してもらいます。」
(いやいやいや! おかしいだろ! 無敗の騎士は無敗だからこその称号なのに何その
返却?! )
『いいだろう。 今から、《無敗の騎士》を 如月奏多に譲渡する。
これで如月が学園最強だ。』
「いやいや、待ってください」
『なにか不都合でもあるのか?』
「いえ、不都合も何も・・・・・・ ありません・・・ 有難く受ケトリマス・・・」
奏多はこれ以上話がずれるのもなんか面倒くさかったので突っ込むことをやめ
嫌だったが素直に聞き入れることにしていた。
それに安心を得たのか神無月は奏多に向かい満面の笑みを浮かべ、リングを後にしていた。
奏多もそれに便乗してリングを後にするのだった・・・・・・
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神無月は泣いていた。 奏多に負けたことが悔しくて悔しくて・・・・・・
そこに理事長が歩いてきて、
「桜も強かった・・・ だけども、相手が悪かった。 如月はあぁ見えてもまだ未熟・・・
それでも桜よりも実力はある・・・・・・ 多分このまま実力を伸ばしていけば
きっとそう遠くないうちに私も追い抜かせれるだろう・・・」
「・・・・・・」
「でも気に病むな。 桜は桜なりの道を進んでいけばいい。」
理事長は最後に"笑え"と言って去っていった・・・・・・
こんばんは♪
えーと、新しい作品と共に投稿していきたいと考えています。どちらも毎日投稿頑張りますので
よろしくお願いします。




