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異世界にきちゃったみたい?  作者: 耶汰姫
リュヒトリア公国
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サイラスの場合 3 別視点

お気に入り登録ありがとうございます


数日後女は街に出たいといってきた

普段の業務に加えて、旅立ちの準備に追われ寝る間も惜しんで働いているのに

さらに、面倒をかけようというのか


苛立ちのあまり、顔に出ていたかもしれない


申し出るときにもびくびくとしていた顔が、なおいっそうこわばっていった

「あ、あの、ご迷惑をおかけするのも悪いですから、一人で行きますので・・」


冗談じゃない!

そんなことをさせれば、王の怒りだけでなく敬愛するあの方にまで失望されてしまうかもしれない


「いえ、一人で行かれるほうが迷惑ですので。明日の午後からでよろしければ私が街を案内させていただきます」


女は複雑そうな顔をしたが、特に何も言ってくることはなかった




翌日の午後、政務を切り上げた私は女を伴って街へと降りてきた

街は相変わらず煩くて、私の感性には合わないと肌で感じる


女は楽しそうに露天を冷やかしながら歩いているが、何か買うのかと問えば目を逸らしながら

「いえ、見ていただけです」と答える

買う気もないのに、露天を見て何が楽しいのだろうか?

そういえば、身近にいる女という生き物は買い物がなぜか長かったように記憶していたことを思い出した


異世界のものにも共通することがあって少しホッとした

文化も人種も何もかも違う異世界人

見たところ魔族のように角が生えていたり、獣人のように尻尾があったりなどはないようだが(毛色はややおかしいが)油断は出来ない相手だ


まして、魔法が存在しない世界などありえるのだろうか?

街のゲートや結界など魔法でなければ、人の手で行われているということなのか

女の様子や話をして、劣った文明ともいえない

驚いたことに女は教育の行き届いた国で生活をしているようだった

いったいどういうことなのだろうか

異世界というものに興味を憶え、女を試すことにした



右も左もわからない世界で、異世界人はどういった行動に出るのだろうか


タイミングを見計らって、後ろをついてきていた女を撒き、距離をあけて行動を観察してみることにした




女は私が考えているよりずっと・・・いろんな意味で女という生き物について考えさせられた

何が起こっているのか、理解できない、というよりしたくないのかもしれない

はぐれて、暫くは露天をめぐったり露天でなにやら話し込んでいたので後から内容を確認する必要はあるが、おおむね一般的な反応だったといえる

だが、街の中心にある広場から歌と踊りが鳴り響きだすと、女は興味を惹かれたようにそちらへ足を向けた

そこからだ、

絡まれている女を助けるためなのか、堂々と騎士相手に啖呵を切りはじめたのは

落ちこぼれとはいえ、一介の騎士を素手で殴り飛ばし

腕は立つが素行が問題視されている騎士までも殴り飛ばしているではないか

問題は起こすが、かなりの腕前だと聞いているのにも関わらずだ

一体何なんだ??

あの女は


その後も女は何事もなかったかのように、その場を後にし

露天めぐりを再開した

その両手には荷物を抱えているではないか

どういうことだ、こちらの通貨はもっていないはずでは・・・


「あぁ、そこのあんちゃんだね。代金払ってもらってもいいかね」

「いたいた。こんなとこにいたのか。うちの露天の請求書だよ」

「こっちが先さ。なんせ、うちはこれだけの請求だからね」


女の後をつけていると、露天の商人達に囲まれ、次々と請求書を持ってこられる

何のことだと思い、請求書に目を通すと

あの女の請求書だった

わけがわからない


商人達にどういうことなのかと尋ねれば


「だって、あの子の請求書はあんたにっていうもんだからさ」

「あの子はお前さんが財布を持っているからと」


はめられたのか

あの女は私が後をつけていたのを知ってるのだ

興味本位で後をつけたことを後悔したが、恐ろしい形相をした店主達の請求書は待ってはくれなかった

もう二度と、はぐれまいと心に誓った



最後グダグダになった気がする・・

もうそろそろ旅立ちますーそこから一気に事態が動き始めます


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